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ミスジドロガメの基本情報と飼育方法……人気が高い中型のドロガメ!

今回は、ミスジドロガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ミスジドロガメは、幼体が美しく、人気が高いアメリカの中型のドロガメ。名前の通り背甲に3本の明色のラインが走り、地色の暗褐色と美しいコントラストを作っています。

執筆者:星野 一三雄

ミスジドロガメの基本情報

ミスジドロガメの基本情報と飼育方法

写真提供:Herptile Lovers

ミスジドロガメ
学 名Kinosternon baurii別 名:-英 名:Three-striped Mud Turtle分 布:アメリカ合衆国南東部(フロリダ半島南端からバージニア州までの大西洋岸)甲 長:12cm

幼体が美しく、人気が高いアメリカの中型のドロガメです。※上の写真は減黒色色素(ハイポメラニスティック)です。

名前の通り背甲に3本の明色のラインが走り、地色の暗褐色と美しいコントラストを作っています。また背甲の縁辺も明色に縁取られています。ただし、これらラインや明色部はキールになっているわけではなく、成長にしたがい薄れてきたりなくなってしまう場合が多いようです。

腹甲も黄色っぽく、甲板の継ぎ目部分が暗色になっている場合もあります。腹甲は2カ所にヒンジ(蝶つがい)があり、可動式になっています。

頭部や四肢は暗褐色ですが、頭部には吻端から目の上を通って頚部にまで達するものと目の下に黄色いラインが走っています。上の写真はハイポですので、ノーマル個体の体色は下の写真を参考にして下さい。

底が軟らかい泥などになっている池や沼に生息しており、草原内の湿地などブラックウォーターになっているような場所でも見られます。

食性は雑食性で、植物質のものも食べスカベンジャー的ですが、巻き貝も好んで食べているようです。

産卵期は4-6月で、1クラッチで1-5個の卵を産みます。卵の大きさは22.8-31.8×13.6-19.3mmで、100-130日をかけて孵化に至ります。孵化した幼体は甲長が15-25mmと大変小さいのですが、背甲の3本のライン、縁辺の縁取り、黄色い腹甲そして頭部の2本のラインがすべて明瞭で非常に美しい仔ガメです。孵化後、5-6年で7cmくらいになると繁殖が可能になります。

国内での流通はあまり多くないと言われていますが、比較的コンスタントに見かけるような気がします。

カワイイし、小さいし、飼育もしやすく繁殖が可能ということでいいことずくめのカメと思うのですが、どうでしょう?

ドロガメとかニオイガメの仲間って、こうやって調べてしまうと一気に飼ってみたくなっちゃうんですよね。今まで、全然わからなかったのに。どうして、みんな飼わないんだろう...不思議ですー。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • USA南東部で普通のカメ。現地ではレバーとかを餌にして釣れるらしい
  • 背甲の三本線が名前の由来だが、大きい個体は不明瞭
  • 飼育はしやすい
  • 少ないながらもコンスタントに流通する
ノーマル 幼体
ノーマル個体 幼体
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます
 

ミスジドロガメの飼育方法

飼育容器
60cmクラスの水槽で飼育可能。

温度
特別な保温は必要なし。幼体では冬期には保温した方がよい

照明
爬虫類専用の紫外線入りの蛍光灯を設置

ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター

床材(底砂)
特に必要なしだが、食べられない程度の大きめの小石を配すると落ち着くらしい

容器内レイアウト
水深は深くてよい。陸地は大きいものは必要ないが浅い場所を作るとよい


肉食だが配合飼料中心で構わない。巻き貝・ザリガニ・小魚なども好まれる

基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法ポイントは
  • 水質の悪化に注意
  • など
※「飼育の基本情報」は「ミズガメ大百科(マリン企画)」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」、海外サイトを参考にしました。

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