暮らしの歳時記/秋の行事・楽しみ方(9~11月)

二十四節気「寒露」とは?2024年はいつ?意味や読み方、歳時記と過ごし方・食べ物・七十二候を解説

二十四節気のひとつ「寒露」とはどんな日? 2024年はいつ? 寒露の意味や読み方、七十二候、歳時記や過ごし方、食べ物など、知って役立つ豆知識もご紹介します。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

二十四節気「寒露」とは? 読み方や意味、過ごし方

寒露(かんろ)とは、草木に冷たい露が降りる時期という意味

寒露(かんろ)とは、草木に冷たい露が降りる時期という意味

寒露は「かんろ」と読み、二十四節気のひとつです。

寒露とは、草木に冷たい露が降りる時期という意味で、この時期になると朝晩はぐっと冷え込むようになります。
 
実りの秋の収穫も盛りになる時期。雁などの渡り鳥が北方から渡ってくるのも寒露の頃です。秋の長雨のシーズンが終わり、日中は秋晴れの過ごしやすい日が多くなってきますが、朝晩はぐっと冷え込むため、毛布や厚手のパジャマを用意するなど、朝晩の冷え対策を始める目安にするといいでしょう。
<目次>

寒露はいつ?――2024年は10月8日

寒露は二十四節気のひとつ。2021年の寒露は10月8日から10月22日です  

寒露は二十四節気のひとつ。二十四節気は季節の移り変わりを知るための目安で、その年の太陽の動きに合わせ1年を24等分して決めます

2024年の寒露は10月8日。期間でいうと10月8日~10月22日です。

寒露は二十四節気のひとつ。二十四節気は季節の移り変わりを知るためのもので、約15日間ごとに24に分けられています。寒露は毎年10月8日頃~10月22日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。二十四節気は1年を太陽の動きに合わせて24等分して決められるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。

また、寒露といっても、寒露(二十四節気の第17)から霜降(二十四節気の第18)までの期間をさす場合と、「今日は寒露です」のように寒露に入る日をさす場合があります。

二十四節気では、寒露の前は昼夜の長さがほぼ同じになって秋の夜長に向かう「秋分」、寒露の次は霜が降りてくる「霜降」となります。

・寒露前後の二十四節気の移り変わり
 秋分→ 寒露→ 霜降

 

寒露の初侯・次侯・末侯

二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、寒露の間にこのように移り変わります。
※日付は、2024年の日付です。

■初侯:鴻雁来(こうがんきたる)10月8日頃
春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってきます

春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってくる「鴻雁来(こうがんきたる)」

雁が渡ってくる頃。春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってきます。ちょうど雁が渡ってくる頃に吹く風を「雁渡し(かりわたし)」、初めて渡ってくる雁は「初雁(はつかり)」、列をなして飛ぶ様子は「雁行(がんこう)」と言います。

■次侯:菊花開(きくのはなひらく)10月13日頃
菊の花が咲き始める「菊花開(きくのはなひらく)」

菊の花が咲き始める「菊花開(きくのはなひらく)」

菊の花が咲き始める頃。旧暦では「重陽の節供」、別名「菊の節句」の時期で、菊で長寿を祈願しました。 この時期の晴天を「菊日和」と言います。

■末侯:蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)10月18日頃
戸口で秋の虫が鳴く「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」

戸口で秋の虫が鳴く「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」

戸口で秋の虫が鳴く頃。現在は「蟋蟀」と書いて「こおろぎ」と読ませますが、昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼びました。とはいえ、どちらも秋に鳴く虫の総称として使われた言葉のため、特定の虫を指しているのではありません。
 

寒露の過ごし方、歳時記、食べ物

年によっては「十三夜」(旧暦9月13日)がめぐってきます

年によっては「十三夜」(旧暦9月13日)がめぐってきます

寒露の期間に「スポーツの日」(10月第二月曜日)があり3連休になります。また、年によっては「十三夜」(旧暦9月13日)がめぐってきます。地域によっては、「恵比寿講」(10月20日など)を行うところもあります。

■スポーツの日:10月第二月曜日。2024年は10月14日
スポーツの秋!気候がよく、スポーツに親しむには絶好の季節です。この日にスポーツに関するイベントも多いので、体を動かしてみてはいかがでしょう。

スポーツの日(体育の日)はいつ? 由来・運動会の豆知識
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■十三夜:旧暦9月13日。2024年は10月15日
寒露の頃は空気が澄んで、月や星がきれいに見える時期。十五夜の次に美しいとされる「十三夜」も寒露の頃に訪れます。2024年は10月15日で寒露の期間。ぜひお月見を楽しんでみてください。十三夜は別名「栗名月」「豆名月」といい、この時期採れた栗や豆を供えて収穫に感謝する習わしがあります。

▷十三夜、十日夜…十五夜以外の月見って?片見月は縁起悪い?

■恵比寿講:10月20日など
神無月には、日本中の神々が出雲大社に集まります。一方で、留守中の土地を守る神もいて、その代表が恵比寿様や大黒様です。留守番してくださる恵比寿様や大黒様に感謝し、お祀りして家内安全や五穀豊穣を祈願したのが「恵比寿講」という行事です。地方によって、10月20日、11月20日、1月10日など日取りはまちまちです。
 
紅葉前線は北から南へ、高度の高い山頂から低いふもとへと進みます

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晩秋に入り、山々が染まる季節。紅葉前線は北から南へ、また高度の高い山頂から低いふもとへと移っていきます。例年、紅葉前線は10月初めに北海道を出発し、12月上旬に鹿児島へ達します。皆さんの地域ではいかがですか?

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松茸や椎茸などのキノコ類も旬を迎えます

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さまざまな秋の味覚が旬を迎えるため、この時期ならではのおいしさを堪能しましょう。なかでも秋鯖は脂が乗っておいしい時期。刺身、塩焼き、味噌煮などで旨みを味わいましょう。松茸や椎茸などのキノコ類も旬。網焼きにしてしょうゆを垂らせば、芳醇な香りと旨味が楽しめます。
  

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