近頃は「いい香り」の柔軟剤も増えているけれど……

毎回の洗濯時に柔軟仕上げ剤を使う人が7割も!

毎回の洗濯時に柔軟仕上げ剤を使う人が7割も!

近頃はいろいろな香りの柔軟仕上げ剤が販売されています。なかには、衣類の風合いを柔らかく保つことや静電防止といった柔軟仕上げ剤の本来の目的より「香りをつけること」がメインのような商品もあります。購入するときに「香り」は今や重要なポイントになっているのでしょう。皆さんもお気に入りの香りの柔軟剤をお使いかもしれません。

かたやスメハラ(スメルハラスメント)や香害といった用語とともに、香りの強い柔軟仕上げ剤に対して、気分が悪くなるといった反応がニュースとして取り上げられるようになりました。

そこで柔軟仕上げ剤の香り事情をアロマセラピストの観点から考察したいと思います。そのうえでアロマテラピーで用いるエッセンシャルオイル(精油/アロマオイル)の活用方法もご提案します。

<目次>  

最近の柔軟仕上げ剤事情。 みんなどのくらい使っているの?

メーカー各社からたくさんの香り柔軟仕上げ剤が販売されて人気ですが中には体調不良を訴える人も

メーカー各社からたくさんの香り柔軟仕上げ剤が販売されて人気ですが中には体調不良を訴える人も

日本石鹸洗剤工業会の統計によると、国内製造者の柔軟仕上げ剤の販売量はこの10年間で増え続け、2011年の25.1万トンから2019年には37.4万トンになっています。柔軟仕上げ剤の使用頻度に関しては、洗濯で毎回使うと答えた人は2015年データでは76.7%で、2010年の61.5%よりも増えています(日本石鹸洗剤工業会HP洗濯実態調査2015より)。

同時に柔軟仕上げ剤のにおいに関する相談は、独立行政法人国民生活センターによると、2014年度以降928件(2014年4月以降受付、2020年1月31日までの登録分)寄せられ、うち、594件(64%)が危害があったという内容です。危害は、咳が出る、息苦しい等の呼吸器障害がもっとも多いようです。

■参照
ところで、私はある種の柔軟剤の強いにおいが苦手で、そのため日々暮らしていても柔軟剤の残り香には敏感です。そんな私がドラッグストアで実際に目にした商品や先ほど掲載した資料で注目したのは、柔軟剤のにおい関連の表示についてです。
 

柔軟仕上げ剤の香りに関する表示について

柔軟仕上げ剤の表示も変わってきてるようです

柔軟仕上げ剤の表示も変わってきてるようです

柔軟仕上げ剤の香りに関する表示は、大きく分けて2点あります。まず1点目が「香りの強さの目安」。この基準については、メーカー各社それぞれの評価ではあるものの、たいていの商品のパッケージやホームページに記載されています。そして2点目が「香りに関する注意喚起」についての表示です。具体的には、使用にあたって周囲へ配慮すること、洗濯物量に応じて適正使用量を守ること、といった内容が記載されています。
 

人によって「香り」の感じ方は違う! 香りをつけるときのマナー

香りに過敏な人もいることを考えどんな香りであっても周囲への配慮を忘れたくないですね

香りに過敏な人もいることを考えどんな香りであっても周囲への配慮を忘れたくないですね

年々、柔軟仕上げ剤を製造する各メーカーが香りの改良を進めてはいるものの、依然、強い香りの柔軟剤への苦言は存在します。世の中には、香りにとても敏感な人、またその物質自体がアレルゲン(アレルギーの原因)となる人もいます。また、香りというのは嗜好性の高い(個人の好みが大きく影響する)ものです。万人に受ける香りというのはなかなか難しいというのが実情。

そもそも香料は大別すると、天然香料と合成香料の2種類に分けられます。アロマテラピーで使うエッセンシャルオイルは天然100%の香りで植物由来。かたや合成香料は人工的な香りです。エッセンシャルオイルの香りは、比較的消えやすいのが特徴的です。なぜなら、そもそも香りを残すのが第一目的ではなく、自然に存在している香りの元を蒸留や圧搾して製造しているから。

ですが柔軟仕上げ剤は香りを持続させることが目的となっているものもあり、なかには合成香料をマイクロカプセル化し香りを長持ちさせる商品もあります。長く香ればその分、香りは強烈になりやすいものです。ただし、天然の香りでも強いタイプは存在するし、天然と合成いずれもアレルギーの原因になりえます。また、人は「くさい」と思うにおいは発さないように注意を払っても、一部の柔軟仕上げ剤のような強い香りを「いい香り」だと思っているとエチケットを守れなくなり、どうしても周囲への配慮を忘れがちです。

さらには嗅覚は慣れが生じやすいため、一度つけた香りも慣れてくると分量が増え、結果的に香りの強度は増してしまいます。一般的に小さな子どもは嗅覚が敏感といわれますし、言葉を話せないペットへの影響も考えるべきなのかもしれません。そんなことも配慮してか、少数派とはいえ、香りのない無香料の柔軟剤も販売されています。

香害というのは「受け手」の反応いかんです。香りの「質」だけが問題ではありません。他者がその「香り」を不快に思えば、場合によっては害となる可能性を秘めています。そのため、柔軟仕上げ剤に限らず、エッセンシャルオイル、香水、整髪料なども同様に香りが強めのものは、周囲へ配慮して使いたいですね。
 

衣類にエッセンシャルオイルの香りをつけて楽しむ方法

アロマを後付けで香らせてちょうどいい香り方にしましょう

アロマを後付けで香らせてちょうどいい香り方にしましょう

最後に、アロマテラピーの香りを衣類につけて楽しみたい方への提案です。エッセンシャルオイルを使った手作り柔軟剤もありますが、材料の繊維への影響について私はあまり把握できていないため、洗濯時ではなく、洗濯後に香りをプラスする方法を提案したいと思います。

とても手軽ですが、コットンやハンカチに精油を1滴落としたものを持ち歩く(バッグに入れる)方法です。ハンカチに精油を1滴落としたものをポケットに入れておくだけでも思った以上に香りはふわっと広がります。注意点としては、エッセンシャルオイルが付いたハンカチで目を拭いたりしないこと。エッセンシャルオイルは粘膜を刺激します。

そのほか、コットンにエッセンシャルオイルを1滴落としたものを、衣類を収納する引き出しに入れておくのも心地よいものです。ほのかに衣類に香りが付着し、自分だけが楽しめる程度の着香です。香りがついたコットンは定期的に変えてください。エッセンシャルオイルの香りは酸化すると変な香りになるものがあります。また色のついたエッセンシャルオイルがシミとなって衣類を汚さないようにしましょう。

使うエッセンシャルオイルの種類は基本、好きな香りでOK。おすすめは清潔感のあるラベンダー、オイルに色がほぼついてないユーカリローズマリー、ローズのような香りのゼラニウムなどです。
 

エッセンシャルオイルを使うときに注意したいこと

ときどき換気をするのをお忘れなく

ときどき換気をするのをお忘れなく

意図的に部屋に香りを広げる「芳香浴」というアロマテラピー方法を楽しむときは、定期的に窓を開けて換気することが推奨されています。ときどき換気をすることを忘れないようにしましょう。エッセンシャルオイルは天然素材です。なかには絶滅危惧種の植物から採油されているものもあります。天然素材と人工的に作られる香り。いずれも上手に使って、貴重な香料を無駄遣いしないようにしたいものです。

またエッセンシャルオイルの香りが、食事のシーンなどで妨げになることがあります。香りマナーを意識してアロマテラピーを楽しんでください。

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■洗濯や柔軟剤の使い方についてはAllAbout内の以下の記事も参考になります



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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。