パート・アルバイトで税金を払い過ぎていたら確定申告を

アルバイトでも収入の額によっては税金を取り戻せることも!

アルバイトでも収入の額によっては税金を取り戻せることも!

税金の世界では、アルバイト収入やパート収入はどちらも「給与所得」という区分に分類されます。サラリーマン(会社員)の収入と同じ区分ですね。

この給与所得は原則として、毎年最後の給与を支払うときに、年末調整という手続きによって税金(所得税)の精算が行われます。しかし、年末調整の手続きは煩雑なので、多数のアルバイトを採用している飲食店や中小企業の中には、正社員の分しか年末調整を行わないところもあるようです。

アルバイトやパートであっても、毎月の給料が8万8000円以上となると、雇用先において所得税を徴収するよう義務付けられています。これはあくまで税金の前払いにすぎないのですが、年収換算からみた概算の所得税であることや、14種類ある所得控除のうち社会保険料控除しか考慮されていないことなどから、少し多めに差し引いておきます。そして、年末に取り過ぎた分を返す仕組みとなっているのです。

ただし前述のように、アルバイトやパートの場合、年末調整の対象者として処理されていないことも多いようです。すると税金の精算を受ける機会がなく、税金が過大に徴収されている可能性が高いのです。

源泉徴収票を見れば、あなたが税金を取り戻せるのか分かる

では、実際に税金を取り戻せるかどうか判定してみましょう。

まず、アルバイトやパートなどで稼いだ年間の収入を計算する必要がありますが、これは実際に受け取った金額とはなりません。なぜなら、アルバイト料などの給料からは税金などが引かれている可能性があるため、合計しても正確な年収が計算できないのです。

そこで、勤め先の会社に「源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)をください」とお願いするのが、最も簡単で正確かつ合理的です。

まれに「源泉徴収票を発行してもらえないのですが……」という質問をいただきます。所得税法226条に、年末在職者については翌年の1月31日までに、退職者については退職日から1カ月以内に発行しなくてはならない旨の規定があります。どうしても応じてもらえないなら、源泉徴収票の不交付の届出書を勤務先の納税地等を所轄する税務署長に提出する、といった手続きも検討してみてください(画像参照)。
源泉徴収票不交付のフォーマット(出典:国税庁ホームページ)

「源泉徴収票不交付の届出書」のフォーマット(出典:国税庁ホームページ)

アルバイトやパートでしか収入がなく、月々の給料から所得税が差し引かれた月があって、源泉徴収票に記載されている支払金額の欄の金額が「103万円以下」の人であれば、確実に税金が全額戻ってきます。

税務署にどんな書類を持っていけばいい?

税金を取り戻せることがわかったら、税務署に足を運ぶのが一般的です。その場合、自分の住所地の管轄をしている税務署が所轄の税務署となります。不明な場合は、国税庁のホームページなどから所轄の国税局・税務署を調べてみてください。せっかく申告書を作成しても、所轄以外のところの場合、文書を受理されないことがあります。

【参考】確定申告書の提出先はどこ?

税務署に持っていくものはケースバイケースで異なり、自身が受けられる可能性のある所得控除に関係する書類となります。例えば以下のようなものです。

・源泉徴収票
・源泉徴収票に記載されている以外の国民健康保険や国民年金の支払いを証するもの
生命保険料控除の控除証明書
地震保険料控除の控除証明書
・扶養の対象となる親族や配偶者がいる場合の生年月日や所得を表す書類

なお、その場で申告書を記載して、文書収受手続きまで完了してしまう場合は、次のものも必要です。

・戻ってくる税金を振り込んでもらう銀行口座の口座番号などが分かる資料
・認印

税務署におもむくなら、「確定申告書の作成コーナー」に行って、迷わず係の人に「初めてなんですが確定申告書の書き方を教えてください」と言いましょう。このときに、持参した「源泉徴収票」を相手に見せながら言うと話が早いかもしれません。

また、最近では国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」も便利になっています。そちらで申告書を作成して、プリントアウトし、税務署に持参(あるいは郵送)するという手続きでもかまいません。税額も自動計算してくれますので、おおよその還付税額もわかりますし、記載要領が不明な箇所だけ税務署の職員に尋ねるという方法も有効でしょう。

申告書は5年間さかのぼって提出できる

税額が多めに天引きされていた給与所得者(サラリーマンをはじめ、パート・アルバイトも含む)は、そもそも税額が多めとなっているのですから、確定申告の提出義務者とはなりません。しかし、確定申告提出義務者でない人の場合、税額を還付してもらうための確定申告=還付申告の書類は、過去5年間さかのぼって提出できます。

これは、「年末調整の対象からはずれたアルバイトやパート従業員」だけが対象ではありません。「適用できるはずの医療費控除があった」「生命保険料控除の証明書が後日、発見された」というように、正しい税法の規定をあてはめ、再計算した場合に税額が還付されるのであれば、誰でも利用できる規定です。

「適用漏れがあった翌年から5年間、いつでも申告手続きができる」と覚えておきましょう。

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