妊娠後期/妊娠9ヶ月

妊娠35週目 胎児の体重や大きさ・エコー写真・逆子は治る?

妊娠35週目(35w)のエコー写真を見てみると、胎児の大きさはCRL(頭殿長)が45~46cm、体重は1950~2700gほどに成長し、発育・発達も最終段階の時期。妊娠三十五週に万が一出産(=早産)となっても新生児医療の対象となる週数で、医療の助けで障害なく生存できる可能性が高いです。母体の血液量は妊娠前の1.5倍になり、血液が子宮に集まるのでふらつきやめまいも起きやすくなります。

竹内 正人

執筆者:竹内 正人

妊娠・出産ガイド

妊娠35週 胎児の大きさ・体重・エコー写真、発育・発達も最終段階!

妊娠35週(35w,妊娠三十五週)の胎児のエコー写真・超音波写真

妊娠35週(35w)の胎児のエコー写真・超音波写真

■妊娠35週目
  • 受精から231~237日目
  • 妊娠9ヶ月
■胎児と子宮の大きさ
  • 頭殿長(座高)45~46cm
  • 体重1950~2700g程
  • 子宮底長 28.2~32.2cm程
まだ生まれてくるには早すぎますが、万が一妊娠35週での出産(早産)になっても新生児治療の対象となる週数であり、胎児は、医療の助けによって障害がなく生存の可能性が高くなるほど発達しています。

もしこの時期で逆子の場合は、赤ちゃんがこの位置が心地よいということかもしれません。頭位に戻るチャンスは1割以下と低いでしょう。
   

妊娠35週の胎児は脂肪が付きふっくらと!痛いくらいの胎動パワー

赤ちゃんには、体温の調節に役立つ皮下脂肪が蓄積され、肘や膝にはくぼみが、手首や足首にはくびれが出てくるなど、どんどんふっくらしてきています。ぐるぐると動き回れる場所は少なくなってきましたが、それでも赤ちゃんはキックやパンチをしているので、お母さんは痛いくらいの胎動を感じていることでしょう。

なお出生体重は、主にお母さん側の遺伝と子宮の環境、そして骨盤の大きさによってきまります。お父さんの大きさや遺伝は、生まれるときの赤ちゃんの体重とはあまり関係なく、影響が出てくるのは生まれてきてからです。
 

妊娠35週 胎児の胃腸が機能し始め、肺は外に出ても呼吸できるまでに

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妊娠35週(35w)の胎児の肺は完全に成熟し、外の世界でもしっかり呼吸できるように

赤ちゃんの胃腸もゆっくりと機能し始めます。それでも、胃腸の消化システムは、3~4歳になるまでは未熟です。

肺もようやく完全に成熟してきました。毎日呼吸の練習をたくさんしてきたので、もう、外の世界へ出てもしっかり呼吸ができるようになっています。赤ちゃんはみんな頑張り屋さんです。
 

胎児の脳は、生まれてからも数年発達が続く

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胎児の脳は生まれてからも発達を続ける

赤ちゃんの脳は、発達を続けています。でも、まだ神経系の連携は完全に整っていませんし、情報の伝達に必要な物質も十分ではありません。脳は、生まれてから数年で、ようやく完成に近づきます。

なぜならば、子宮の中でこれ以上脳が発達すると、頭が大きくなりすぎで、生まれてくることができなくなってしまうからです。必要最低限の発育と成熟をし、あとは生まれてからというのが、ヒトが選択した生きぬくための戦略です。
 

妊娠35週 母体の血液量は妊娠前1.5倍!ふらつきやめまいが起きやすく

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妊娠35週(35w)頃は、子宮に血液が集まるため、立ち上がったときにふらつきやめまいが起きることも

出産時には胎盤が子宮からはがれて大量に出血するため、この時期、お母さんの血液量が増産されます。妊娠中は通常の約1.5倍の血液量になりますが、赤血球の量はそこまでは増えないので、相対的に血液が薄まり貧血になります。ただし、これは水血症といって、サラサラ血液になることで、血流がよくなり、赤ちゃんに十分な栄養と酸素を届けることができる、妊婦には必要な変化です。

その血液の6分の1が、今は大きくなった子宮に集まってきています。立ち上がったときのふらつきやめまいも、血液が子宮に向かい、お母さんの脳にいく血液が少なくなることが関係しています。頭痛やふらつきがあっても、血圧さえ高くなってこなければ、心配はないでしょう。
 

妊娠中は基礎代謝率が上がる

基礎代謝とは、生命を維持するための活動で、エネルギーが消費されることをいいます。一般的に女性は男性よりも基礎代謝率が低いのですが、妊娠後期には20%ほど上がります。赤ちゃんのため、そしてママ自身のため、エネルギーを効率よく消費できるようになっています。
 

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