アロマテラピー

日焼け止めクリームを手作りで!アロマや精油を配合した作り方

日焼け止めクリームを手作りしてみませんか? SPFも約20、シアバター入りで肌にも優しい手作りの日焼け止めアロマクリームの作り方を紹介します。シアバターはSPF5程度の紫外線予防効果があり、紫外線を予防しながら乾燥からも肌を守ってくれます。

橋本 裕子

執筆者:橋本 裕子

アロマテラピーガイド

手作り日焼け止めアロマクリームなら安心安全!

手作り日焼け止めアロマクリームのレシピ

手作り日焼け止めアロマクリームのレシピ


夏の陽射しが照り付ける季節は紫外線予防は欠かせません。最近は市販の日焼け止めも種類が豊富で目的によって使い分けることもできるので、とても便利になりました。しかしながら、日焼け止めクリームは、長時間の塗布は肌に負担を感じてしまうので、肌に合ったものになかなか巡り会わないというかたも少なくありません。

女性の場合、「頭からつま先まで日焼けしたくない!」ということで、毎日全身に日焼け止めクリームを塗って外出される方も多いのでは? と思います。ガイド自身も全身に塗るため、あっという間に無くなってしまうのが悩みの種です。小さなお子様や敏感肌の方、高齢者の方は、紫外線の刺激による肌トラブルや体調不良を防ぐためにも日焼け止めクリームは安心して使いたいですよね。

そこで今回は、シアバター入りで肌に優しい手作りの日焼け止めアロマクリームの作り方を紹介します。手作りはコスパが良いのもおすすめです。
   

植物油(脂)のナチュラルな日焼け止め効果

シアバター、ココナッツオイルなど暑い国で育った植物油(脂)に日焼け止め効果があるものが多いです

シアバター、ココナッツオイルなど暑い国で育った植物油(脂)に日焼け止め効果があるものが多いです


シアバターは日焼け止め効果のある植物脂。暑い国で育つこの植物は、昔からそこに住む人々の肌を紫外線から守ってきました。SPFは5程度ですが、実はこういう働きを持っている植物脂(油)は数種類存在します。

・ココナッツオイル
・セサミオイル(太白ごま油)
・シアバター
・ホホバオイル  

などです。

意外にその数は多く「酸化しづらい性質の脂肪酸」の植物脂(油)がポイントです。ここでは日常生活で使いやすいものをピックアップしました。植物がもつナチュラルな日焼け止め効果なので、市販の日焼け止めクリームのように紫外線A波、B波すべてをブロックし、「絶対焼かない!」と謳うほどの効果を持つものはほぼ無く、紫外線A波のみをブロックするものがほとんどです。

しかしながら、黒くなっても「安全な日焼け」は、季節が終われば鎮静し、また新しい肌にターンオーバーされ美しい肌に生まれ変わります。正しい形で日焼けすればリセットも可能なので、その点を踏まえ、ご自身の肌やライフスタイルに合わせて日焼け止めを使い分けていただく事をおすすめします。
 

日焼け止めクリーム(SPF20程度)を手作りするには

紫外線から肌を守る日焼け止め。夏は欠かせません!

紫外線から肌を守る日焼け止め。夏は欠かせません!


植物油だけで紫外線A波、B波両方をブロックすることは難しいので、日焼け止め効果のある植物油(脂)をベースにして、紫外線A波、B波両方をブロックする効果がある日焼け止めアロマクリームを作ります。

紫外線を両方ブロックするために「二酸化チタン」と「酸化亜鉛」を使います。SPFの度数は二酸化チタンの量によって調整されます。肌に塗布すると白浮きしてしまわないように今回は、粒子の細かい超微粒子の「二酸化チタン」と「酸化亜鉛」をピックアップしています。

以前紹介した「日焼け・消臭・あせもケア! 一石三鳥のボディーパウダー」の記事に、これらについて説明をしています。こちらはクリームではなくパウダーの日焼け止めです。こちらも是非参考にして活用してください。

<SPF度数の目安>
■超微粒子二酸化チタン:2%(SPF2~5) 4%(SPF6~11) 6%(SPF12~19) 10%(SPF->20)

<日焼け止め効果に役立つ材料の説明>
■超微粒子二酸化チタン
粒子径が50nmと非常に細かく、コーティングされ透明性と安定性に富み紫外線B波を吸収しA波の一部のスペクトルを反射します。

■微粒子酸化亜鉛(アミノ)
アミノ酸コーティングは、石けん水で落ちやすい。チタンよりは劣りますが紫外線B波を吸収し、二酸化チタンではカバーできないA波を反射します。

『参考資料』オレンジフラワーHPより
 

日焼け止めクリーム(SPF20程度)を手作りレシピ

手作り日焼け止めアロマクリーム

手作り日焼け止めアロマクリームはホイップして作ります


では作り方を紹介します!
シアバターなど油分の材料

シアバターなど油分の材料


■材料と道具
容量 約50ml
(材料 油分)→ビーカー 大を使用
・シアバター  小さじ1(5g)
・ホホバオイル 小さじ1(5g)
・オリーブ乳化ワックス 小さじ3/4(3gくらい) 
(材料 水分)ビーカー 小を使用
・グリセリン  小さじ1(5g)
・精製水    30ml
(材料 粉)
・超微粒子二酸化チタン(油溶性) 2g(小さじ2)
・超微粒子酸化亜鉛(アミノ酸)  2g(小さじ1/2) 

(道具)
・ビーカー 大、小 各1個ずつ
・ガラス棒
・電動ホイッパー、ミニ泡だて器
・計量スプーン各種、ミクロスパテール(耳かきのようなスプーン)、1/10スプーン
・湯煎の鍋やコンロ
・ミニゴムベラ
・専用容器(50ml)

<参考資料>
■1/10 計量スプーン全体量の目安
・1 spoon(1ml=小さじ5分の1)
・1/2 spoon(0.5ml=小さじ10分の1)
・1/4 spoon(0.25ml=小さじ20分の1)
・1/10 spoon(0.1ml=小さじ50分の1)

■ミクロスパテール 約10杯程度 = 1/10スプーン 1杯 = 0.1ml

■作り方
湯煎にかけるとシアバターは固形から溶けて液状になります

湯煎にかけるとシアバターは固形から溶けて液状になります


(1) ビーカー大(材料 油分)を全部入れる。ビーカー小(材料 水分)を入れて湯煎にかける。
油分が溶けたら(材料 粉)を数回に分けて溶かす

油分が溶けたら(材料 粉)を数回に分けて溶かす


(2)いい感じに温まったら、ミニ泡だて器で混ぜながら、ビーカー大(材料 油分)に(材料 粉)を数回に分けて油分に溶かす。
(材料 油分)に(材料 水分)が馴染んだら電動ホイッパーに切り替えてホイップします

(材料 油分)に(材料 水分)が馴染んだら電動ホイッパーに切り替えてホイップします


(3)ビーカー大(材料 油分)(材料 粉)がきれいに混ざったら、ビーカー小(材料 水分)を2,3回に分けてビーカー大(材料 油分と粉が混ざった状態)に注いできれいに馴染ませる。混ざったら、電動ホイッパーに切り替えてホイップしていく。
好みの硬さになったら容器に入れて出来上がり!

好みの硬さになったら容器に入れて出来上がり!


(4)好みの硬さになったら、好みのアロマオイルを1~3滴入れて馴染ませ、容器へ移せば出来上がり!

※超微粒子二酸化チタンは、4.3%含有(SPF9~15)。シアバター、ホホバオイル(各SPF5程度)の植物油(脂)の効果を合わせて約SPF20程度の日焼け止めになるという計算です。

日焼け止め効果のある(材料 粉)は、ダマが無くきれいに混ぜるのが難しいです。ダマのないきれいなテクスチャーのクリームを作るために大切なのが(2)、(3)の工程。湯煎は同時にかけて、大小ビーカーの温度差があまりないように気をつけたほうが作業がよりスムーズになります。
 

日焼け止めアロマクリームにおすすめの精油

肌に塗布するので微量の精油がおすすめです。香りは十分楽しめますよ!

肌に塗布するので微量の精油がおすすめです。香りは十分楽しめますよ!


日焼け止めアロマクリームには、あまりたくさんの精油をブレンドすることはおすすめしません。さわやかな香りを楽しむ微量の精油がおすすめです。その中でもおススメなものを3つピックアップしました。全3滴以内でブレンドを楽しんでください。参考までに「日焼け・消臭・あせもケア! 一石三鳥のボディーパウダー」記事内の精油ブレンドもおすすめです。こちらの記事は全5滴のレシピになっていますので、全3滴以内でアレンジを楽しんでください。

・ラベンダー
・ティートリー
・ローズウッド

ラベンダーは日焼けや太陽光アレルギーなど、紫外線トラブルから肌を守る働きが多くて有名な精油です。太陽光アレルギーのある方への活用も書籍でしるされています。デオドラント効果にも優れているので、夏の汗臭さを抑えるという意味でも日焼け止めクリームにまずおすすめの精油のです。

ティートリーは香りのさわやかさが男性から好まれる傾向が多いです。アロマ=女性という認識が多いので、アロマ香るものは使いづらいというお声もありますがこの香りは男性が使いやすいようです。抗菌、抗ウィルス、抗真菌効果に優れたこの精油はニキビ肌などオイリー肌な方におすすめです。

ローズウッドはラベンダーと同様、デオドラント効果に優れた精油です。この香りは男女問わず好まれる傾向にあります。日焼け止めクリーム作りのレッスンをするとローズウッドをピックアップされる方が多いです。

<参考サイト>
日焼け・消臭・あせも! 一石三鳥のボディーパウダー
 

手作り日焼け止めアロマクリームの楽しみ方&注意点

ホホバオイルは市販の日焼け止めの刺激から肌を保護する活用法もあります

ホホバオイルは市販の日焼け止めの刺激から肌を保護する活用法もあります


シアバター入りアロマクリームはまず肌に優しい!そして手作りするので、素材や工程を自分で確認できるので安心感があります。また冷房による乾燥から肌を守ってくれる保湿力もお気に入りです。

長時間日焼け止めを塗りたいけれど、市販品の添加物によってトラブルを起こすことが悩みだという方もいらっしゃいます。そういう方には、日焼け止め効果を持ち、植物性ワックスであるホホバオイルを下地に薄く塗布して肌を保護してから市販の日焼け止めを塗るという使い方もOKです。

手作り日焼け止めアロマクリームは素材がはっきりしているので、市販の日焼け止めクリームを直接塗布するのが心配な方にも肌に優しく使用していただけると思います。ただし肌トラブルは個人差がありますので、心配な方はドクターや専門家に必ず相談してください。

手作りアロマコスメは、料理と同じく自己責任で楽しむものです。安全にアロマコスメ作りを楽しんでいただくために、「アロマコスメの作り方・注意事項」の記事を最初に読んでいただくことをおすすめします。

手作りアロマコスメの材料はナチュラルな素材であり、基本的に肌に優しいコスメに仕上がりますが、全ての方の肌に合うとは限りません。アレルギーのある方、敏感肌の方、トラブルが心配な方は、必ずパッチテストをしてから使用していただくことをお願いします。

精油の効果効能に関しては、アロマテラピーを学ぶ上で必要な、学術上の知識を参考に、アロマボディーパウダーに適していると思われる点を踏まえ紹介しています。それぞれの効果効能は治療を目的としたものではありません。精油の知識に関してご不明な点は、必ず身近で確認できるアロマセラピストや、ショップの店員、専門家に確認し安全にアロマコスメ作りを楽しんでください。

※パッチテストとは、腕の内側などにテストしたい材料を少し塗布して、赤くかぶれるなどの反応が出るかを確かめるテストです。精油1滴を、ティースプーン1杯くらいのお水で薄めて皮膚に塗布します。他の材料は、そのまま直接塗布してください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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