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日本のプロブリーダーたち!(2ページ目)

日本でも、ようやくプロブリーダーと呼べるような方たちが多くなってきたようです。今回はカメ、ヘビそしてカエルのプロブリーダーの方をご紹介いたします!

執筆者:星野 一三雄

カメブリーダー・胡散臭い~ず

さて、まず最初のブリーダーさんです。
最初は、西日本を中心に活躍されているブリーダーズ集団「胡散臭い~ず」さんをご紹介しましょう。

「胡散臭い~ず」は、ほとんど思いつきと冗談でつけられたネーミングで、実際にはまったく胡散臭くない方たちです。
主に九州在住で水生ガメのファンの方数名が自家繁殖個体をイベントに出展するために集まったことがきっかけで、継続してブリーダーズ集団としてさまざまなイベントに参加されています。

なんと言っても、特に人気種キボシイシガメの国内CBの安定供給に貢献していることがあまりに有名です。

今回は、実は私の家の近所にお住まいで、胡散臭い~ずの中心的な存在でもある宮崎県在住のキボシ亀男さんからお話を伺いました。

キボシさんはクリーパー誌やビバリウムガイド誌でも紹介されているためご存じの方も多いとは思います。
キボシさんのお宅では、庭でさまざまなカメの屋外飼育を中心に行っていて、どちらかというと自然に任せた繁殖を継続的に行っています。しかしながら、毎朝4時くらいに起きて自家製のエサを作るところから世話が始まると言った、きめの細かい飼育が継続的な繁殖の成功に結びついています。

現在、キボシさん個人としてブリーディングを行っている種類はカメだけでも以下の6種類です。
また、今後はプラテミスの名で知られるヒラタヘビクビガメや、人気が高いモリイシガメの繁殖も目指して準備中であるというのですから楽しみです。

さて、これだけカメを多く飼育し繁殖に成功されているキボシさんにも悩みがあります。
それは、飼育スペースの問題。てかヘビメインの私から言わせれば、あの恵まれた飼育環境で何を...って感じなんですが、やはり相手は広い飼育スペースが必要なカメです。いくらあっても困らないのが飼育スペース。住宅街の一軒家では、どうしても飼育スペースの問題で飼育種が限られてしまうとか。
小っちゃいカメ、カワイイ
キボシ亀男さんCBのキボシイシガメたち
画像提供:胡散臭い~ず

なんでも子供さんたちが成長して独立してくれれば、1部屋空くから、そこで飼育部屋ができる、などととんでもないことを考えているそうです。

また、屋外飼育はカメにとって最適な環境ではあるのでしょうけど、その分、私たち飼育者にとっては管理がしにくいというのも気をつけているようです。
特に、カメの個別の体調管理がどうしても行き届きにくいというのは事実であるようで、体調の変化の発見が遅れてしまい大変なことになることもあるそうです。

このようにカメの繁殖にスペースとエネルギーを費やして、さまざまな人気のカメの国内CBを世に送り出しているキボシさんですが、もちろん「胡散臭い~ず」というグループで活動してこそのモチベーションとか、フットワークがあるわけです。
「胡散臭い~ず」がグループとして、現在繁殖が成功し世に送り出しているのは、キボシさんのリスト以外には
そして、グループとして、国内繁殖個体を今以上に多くの方々に適正な評価をしていただけること、そして繁殖も単発で終わらさずに、同じ種類を毎年繁殖できるようになることを目標にしているそうです。

カメは、世界の各国で保護の対象になっている種が多く、今後もこの傾向は変わりません。
胡散臭い~ずの活躍は、これからも水生ガメ飼育の趣味を楽しむための大きな力となってくれることでしょう。
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