妊娠初期/妊娠3ヶ月

妊娠10週目 エコー写真や胎児の大きさ・10週の壁?!流産原因や症状

妊娠10週目(10w)の胎児のエコー写真を見ると、赤ちゃんの大きさは、頭殿長(CRL)が31~42mm、体重は5~8g程。手足首の関節もできあがり、手足をバタバタさせる様子を見せることも。ピークを過ぎてつわりが軽くなる、終わる人も出てくる一方、まだつわりがひどいという人も。お腹の膨らみの実感はまだないでしょう。ネット検索の中で「9週の壁」「10週の壁」と言う言葉も生まれているようですが、気になる初期流産の原因・症状(腹痛・出血)について知っておきましょう。

竹内 正人

執筆者:竹内 正人

妊娠・出産ガイド

妊娠10週目の胎児の大きさ・体重・エコー写真

妊娠10週目(10w)の胎児のエコー写真・超音波写真

妊娠10週目(10w)の胎児のエコー写真・超音波写真

■妊娠10週目
  • 妊娠3カ月
  • 受精から56~62日目
胎児の大きさ
  • 頭殿長(CRL・座高)31~42mm
  • 体重は5~8gほど
妊娠10週(10w)は何カ月かというと、もう妊娠3カ月です。この時期の胎児は、毎日平均1.5mmずつ大きくなっています。これから生まれるまでに、身長は12~15倍、体重は何と約400~600倍にもなっていきます。
   

妊娠10週の胎児の体はまっすぐに、手足首の関節もできあがる

妊娠10週(10w)頃の赤ちゃんは2頭身で、これまでの丸まった姿勢から体はまっすぐになってきます。骨と筋肉が急成長し、骨はだんだん固くしっかりとしてきます。手首、足首のほとんどの関節ができあがり、手が前に出る「ボクサー」のような姿勢を取るようになってきました。手足の指は見分けられるようになって、つめができてきています。胴ものびてきて、体の形は、新生児に近くなってきています。超音波検査で手足をバタバタする様子を見せることも出てきます。

赤ちゃんの皮膚は、少し厚みが出てきて、透明ではなくなってきました。手足が動いているのもだいぶ分かりやすくなってきて、超音波検査で見ても、赤ちゃんには丸い手足がついているのがわかります。
 

妊娠10週目は胎児の顔が完成するまでもうひと息

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妊娠10週(10w)は胎児のお顔が完成するまでもうひと息

妊娠10週(10w)の時期は、赤ちゃんの目もどんどん発達しています。まぶたができてきて赤ちゃんの目が閉じるようになってきました。耳も完成形になりつつあります。超音波検査でも、顔立ちがはっきりしてきて、あごもスッとして見えるでしょう。

かわいいお顔が完成するのも、もうひと息です。また、すでに20本の乳歯の芽が歯肉の中に形成されています。髪の毛のもともできてきます。
 

神経系が反応し始め、内臓が機能するように

妊娠10週(10w)の時期は、神経系が反応し始め、内臓が機能するようになっています。心臓の部屋は4つにはっきりとわかれ最終的な形になり、1分間に約150回の拍動をしています。肺、胃、腸も発達中です。両足には血管もしっかり通るようになりました。
 

胎児の性器の発達もスタート、性別は分からない

赤ちゃんの性別は、受精の瞬間に決まっています。お母さんの卵子にYの染色体をもつ精子が受精すれば男の子、Xの染色体をもつ精子が受精すれば女の子となります。

妊娠10週(10w)は、女の子は腟が発達し、男の子は睾丸ができてきます。ただ、外見からはまだ男女の区別はつきません。

赤ちゃんの性別は、いちばん確認しやすいのは妊娠20週前後でしょう。早ければ、超音波検査で妊娠14週ごろから確認が可能なので、もと少ししたら赤ちゃんの性別が分かる方も出てくるでしょう。

赤ちゃんの性別が分かる時期って?
 

9週の壁?! 10週の壁?! 妊娠初期の流産について

妊娠22週未満に、なんらかの原因で赤ちゃんが母体の外に出てしまうことを流産いいます。妊娠12週未満の流産を早期流産、妊娠12週以降22週未満を後期流産と分類します。早期流産でもその多くは、胎児心拍が確認できる妊娠初期におこります。

妊娠初期に起こる流産の原因は、そのほとんどが受精卵の異常であり、染色体や遺伝子に異常があってうまく細胞分裂ができなかったために偶発的に起こるものです。受精卵の時点で運命が決まっており、いくら母親が注意していても、流産を避けることはできません。

ネット検索の中で「9週の壁」「10週の壁」という言葉も生まれているようですが、医学的にはそのような用語・概念はありません。また妊娠週数別の流産確率についての信頼できる調査はなく、正確に妊娠9週や10週の確率が高いというデータもありません。しかし、約15%の割合で起こる全流産のうち、約9割が初期流産、そのうち約7割が心拍確認前、2割が心拍確認後で、後期流産は約1割。また実際に私のところにこられる妊婦健診では、心拍確認後の流産は8週までが多い印象はあるので、「9週の壁」「10週の壁」という言葉が生まれる背景も分からなくはありません。

妊娠初期の流産の症状・原因・手術方法
 

妊娠10週目の症状・気を付けること
母体の血液量が増えるので、血液の循環をよくしましょう

妊娠10週目,10w,妊娠十週,10w0d,10w1d,10w2d,10w3d,10w4d,10w10d 鶏の卵ぐらいのサイズから、握りこぶし大へ

妊娠前子宮の大きさは鶏の卵ぐらいのサイズだったのが、妊娠10週(10w)の握りこぶし大へ

妊娠していない時の子宮は鶏の卵ぐらいのサイズですが、妊娠10週(10w)になると、握りこぶし大の大きさになっています。恥骨の後ろに収まるぐらいの大きさなので、お腹の膨らみの実感はまだないでしょう。

お母さんの体の中ではたくさんの血液が作られて、血液量が増え続けているので、足や乳房、おなか周りに血管が透けて浮き上がってくることがあるかもしれません。心配はいりませんが、血液の循環が悪くなり、血液が停滞する静脈瘤を防ぐために、足がだるくなってきたら、サポート効果のある弾性ストッキングをはいたり、足を高い位置に上げて休んだりしましょう。
 

つわりのピークの時期

つわりのピークは妊娠7~11週で、妊娠10週(10w)はまだつわりが続く時期です。つわりが軽くなった、終わったお母さんは体調がよくなり、動きすぎてしまうこともあるかもしれません。無理はしないで体調に合わせて、疲れたらこまめに休息をとるようにしましょう。

まだつわりがひどいという方は、口に入るものを、少しずつ食べていきましょう。水分さえ摂れていれば栄養は過度に気にしすぎないで大丈夫です。

つわりを軽減する10の対処法
いつまで続く?つわりの時期・症状と対処法
 

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