妊娠2ヶ月(4~7週目)の胎児の発達や妊娠初期症状
妊娠2か月の赤ちゃんは、腕や足が作られ始め、内臓の基礎ができるなど、急激に発達します。脳や脊髄などの神経細胞もほとんどこの時期につくられます。お魚のような形をしていた胎芽から、頭と胴の区別がつくようになり、手足が伸びて、目・耳・口の原型もできてきます。この頃はまだ胎児の原型である「胎芽」とよばれ「しっぽ」や「えら」があります。妊娠2か月目 妊娠4~7週の胎児の様子・母体の症状や気を付けること
<目次>
妊娠4週目の胎児の発達・エコー写真
妊娠4週目(4w)、胎児のエコー写真・超音波写真
- 妊娠4週目:受精から14~20日目・妊娠2ヶ月
- 胎芽(胎児)の大きさ:頭殿長(座高)が0.4mmほど
- 母体の変化:体が少しだるいなどの初期症状を感じることも
胎嚢は通常、妊娠4週後半から確認できますが、胎嚢の発育は個人差があり、正常妊娠でも妊娠4週では確認できない場合もあります。大きさは7mm程(2~16㎜)です。
妊娠検査薬ではうっすらと陽性の反応が出たり、基礎体温をつけている方は、体温表がいつもと違うパターンになり妊娠とわかる方もいらっしゃるでしょうが、確定には早いタイミングです。
▽参考記事
妊娠4週目の発達・エコー写真・初期症状や流産のこと
妊娠5週の胎児の発達・エコー写真
妊娠5週(5w)の胎児のエコー写真・超音波写真
- 妊娠5週目:受精から21~27日・妊娠2か月
- 胎芽(胎児)の大きさ:頭殿長(座高)が2mm足らず
- 母体の変化:胃の不快感など軽度のつわりが出る人も
遅くても5週の始めには、胎嚢を確認できるようになります。大きさは14㎜程(9~20mm)です。
▽参考記事
妊娠5週目 胎嚢のエコー写真・つわり症状や流産のこと
妊娠6週目の胎児の発達・エコー写真
妊娠6週目(6w)の胎芽・胎嚢のエコー写真・超音波写真
- 妊娠6週:受精から28~34日目・妊娠2ヶ月
- 胎芽(胎児):頭殿長(座高)が4~8mmほど
- 母体の変化:赤ちゃん仕様の体に変わっていき、つわりもつらい時期
胎嚢の大きさを測定するのは、妊娠6週で胎芽(胎児)の心拍が確認されるまでの場合が一般的で、心拍確認後は通常は胎嚢径を測定しなくなります。妊娠6週の胎嚢の大きさは21㎜程(15~27mm)です。
▽参考記事
妊娠6週目 エコー写真・胎芽や胎嚢大きさ・心拍確認や気になる流産
妊娠7週目の胎児の発達・エコー写真
妊娠7週目(7w)の胎児のエコー写真・超音波写真
- 妊娠7週:受精から35~41日目・妊娠2ヶ月
- 胎芽(胎児)の大きさ:頭殿長(座高)が8~14mmほど
- 母体の変化:つわりの他、ホルモンの変化により様々な症状が現れてきます
心拍確認は超音波検査では妊娠6週から確認できます。妊娠7週で経過が順調であれば、心拍は確認できているでしょう。
胎嚢の大きさを測定するのは、胎芽(胎児)の心拍が確認されるまでの場合が一般的で、妊娠7週では通常は胎嚢径を測定しなくなります。
▽参考記事
妊娠7週目 胎芽・胎嚢のエコー写真や大きさ・つわりや流産
妊娠検査薬の使い方と注意点!なぜ生理予定日から1週間後に使うの?
妊娠検査薬とは、尿中にhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが含まれているか否かを調べて妊娠有無の判定をします。hCGとは、受精卵が子宮内膜に着床してからできる絨毛(じゅうもう)から分泌されるホルモンです。妊娠して生理が1週間遅れれば陽性に出る
妊娠の極初期や月経が不順で排卵が遅れたときなどは、妊娠していても陰性と判定が出ることがあります。逆に、不妊治療の際に排卵を起こすために注射したhCGによって、妊娠していないのに陽性となる場合もあります。
<妊娠検査薬の使用ポイントと注意点>
- 使用する時期は予定月経日の1週間後から
- 取扱説明書をよく読み、正しい使い方で使用しましょう
- 結果がどう表示されるのか確認しておきましょう
- タイミングによっては正しい結果が出ないこともあるため、必ず医師の診察を受けて確認を
妊娠検査薬の使い方と注意点
妊娠2か月はつわりが始まる時期、つわり・悪阻の症状は?
つわりの症状は様々。ニオイが吐き気のもとにも…
妊娠10週ぐらいにつわり症状から解放されてしまう人もいれば、妊娠後期や赤ちゃんが生まれるまでつわりが続いていたという人もおり、つわりの期間は人それぞれ違いがあります。つわりの症状も人によって違いがあり、食欲がなくなり思うように食事ができない人もいれば、何か食べていないと落ち着かない「食べづわり」になる人もいます。
<つわりの主な症状>
- むかつきや吐き気、嘔吐
- 眠くてたまらない
- 頭が重い
- 体がだるい
- 唾液が多くなる
つわり症状がひどく悪化すると妊娠悪阻(おそ)となり、脱水、栄養障害、代謝障害をきたして入院となるほど重症になる人もいます。つわりで辛いときは医師に相談をしましょう。
<悪阻の症状>
- 朝から晩まで吐いている
- 体重が4~5kg減った
- 水分を受けつけない
- 尿がほとんど出なくなった
- フラフラする
つわり時期はいつまで続く?悪阻の期間・症状と対処法
つわりの軽減コツ、吐き気を抑える方法や食べ方ポイント
自分に合う方法を見つけましょう
<つわり軽減のコツ>
- 気分が悪くなったらすぐに休む
- お腹がすく前に小まめに食べる
- たんぱく質と複合炭水化物(*)をとる
- 就寝前に軽食、朝も起きる上がる前にベッドの中で複合炭水化物を摂る
- 栄養バランスよりも、食べられる物を重視
- 水分をできるだけ多く補給、炭酸水でも口に入れられるものでOK
- 吐いた後は、必ず歯を磨くか口をゆすぐ
- つらさを周囲に理解してもらい、家事などを協力してもらう
- ブラジャーなど体を締めつけるものをやめる
- 外出したり趣味に没頭したりして、気持ちを他に向けてみる
- 希望がある場合、医師に処方してもらう
メトクロプラミド(商品名:プリンペラン)、ビタミンB6(商品名:ピドキサール)、漢方の小半夏加茯苓湯などが、吐き気を和らげる場合もあります
胃が空になると、胃酸がでてきて、むかつきを感じやすくなります。つわりのことを朝の病気(morning sickness)と呼ぶのは、朝に胃が空っぽになっていて、むかつきが増悪することが多いからです。また食事の間隔があくと、血糖値が下がって吐き気を催します。
つわりの期間は、栄養のバランスより、食べられるときに食べられるものを、食べられるだけ食べるのが原則。水分が気持ち悪くなる人は果実、生野菜など水分が豊富なものを食べるようにしましょう。
▽参考記事
つわり時期はいつまで続く?悪阻の期間・症状と対処法
妊娠2か月の薬は服用時期が影響
妊娠2か月は薬の注意が必要な時期
妊娠2か月(4~7週)は、器官形成期といって大切な臓器が作られる期間です。薬の影響をより強く受けやすく、薬の服用を一番避けて欲しい時期になります。ですがこの時期には、妊娠と気づかず、風邪薬や頭痛薬を飲んでしまい、あとになって心配を募らせることもよくあります。市販薬を通常の量、数日間飲んだという程度のことなら、基本的にまず問題にはなりません。
妊娠初期4週未満に服用した薬が影響するとすれば流産です。逆に流産にならなければ、薬の影響はないと考えてよいでしょう。
妊娠8週~11週は主要臓器の形成は終わりますが、口蓋や性器などの形成はまだ続いており、形態異常を起こし得る薬剤がごく少数あります。妊娠12週以降ですと、胎児の臓器はすべて形成されていて、薬物の服用で、奇形は起こりません。ただし、胎児機能障害を引き起こす可能性のある薬剤がわずかにあります。
▽参考記事
使用時期が影響する、妊娠中の薬の服薬
妊娠中でも必要な薬は服用するのが基本、常用薬がある人は必ず相談を
我慢しないで必ず医師に相談を
それでも心配という人は「妊娠と薬情報センター」に問い合わせてみるのもいいでしょう。
「赤ちゃんによくないから、薬は服用しない」は誤った考え方です。赤ちゃんへの影響と、薬を服用しなかったときの影響を比較して、服用していた方がメリットが高いと考えられる時は、服用を続けることが原則です。例えば、喘息や、てんかん、甲状腺機能異常、高血圧、糖尿病、最近では、パニック障害などのココロの病気の場合です。個人差があるので、担当医と内服の変更、継続などについてよく話してください。自己判断で中止しないようにしましょう。
風邪の場合は、薬を飲んでも、飲まなくても、妊娠と胎児に直接影響はありません。しかし、妊娠中は市販薬を服用するにしても、かならず医師に相談することが原則です。解熱鎮痛剤、塗り薬やシップなどを自己判断で使用すると赤ちゃんの心臓に影響することがあるからです。
▽参考記事
使用時期が影響する、妊娠中の薬の服薬
妊娠中のお酒とカフェイン摂取
妊娠中は飲み物にも配慮を
したがって、妊娠に気づく前に飲み会でたくさんお酒を飲んでしまったという場合も、まず心配はいりません。ただし、ここまでの量であれば大丈夫という基準はないこと、大人であれば、肝臓でアルコールを解毒できますが、赤ちゃんは大人と違ってその機能が未熟であることから、やはり、妊娠がわかったら禁酒が基本となります。
また、カフェインの入ってるコーヒーや紅茶を我慢されている妊婦さんんもいらっしゃいますがあ、お茶やコーヒーには気持ちを落ち着かせる効果があるので、不安の多い妊娠中にかえってストレスがたまってしまう逆効果もあります。少量であれば、直接胎児の発育や、流早産など妊娠に影響する可能性は少なく、許容範囲と考えられています。
▽参考記事
妊娠中の食事の疑問!OK・NGな食べ物・飲み物は?
【妊娠週数別記事】 【妊娠月数別記事】