妊娠6ヶ月(20~23週目)の胎児の発達や母体の症状

どんどん成長するお腹の中の赤ちゃんは、まだ、皮下脂肪は少なく、やせっぽちですが、骨格がしっかりして体のつりあいがとれてきます。髪の毛やまゆ毛はもちろんのこと、まつ毛も生え、顔の形もはっきりしてきます。活動する時間と眠ったりウトウトしたりする時間が交互にくるサイクルが整ってきたことが、胎動からも感じられるかもしれません。

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妊娠6ヶ月目 妊娠20~23週の胎児の様子・母体の症状や気を付けること

母体は、子宮が大きくなってきたことで下半身の血液循環が悪くなり、静脈瘤ができやすくなったり、足がつりやすくなったりします。便秘や痔、貧血、腰痛などにも注意が必要です。

妊娠20週目の胎児の発達

妊娠20週(妊娠6ヶ月,六ヶ月,6カ月)エコー写真・超音波写真

妊娠20週(妊娠6ヶ月)のエコー写真・超音波写真

  • 妊娠20週目:受精から126~132日目
  • 胎児の大きさ:頭殿長(座高)が21~23cmほど
  • 胎児の体重:250~350gほど
  • 母体の変化:個人差がありますが体調が安定しやすく、胎動を感じるなどで妊娠生活が楽しめる

妊娠20週(20w)の時期は、赤ちゃんの記憶と思考機能の発達に必要な、複雑な神経のネットワークがぐんぐん成長。また、赤ちゃんが股を開いていれば、超音波検査で性別が分かる頃です。

皮膚にも厚みがでてきて、4層に。体の中の水分が皮膚を通して外にしみ出ることがなくなりました。これからは赤ちゃんの五感の発達もさらに進んでいきます。すでに触覚(皮膚感覚)、聴覚、味覚は発達しているので、手の温かみ、外の世界の音を赤ちゃんは十分に感じている状態です。

妊娠20週頃になると、赤ちゃんは睡眠のパターンが習慣化。活発に動く時間と、うとうとしていたり、眠っていたりする時間が交互にくるサイクルも整ってきました。おなかの外の音で目を覚ますこともあります。胎動を通し、赤ちゃんの睡眠のサイクルがわかるかもしれません。

子宮の中を満たしている羊水は、赤ちゃんがいつも清潔な環境で過ごせるように、約3時間おきにすべてが交換されます。そのシステムをうまく機能させるためにも、母体には毎日、十分な水分の摂取が必要です。

▽参考記事
妊娠20週目エコー写真・胎児の大きさや胎動の様子・性別
 

妊娠21週目の胎児の発達

妊娠21週(妊娠6ヶ月)のエコー写真・超音波写真

妊娠21週(妊娠6ヶ月,六ヶ月,6カ月)エコー写真・超音波写真

  • 妊娠21週目:受精から133~139日目
  • 胎児の大きさ:頭殿長(座高)が25cmほど
  • 胎児の体重:300~450gほど
  • 母体の変化:足がつる、便秘、痔、貧血などに注意が必要

妊娠21週(21w)の赤ちゃんの皮膚は暗い赤色で、体脂肪は3.5%程度。脂肪は徐々についていって、赤ちゃんらしい体になっていきます。また赤ちゃんの顔は、まゆ毛や髪の毛もはっきり認識できるようになってきました。13週くらいまでは座高の半分が頭でしたが、今では3頭身です。

脳神経細胞が増えて大きくなり、脳が再び急成長を始めるため、赤ちゃんができることが増えていきます。筋肉や骨格も発達する上に、羊水の量も増えてくるので、子宮内での赤ちゃんの動きはより活発化。また、手はものをつかめるほどに成長しています。

子宮が大きくなってくると、下股から心臓に戻る大静脈が子宮に圧迫されて血液循環が悪くなるため、足がつりやすくなります。足を少し高くして寝たり、入浴時に体を温め、足をマッサージして予防を心がけましょう。

妊娠中は痔にもなりやすいですが、痔の予防には便秘解消がいちばん。食物繊維と水分をたっぷりとって、体を適度に動かすことで便秘解消に繋がります。また、母体から赤ちゃんにも酸素と栄養を送るため、血液がたくさん必要になります。貧血対策として、意識して鉄分を摂りましょう。

▽参考記事
妊娠21週目エコー写真・胎動の様子・胎児の大きさや体重・性別
 

妊娠22週目の胎児の発達

妊娠22週(妊娠6ヶ月,六ヶ月,6カ月)エコー写真・超音波写真

妊娠22週(妊娠6ヶ月)のエコー写真・超音波写真

  • 妊娠22週目:受精から140~146日目
  • 胎児の大きさ:頭殿長(座高)が25~28cmほど
  • 胎児の体重:400~500gほど
  • 母体の変化:静脈瘤ができやすくなる・おりものの分泌量増加

生まれたときにきちんと呼吸ができるように、呼吸器の発達が進んでいきますが、妊娠22週(22w)頃はまだお母さんの胎盤からお臍を通じて酸素が運ばれてきています。内臓や各器官もだいぶ完成に近づき、それぞれの動きが活発になります。

ネット上で「22週の壁」という言葉が生まれているようですが、医学的にはそのような用語はありません。妊娠22週を境にして、流産から早産と言われるようになるため、できた言葉だと思います。妊娠22週は、まだ生まれてくるには早すぎますが、新生児治療の対象です。

妊娠中は、下半身の血液循環が悪くなるため、静脈瘤ができやすくなります。予防には、マッサージや足を高くして寝るほか、市販の弾性ストッキングも有効。とはいえ、静脈瘤は産後に治るのであまり心配しなくても大丈夫です。

母体は今までのどの時期よりもタンパク質を要しています。ただし、肉類に含まれるリンを過剰摂取すると、足の甲や足首のむくみ、こむら返りの原因に。魚や大豆などの植物性タンパク質も利用しましょう。また、おりものの分泌量が増え、不快に感じるかもしれませんが、産道になる腟の感染を防いでくれる役割があります。かゆみなどがなければまず心配はありません。

▽参考記事
妊娠22週 エコー写真で見る胎児の大きさ・胎動・22週の壁とは

妊娠23週目の胎児の発達

妊娠23週(妊娠6ヶ月,六ヶ月,6カ月)エコー写真・超音波写真

妊娠23週(妊娠6ヶ月)のエコー写真・超音波写真

  • 妊娠23週目:受精から147~153日目
  • 胎児の大きさ:頭殿長(座高)が30cmほど
  • 胎児の体重:450~650gほど
  • 母体の変化:動悸や息切れ、こむら返りが起こるように

妊娠23週(23w)の赤ちゃんは、安定したぺースで成長中。特に変化が著しいのが体重ですが、この増加のほとんどは、筋肉や骨、内臓組織の発達によるものです。膵臓(すいぞう)も発達していきます。皮膚はかなりシワシワですが、これから皮下脂肪が少しずつ増えて、筋肉も発達してくると皮膚の表面はなめらかになっていきます。

聴覚が発達中で、赤ちゃんはお腹の中で、色々な音を聞いています。いちばん聴いている音はお母さんの心音、肺を空気が満たす音、息を吐く音、お腹や腸がなる音、そして、お母さんの声。聴覚が完成するのは妊娠26週くらい、生まれて間もない赤ちゃんは、すでにお母さんとの声を聞き分けられるといいます。たくさん話しかけてみましょう。

母体はというと、大きくなった子宮が横隔膜を押し上げるため、心臓が圧迫されるようになります。また、血液量が増えるため、通常時より心臓に負担がかかり、動悸や息切れが起きるかもしれません。そんな時は楽な姿勢で休むようにしてください。

下半身の血行が悪くなるため、足の筋肉に負担がかかってきてふくらはぎにこむら返りが起こるようにも。夜寝ているときにみられることが多く、なかなか予防はできません。ただし、こむら返りは妊娠や赤ちゃんに心配な症状ではありません。足を延ばして、親指を引っ張ったり、筋肉のストレッチをすることでラクになります。

▽参考記事
妊娠23週目エコー写真・胎動の様子・胎児の大きさや体重
 

妊娠22週未満の出産は「流産」、22週以降の出産は「早産」

妊娠22週(妊娠6ヶ月)を境に「流産」から「早産」に呼び方が変わる

妊娠22週(妊娠6ヶ月)を境に「流産」から「早産」に呼び方が変わる

妊娠22週を境に、それより前の出産は「流産」、それ以降の出産は「早産」として区別されます。なお、日本では早産とは、妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産を早産のこと。妊娠37週0日から妊娠41週6日までの出産は「正期産」と呼ばれます。

妊娠22週で生まれた早産の赤ちゃんの体重は500g前後で、新生児集中治療室での長期治療が必要です。早く生まれた赤ちゃんほど、後で重篤な障害が出現する可能性が高くなります。妊娠中は定期的な健診を受けましょう。

早産は感染や体質が原因である場合が多いとされています。妊娠高血圧症候群前置胎盤、常位胎盤早期剥離、胎児機能不全などによって赤ちゃんがお腹の中では生きられない状態になり、人工的に早産とせざるを得ないこともあります。

▽参考記事
早産・切迫早産/日本産科婦人科学会
 

妊娠22週以降の中絶はできない

母体保護法によって、妊娠22週以降は中絶手術はできない

母体保護法によって、妊娠22週以降は中絶手術はできない

母体の生命健康を維持することを目的とした「母体保護法」では、赤ちゃんがこの世に生まれて生命を保続することができるボーダーラインを、妊娠22週としています。なお、中絶手術ができるのは、産婦人科の中でも「母体保護法指定医」に限られます。

現在の日本では、それ以前、つまり「妊娠21週6日まで」の人工妊娠中絶が制限つきで容認されています。身体的な理由や、経済的な理由で、妊娠の継続や分娩ができない場合、中絶手術を行うことができると法により定められています。母体保護法には赤ちゃんに異常がある「胎児理由」に関しての記載はありませんが、実際は「経済的理由」を建て前に中絶手術が行われています。

▽参考記事
医師が解説!人工妊娠中絶手術の基礎知識
 

腰痛に悩まされた場合の対処法

妊婦の7割が、腰痛に悩まされる

妊婦の7割が、腰痛に悩まされる

妊婦さんの多くが腰痛を経験します。原因は、お腹が大きくなってくると腰をそる姿勢になり腰部に負担がかかることや、ホルモンの影響によって背骨や骨盤の人体がゆるむことなど。いずれも生理的なもので、産後にはおさまってきますし、腰痛がひどくてもお産には影響はありません。

<妊娠中の腰痛対策>
  • 長い時間立っていないようにする
  • 横向きになる
  • 足元に大きめの箱のようなものを置き、股関節と膝を90度曲げた仰向けになる
  • 体操をする
  • 骨盤ベルトを使う
  • 保湿をする
  • あまり体重を増やさない

腰痛を感じたら無理はせず、そりを減じる姿勢で休むようにしてください。なお湿布を使用したい場合、鎮痛作用のある成分が赤ちゃんに影響することがあります。医師に相談のうえ、妊娠中でも安全に使える湿布を処方してもらいましょう。

▽参考記事
妊娠中の体の疑問・悩み
 

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