Q:
出産を来月末に控えた初産妊婦です。今日の健診(36週)で、また逆子だと言われてしまいました。このまま逆子が直らなければ、帝王切開になるようです。

どうしても自然分娩で産みたいので、一生懸命逆子体操をしていますが、逆子体操は効き目があるのでしょうか?ほかに逆子を直す良い方法があればぜひ教えてください。帝王切開への恐怖も強いのですが、もし予定帝王切開になってしまった場合、帝王切開でもこんないいことがある、といったようなメリットがあれば教えていただけると嬉しいです。

残念ですが逆子を直す良い方法はありません

妊婦さん

逆子の赤ちゃん。生まれるまでに頭が下に戻ってくれる?

A:
妊娠36週でまた逆子ということは、その前の34~35週の健診では頭位であったのでしょうか。そうであれば、再び頭位にもどる可能性も少しは高くなるかもしれませんが、36週で逆子だと、頭位にもどるのは10%もありません。かつては、逆子でも帝王切開をせず、条件がよければ経膣(自然)分娩も可能でしたが、今は安全性が最優先ということで、様々な理由から、ほとんどが帝王切開になってしまいました。今日の健診で、逆子がわかり、帝王切開の話となり、さぞや動揺されたことでしょう……。あなたはどうしても自然(経膣)分娩で産みたいんですよね。  

逆子体操の効果は証明されていません

まず、逆子体操ですが、本には妊娠30週を過ぎて逆子だと、逆子体操をしましょうなんて、もっともらしく書いてありますよね。ただし、妊娠30週では15~20%の赤ちゃんが逆子ですが、逆子体操をしても、しなくても最終的に逆子で産まれてくる子は5%ほどで、かわりがないことがわかっています。つまり、逆子体操という名前はついていますが、この体操をすることで逆子が直りやすくなる効果は証明されていないのです。

また、赤ちゃんの背中が上になるように寝てくださいと指導されるかもしれません。逆子の赤ちゃん背中があなたのお腹の左側にあれば右を下に、お腹の右側にあれば左を下に横向きに寝ると、赤ちゃんが頭位にもどりやすいという指導です。ところが、この姿勢の有効性もわかっていません。だから、あなたの姿勢が悪いから、体操が下手だから、赤ちゃんが逆子にいるのではなく、赤ちゃんがその位置がいいから、逆子でいるんだと思います。決められた体操や姿勢をとるより、あなたができる限り楽な姿勢をとる方が、赤ちゃんにも心地よくて、逆子も直りやすいという考え方も成り立つかもしれません。

回ってね、と赤ちゃんにお願いする

他に、針などが有効と言われていますが、やはり効果が証明されているわけではありません。外回転術といってお腹の上から、用手的に赤ちゃんを回すことを試みている医師も少なからずいるでしょうが、これもなかなか難しい。残念ではありますが、逆子を直すのに良い方法というのはありません。

僕は外回転術をすることもありますが、逆子のお母さんには「お腹を優しくさすって、赤ちゃんに回ってねって毎日お願いしてね」と、話しています。非科学的ですし、もちろん有効と証明されうることはないでしょうが、妊娠・出産では、こういう方法が効いたりするし、「どうして逆子なの」って、思っているより、お母さんの気持ちが落ち着きやすいようです。

帝王切開への不安、そのままの気持ちを表出してみましょう

予定帝王切開であれば、予定日まで待たずに大抵は妊娠38週に計画されると思います。そうですよね……。恐いですよね。手術ですもんね。確かに帝王切開で産んだことをなかなか受け入れることができないお母さんたちもいます。まずは、あなたのその気持ちを、パートナや家族、医療者にそのまま出せるといいですね。

まだ、赤ちゃんが回ってくれる可能性はありますが、もし帝王切開となった場合、いいことは、医学的には安全性が高いということでしょうか。以前は、逆子で帝王切開の場合、次回の妊娠では逆子でなければ、経膣(自然)分娩のトライアルも行われていましたが、今は次回も帝王切開になります。

帝王切開もきちんとした分娩方法です

自然分娩で産みたいあなたには、とっても残念だと思いますが、帝王切開もきちんとしたひとつの分娩方法です。あなたの望み通りではなかったとしても、あなたの子どもへの思いや、それまでに子どもや家族のためにと、あなたが取り組んできたことは、その後へと必ずつながってゆきます。なので、今は何がメリットがわからないとしても、時間がたって、帝王切開を受けた意味を模索してゆくようになった頃に、それぞれが味わうことができることだと思います。きっと、大丈夫です!

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