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ニシキハコガメの基本情報と飼育方法……床材や温度はどうする?

今回は、ニシキハコガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ニシキハコガメは、アメリカ合衆国南部からメキシコ北部のやや乾燥した草原などに生息するアメリカハコガメの一種ニシキハコガメの基亜種です。人気のある種ですが、やや飼育にクセがあると言われています。

執筆者:星野 一三雄

ニシキハコガメの基本情報

ニシキハコガメの基本情報と飼育方法

メス個体 撮影協力:キボシ亀男

ニシキハコガメ(キタニシキハコガメ)
学 名Terrapene ornata ornata別 名:-英 名:Ornate Box Turtle分 布:アメリカ合衆国南部甲 長:12~15cm 通常は14cm程度

アメリカ合衆国南部からメキシコ北部のやや乾燥した草原などに生息するアメリカハコガメの一種ニシキハコガメの基亜種です。ニシキハコガメTerrapene ornata は基亜種キタニシキハコガメT.o.ornata ミナミニシキハコガメT.o.luteora の2亜種に分けられており、流通するのは基亜種であるキタニシキのアメリカ以外の国で繁殖された個体です。写真の個体はキタニシキハコガメと思われる個体です。


フロリダハコガメのように黒褐色地に明色の放射状斑紋が美しいカメです。特にオスは成熟すると下の写真のように頭部がウグイス色のように青緑色になり、さらに目が赤褐色になります。本基亜種は別亜種のミナミニシキに比べ、背甲の地色が黒褐色であり、各甲板の放射状斑紋が太く、数が少ないことで見分けることが可能です。
 

やや乾燥した草原に生息し、特にミナミ亜種は砂漠に近いような環境でも生活しています。


肉食性で昆虫や土壌生物などを食いますが、植物質のものも食べているようです。


メスは6月頃に1-6個の卵を産卵します。卵の大きさは21-41×20-26mmで70日ほどで30mm前後の甲長の幼体が孵化します。


カロリナハコガメ同様に人気のある種ですが、やや乾燥した環境を好むようで飼育下でも、そのような環境を再現する必要があるようです。


CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
 

赤っ恥をかかない程度の知識

  • ニシキハコガメの基亜種
  • 背甲の黒褐色が濃く、放射状模様が太く、数が少ない
  • オスは頭部が灰青色になり、目が赤くなる
  • 流通するニシキハコガメは本亜種
  • カロリナハコガメに比べやや飼育にクセがあると言われている
 

ニシキハコガメの飼育方法

飼育容器
幼体は60~90cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど。通気性の確保ができるものがよい。成体は90cm以上必要。ただし理想的には屋外飼育

床材
保湿性のある素材を厚さ5~10cm程度

温度
低温部で22~24℃、高温部は28℃以下。夜間は15℃

照明
紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など

容器内レイアウト
飲み水用の浅い水入れと2カ所以上のシェルター


雑食性ハコガメ用配合飼料、昆虫類、ピンクマウス、果物など

基本的な世話
カロリナハコガメに準ずるが
  • より広い飼育施設が必要
  • より乾燥した環境設定が必要
  • オスは気が荒い個体が多いので注意する
※「飼育の基本情報」は「爬虫両生類飼育入門(緑書房)」「ビバリウムガイド No9(マリン企画)」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。  
ニシキハコガメ
オス個体 撮影協力:キボシ亀男

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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