アロマテラピーで使う、ユーカリの種類いろいろ
オーストラリアの恵みユーカリ。薬効は長い歴史の中で知られています!
実はユーカリは何百という種類がある樹木です。エッセンシャルオイル(アロマオイル)も専門店などでは2~5種類ほど、売ってることもあります。いずれも葉を水蒸気蒸留してオイルをとりますが(以前の記事「強い抗菌力で清潔に!「ユーカリ」」を基礎知識として参照してください)、それぞれ香りなどに個性がありますよ。
今回はアロマテラピーで実用化されている、いくつかのオイルを比較してご紹介します。
もっともメジャーなオイル「ユーカリ・グロブルス種」
ユーカリプタス・グロブルス。もっとも基本となるオイルです。
■香り
のどにしみとおるような刺激臭があります。すっきりとクリアであとに残らない軽めの香り。
■おもな特徴
ユーカリオイルの中でもっともメジャー。ブルーガムユーカリとも呼ばれ、1,8-シネオール(オキサイド類)を約70~80%ほど含みます。これは多いということです。精油成分のなかで50%を超えたものは、主要な成分と考えていいでしょう。次いでピネン類を10~15%ほど含みます。
1,8-シネオールはユーカリプトールとも呼ばれるほど、ユーカリらしい成分。これが多いか少ないかで個性が理解できます。
ややソフトなユーカリ「ユーカリ・ラディアータ種」
ユーカリプタス・ラディアータ。やわらかいウッディ調。
■香り
すっきりと、のどにしみとおるような香りですが、グロブルス種よりはやや穏やかな印象。
■おもな特徴
1,8-シネオールが55~70%ほど。次いで多いのがα-ピネン15~20%です。そのためグロブルス種より、刺激的な香りが抑えられ、ウッディ調を強く感じます。ユーカリらしさがありながらも、ややソフトなオイルなので、グロブルス種がきついと思われる方はこちらが使いやすいかもしれません。
レモンの香りがする「ユーカリ・キトリオドラ種」
ユーカリプタス・キトリオドラ。レモンの香りがするユーカリ。
■香り
ユーカリのウッディ調と柑橘系をミックスしたような印象。
■おもな特徴
レモンユーカリという別名をもちます。レモンのような香りをもつシトロネラール50~80%ほど含むため、すっきりとした香りの中にレモンのようなフルーティな印象を持ちます。そのため薬草のような個性がやや弱められています。さらにレモンやレモングラスなどとブレンドして、柑橘系のニュアンスを強めてブレンドするのが私はおすすめです!
もっともフルーティなユーカリ「ユーカリ・スタイゲリアナ種」
ユーカリプタス・スタイゲリアナは身近なオイルではないものの香りはビギナーにもおすすめ!
■香り
レモンユーカリにほんの少しフルーティさをプラスした印象。
■おもな特徴
ユーカリ独特のツンとした香りの源泉となっている1,8シネオールが10%以下。さらに柑橘系の主要成分であるリモネンを含みます。そのためユーカリのなかでは、もっともフルーティな感じを持つオイルです。刺激も少ないため、家族が集まるリビングや来客時にユーカリで空気清浄したいときにいいかもしれませんね。
わずかにミントが感じられる「ユーカリ・ケモタイプ ペパーミント」
ケモタイプは商品になっているものはそんなにはありません。ぺパーミントの香りがするユーカリは、ハーブ調が心地よく香ります。
■学名:Eucalyptus dives ct piperitone
■香り
ツンとした刺激臭がやや抑えられ、ほんのりクールなミント系が漂う香り。
■おもな特徴
こちらはユーカリのケモタイプです。ケモタイプとはもともと同じ学名(ということは同じ種類)の植物ですが自然環境(雨量、日照時間、土壌など)の影響を受けて成分の一部がもともとのタイプと異なるものをいいます。少しハーブやグリーンなニュアンスが入るため、ハーブ系の香りが好きな方にオススメですよ。
ユーカリオイルの活用法
バリエーション豊かなユーカリオイル。魅力を存分に味わってください!
- 注意事項
いかがでしたか? いろんな種類があるユーカリ。とても楽しいですよね! 1種類だけもいいですが、アロマの上級者になった気分で使い分けてみましょう。
※なお、含まれる成分はメーカー(産地)によっても異なります。
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