ハッカ油の使い方と効果! そもそもハッカとは?
透明ボトルのものもあれば遮光性の瓶に入ってるものもあります
ハッカ油とは、いわゆるアロマテラピーで使うエッセンシャルオイル(アロマオイル/精油)と同じものです。つまり油脂ではなく、植物から香り成分を抽出したもの。そのため香りが強く、揮発性が高い性質があります。アロマテラピーをご存じであれば、ラベンダーやイランイランといったエッセンシャルオイル同様に使えばOK。
一般にアロマ専門ショップで売られているエッセンシャルオイルは色のついた遮光性のビンに入っているのですが、ハッカ油は透明なガラス瓶に入っているものも多いようです。でも、中身はエッセンシャルオイルなので、日光に当てず箱に入れるなどして保管するといいでしょう。エッセンシャルオイルは紫外線、熱、水気に弱く、劣化の原因になります。
ハッカ油の原料・和ハッカについて
ハッカにはさまざまな種類がある
- 和ハッカの学名…Mentha arvensis
- ペパーミントの学名…Mentha piperita
- スペアミントの学名…Mentha spicata
かつて和ハッカは北海道が一大産地だった
北海道といえば富良野のラベンダー、北見のハッカ
和ハッカからは主としてハッカ脳を析出することを目的としていました。ハッカ脳とはエッセンシャルオイル(精油)をじっくり時間をかけて冷却して得られた、メントール成分の結晶です。無色で針状をしていて、メントール分が約99%含まれます。昔から湿布や軟膏に使用されており、現在も化粧品や食品へも活用されています。
ハッカ油はハッカ脳の副産物として生産されていたのですが、1950年代から輸入品の進出や合成品が出回りはじめ、産業は一時衰退しました。
ですが現在では北見市をはじめ北海道では和ハッカが特産品として作られており、特に最近はデパートの催事なでの直売、テレビなどメディアで取り上げられ、再び脚光を浴びるようになってきています。
ハッカ油の香り! 苦手な人は少ないアロマの1つ
和ハッカはセイヨウハッカ(ペパーミントやスペアミント)と比較してメントールが多く含まれます。そのためメントールの際立った爽快感が香りの特徴。でも、きついというよりは和種らしく日本人の好むさっぱりとした軽やかな香り。苦手な人は少ないアロマの1つです。ちなみにスペアミントはメントールよりカルボンという成分が特徴で、甘い香りがします。ハッカ油を使う前に確認しましょう
■中身を確認するハッカ油は比較的、アロマ専門ショップではないところから売られていることも多いアロマの1つ。買う前に不安であれば、中身がエッセンシャルオイル(精油)100%かどうかを確認するといいでしょう。アロマオイルという名前の場合は、類似品(フレグランスオイルやポプリオイル)であることも多いです。
■肌への使用は薄めて使う
ハッカ油を肌につける方法がネットに書かれていることもあるようです。もちろんそれは可能ですがエッセンシャルオイルは原液のまま(ビンから出して薄めずに)肌につけることはあまりしません。考え方はいろいろですが、濃度が高いので薄めて肌に塗るのが一般的です。特に肌が弱い方、子どもなどは必ず薄めましょう。
■分量に気を付けて
香りがとても強いうえ、ハッカ油の性質としてはメントール系の香りがすーすー鼻に届きやすいので、分量に加減が必要です。目から涙が出たり、くしゃみが出る人もいます。
ハッカ油の使い方を紹介!
クリームなどの商品になっているものはすぐ使えて便利
すべて1滴と書いてあるものは、ドロップ栓から振らずにしずくとして落ちてくるオイルの分量の1滴を0.05mlとして表記しています。
ハッカ油の使い方1.お風呂やスプレーに混ぜてクールダウン!
バスタブに入れる量は少なめにしましょう
湯を張ったバスタブにハッカ油を多くても1~2滴ほど入れます。すーっとして体感温度が下がったように感じます。湯上りもさっぱり感があります。
ハッカ油のお風呂を実践するときは、身体をつける前にお湯をよくかき混ぜること。そしてハッカ油を入れすぎないことです。例えば5滴ほど入れると入れ過ぎ。スースーし過ぎて寒いほどです。気を付けましょう。一緒に天然塩(大さじ1杯ほど)を入れるとさらにさっぱりします!
■身も心もクールダウンなボディースプレー
夏は汗によって肌のコンディションも悪くなりがち。私もよく汗で肌がかゆくなって、かいてしまって傷になったりします。そんなとき使えるボディースプレーです。
【材料】
- ハッカ油2~3滴
- グリセリン3~5ml
- 水(精製水や市販の飲用水)15ml
携帯するととっても便利! メイクをしている女性ならデコルテ、首筋、脇にスプレーすると、さっと汗がひいて、デオドラント効果も期待できます。私はデコルテにたっぷりスプレーしてミニタオルで軽く押さえておきます。汗、たばこ、体臭が気になる男性にもとてもおすすめです。季節問わず気分転換にもなるので、仕事中の休憩タイムにも活躍します。
■ヘアトニックや帽子にも
さきほどのレシピの、グリセリンを無水エタノールに代えればヘアトニックになります!ハッカ油は1滴です。汗をかいたあと頭皮にスプレーすると、肌に乗せたときひやっとして気持ちがいいです。帽子にスプレーしてからかぶってもにおいがこもらず快適。
■日焼け後の肌にハッカタオルで冷湿布
ほてった肌に冷たいハッカタオルを乗せるとクールダウンになります。洗面器に水を入れてハッカ油を1滴、タオルを湿らせます。お客さまにハッカ油の香りの冷たいおしぼりを作っておくと喜ばれます。冷蔵庫に入れておけばさらにひんやり感が増します。冷蔵庫に入れても違和感のない香りです。日焼けにはラベンダーもおすすめなので、ブレンドすればさらに効果的。目の刺激にならないように気を付けましょう。
ハッカ油の使い方2. アロマディフューザーなどで心地よい空間づくりを
寝苦しい夜に涼やかさをもたらす香りです
ディフューザーに入れて部屋に香りを広げれば寝苦しい夜も快適です。また、ハッカ油スプレーをコットンやティッシュにしゅしゅっとして、それをクーラーの近くや扇風機の前にセット。ひんやりとした香りと冷感によってクールな涼風になります。芳香浴にもなり、お部屋がハッカの香りに包まれて、暑気払いにもなります。(おすすめアロマディフューザー比較)
■ハンカチに1滴眠気覚まし
ハッカ油はほぼ透明です。色がつかないので安心してハンカチに1滴落として香りを吸い込みましょう。オフィスでの眠気覚ましにも活躍します。
■イライラを切り替える香り
イライラしているときにもおすすめです。運転時の集中力UPや車内芳香にも使えます。(車にアロマ?ドライブの匂い問題におすすめのアロマ)
これはペパーミントのデータですがまったく香りがないときと比較してペパーミントの香りを30秒ほど吸い込むと小学生の気分に好影響を与え、計算ミスが減少する傾向があることが示唆されました。メントールが影響していると思われるので、ハッカ油も活用できます。(集中力からメンタル強化まで、受験対策アロマ)
ハッカ油の使い方3. 虫よけスプレーとして
花火、夏祭り、登山など夏のアウトドアに大活躍します
メントールは虫が嫌う成分といわれます。キャンプ、登山、夏祭り、公園など虫の多い場所に出る時に試してみてください。
【材料】
- ハッカ油4~5滴
- 無水エタノール5ml
- 水(精製水や市販の飲用水)15~20ml
無水エタノールにハッカ油を入れてかき混ぜ、そこに水を加え、スプレー容器に入れて完成です。ベビーカー、帽子、かばん、靴下、衣類、また網戸や玄関先などにスプレーします。肌につけてもOKです。肌の弱い方は調整してください。
ハッカ油の使い方4. 食品添加物系はハッカティーやまな板の掃除に
あざやかなラベルの色が印象的な北見ハッカ通商のハッカ油
■ハッカの香りのアイスティー
つまようじの先にほんの少量、ハッカ油を付けたものをアイスティーに入れてかき混ぜます。ミント類は消化器系の不調におすすめです。飲む場合は必ずごく少量にしてください!また子ども、妊婦さんにはこの方法はおすすめしません。
■まな板を清潔を保つ方法
O-157が流行した当時、ミントの殺菌力が話題になりました。0.04%ほどで大腸菌が滅菌したという結果もあります。家庭での衛生管理にハッカ油でまな板をきれいに保ちましょう。ハッカ油は42~43℃の湯で香りが飛びます。キッチンでも問題なく使えるでしょう。
【使い方】
- 水100ml
- ハッカ油1滴
※家庭で清潔感を保つための方法です。食中毒を防止するための方法ではありません。
いかがでしたか?ハッカ油(薄荷油)の使い方について解説しました。1家に1本、様々な用途に活用してみてくださいね。
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