手作りアロマシャンプー・リンスの作り方
手作りアロマシャンプー・リンスの作り方
つやつやの髪を保つには、紫外線をたくさん浴びた頭皮と髪にスペシャルケアすることが大切です。そこでおすすめなのが、頭皮と髪をケアすること! 栄養たっぷりのトリートメントでスペシャルケアをする前にぜひ試していただきたいケアです。
紹介する手作りアロマシャンプー&リンスはそんなケアに最適! 天然素材なので排水が地球にも優しく、洗うと頭皮がすっきりして、髪の潤う力が甦ってくるのを感じます。
体にも地球にも優しい手作りアロマシャンプー&リンスで、頭皮と髪をケアしてつやつや輝く美しい髪を楽しみましょう!
手作りアロマシャンプーの作り方
ドライハーブを漬け込んだ手作りシャンプー&リンス
■材料と道具(容器容量150ml分)
(材料)
・市販の石鹸シャンプー 150ml
・ドライハーブ浸出液 小さじ半分弱程度 (※無水エタノールでもOK! )
・お好みの精油 30滴
(道具)
・計量スプーン
・計量カップ
・石鹸シャンプーを入れる容器(写真の瓶は容量150ml)
・ビーカー
・マドラー
※ビーカーは30ml くらいの小さなものでOK!
<作り方>
市販の石鹸シャンプーに好きな香りをブレンドするだけ!
(2)ビーカーにドライハーブ浸出液を小さじ半分弱程度入れて、好みの精油を30滴垂らし、マドラーでまんべんなくなじませておく。
(3)石鹸シャンプーの入っている容器へ(2)を移してマドラーで優しくかき混ぜて、石鹸シャンプーと精油をなじませれば出来上がり!
手作りアロマリンスはクエン酸がポイント!
手作りアロマリンスには「酸性」を活用することがポイント!
石鹸シャンプーで髪を洗うと髪がきしんで抵抗がある・・・。そんな方、多いのではないでしょうか? 髪がきしむ理由は、石鹸シャンプーによって頭皮や髪がアルカリ性に傾いてしまうから。
市販のシャンプー剤のように指通り良く洗うための成分が入っていないので、アルカリ性に傾くことで洗いあがりの感触がバサバサしてしまい髪にまとまりが無くなってしまいます。
それを中和するのが「クエン酸」。アルカリ性に傾いた頭皮や髪を中和してサラサラな感触にしてくれます。この「クエン酸」の特徴を活用し、クエン酸水でリンスを作ります。
今回使用するのは、食品添加物の「クエン酸粉末」。精油の香りを楽しむために、香りが無い「クエン酸粉末」を選びました。クエン酸が含まれる、白ワインビネガーやお酢、レモン汁でも代用できます。こちらは使い心地として髪の状態にはとても役立ちますが、どうしてもそれ自体の香りが強く好き嫌いがはっきりします。
手作りアロマリンスの作り方
ドライハーブを漬け込んだ手作りアロマリンス
■材料と道具(容器容量500ml分)
(材料)
・クエン酸粉末 大さじ3杯
・水(水道水でもOK ) 500ml
・ドライハーブ お好み
※写真は、ローズレッドペダル、ラベンダー、ローズマリー、ヒース、シャーマンカモミールを各大さじ1程度使用。ラベンダーがきれいな色のポイントです。
・ドライハーブ浸出液 小さじ半分弱程度 (※無水エタノールでもOK! )
・オリーブオイル(ホホバオイルもOK )大さじ1杯弱程度
・グリセリン(はちみつもOK ) 大さじ1杯
・お好みの精油 50滴
(道具)
・計量スプーン
・計量カップ
・クエン酸水にドライハーブを漬け込むための容器(写真では、容量 500ml の瓶を使用)
・石鹸シャンプーを入れる容器(写真の瓶は容量150ml)
・ビーカー
・マドラー
・ガーゼまたはティーパック
※ビーカーは30ml くらいの小さなものでOK!
<作り方>
クエン酸水にグリセリン、オリーブオイル、精油をブレンドして作ります
クエン酸水以外の材料は、あらかじめビーカーで混ぜ合わせておくと便利
あらかじめビーカーで混ぜておいたその他材料をクエン酸水へ
ドライハーブを漬け込むと、きれいな色がふわっとすぐに広がります
ドライハーブが無い場合、(3)がきれいに混ざれば出来上がり!
好みの容器に移し替えれば手作りアロマリンスの出来上がり!
ガーゼで濾して好みの容器へ移し替えれば簡単!
手作りアロマシャンプー&リンスの使い方
お風呂場では、風通しが良く直射日光が当たらない場所で保管するのをおすすめします
とても泡立ちがいいので、指で頭皮をマッサージしながら洗うのがおすすめです。
すっきりしたところで、お湯ですすいでください。すすぎ終わったら、おちょこ1杯分の手作りアロマリンスを洗面器に入れ、お湯を洗面器の3分の2ぐらいまで足し、リンス液を作ります。リンス液ですすげば終了です。
リンスの後、もう1度洗い流す必要はありません。長髪の方は、手作りアロマリンスとお湯を足してリンス液の量を調整してください。タオルドライすると髪がさらっとした感触になるのを感じることができます。
保湿が足りないと感じる方は、オリーブオイルやグリセリンの量をお好みで調整してください。タオルドライした後に、オリーブオイルやホホバオイルで後から保湿をしてもOK です。グリセリンは多く足しすぎると逆に髪がギシギシしてしまいますので注意してください。
おすすめの精油レシピと精油の種類・成分について
自分だけの香りのブレンドにチャレンジ!
そんな中でもこれに向くものと向かないものがあるのは否めません。刺激の強いものは避けてください。今回のレシピは、全般的に使いやすい精油をピックアップしてブレンドしました。滴数は好みでアレンジしてください。
初心者の方にも作りやすいように、それぞれの精油レシピの総合滴数に対して、5種類の精油を同率でブレンドしています。総量の滴数が多い場合、まずは滴数が同率になるようにブレンドしてみると、自分が好きな精油を差し引きする割合が見つけやすいでしょう。
嫌いな精油の滴数を減らし、好きな精油の滴数を足して、差し引きしながら「自分レシピ」にチャレンジしてみてくださいね。
■精油レシピ
・ローズマリー (シャンプー 6滴、リンス10滴)
・ラベンダー (シャンプー 6滴、リンス10滴)
・ローズウッド (シャンプー 6滴、リンス10滴)
・スイートオレンジ (シャンプー 6滴、リンス10滴)
・ローズゼラニウム (シャンプー 6滴、リンス10滴)
精油の効果効能については下記で説明しています。今まで紹介した精油についてはリンクを参照してください。追加でおすすめの効果効能を説明しています。
■ローズマリー(学名 Rosmarinus officinalis )
頭皮や髪のケアにはまず1番に選んで欲しい精油です。人間の頭部は毛細血管がたくさん張りめぐらされています。ローズマリーは毛細血管によく働く特徴を持ち、頭皮の血行促進に役立ちます。頭皮が健やかに保たれることは、つやつやの髪を保つには大切な条件です。ローズマリーの香りは昔から邪気を払うような意味が持たれているので、シャンプー&リンスはとして頭部に使用すると、邪気が洗い流されることも意味するようです。頭脳明晰作用もあり、スッとしたさわやかな香りが気分をしゃきっとしてくれるので、ぜひブレンドしていただきたい精油です。
※禁忌事項:高血圧、妊娠中、癲癇をお持ちの方は注意が必要です。
■スイートオレンジ(学名Citrus sinensis )
皮脂が溜まりやすい頭皮のケアには柑橘系の精油のブレンドがおすすめです。その中でも使いやすいのがスイートオレンジ。レモンやグレープフルーツ、ベルガモットでも代用できますが、一番使いやすく、血行促進や温め効果もあり、頭皮ケアに向いています。
柑橘系の精油は日焼けに注意しなければならない精油ですが、私たち黄色人種にとって、スイートオレンジはそこまで日焼けに注意しなくても問題ないと言われています。シャンプー&リンスでの使用程度であればあまり神経質にならなくてもいいと考えています。その点はご自分の判断で使用してください。
シャンプー&リンスはほのかに香りが残る方がブレンドとして好ましいので、ローズゼラニウムのような香りの強いものを1つレシピで紹介しています。そういう香りが強い精油をバランスよく中和して楽しませてくれるのが柑橘系の精油の使いやすいところです。お花の香りとの相性におすすめです。
※禁忌事項:塗布したままの直射日光には注意。日焼けの原因となります。妊娠中の方、幼児への使用も注意。日焼けが気になる方は、原因となる成分を抜いた精油を使用されることをおすすめします。メーカーや販売員に確認すると教えてくれます。
■ローズウッド
手作りシャンプー&リンスにおいては、香りだけでなくデオドラント効果としておすすめしています。頭皮は臭いが気になる場所。気になる臭いを抑えてくれます。
■ラベンダー
ラベンダーもローズウッドと同様、デオドラント効果に優れた精油です。シャンプーするときにふんわり香るラベンダーの香りが大好きで必ずブレンドしています。ドライハーブとの相性も良く、リラックス効果にも優れ、全体の香りのバランスも整えてくれるのでおすすめしています。
■ローズゼラニウム
シャンプー&リンスは、残り香も楽しみたいクラフトなので、1つ強い香りを持つ精油をブレンドすることをおすすめしています。イランイラン、サンダルウッド、ローズ、ネロリ、フランキンセンス、ジャスミンなどもおすすめです。市販のシャンプーほど強い香りは残りませんが翌朝でもふんわりやさしい香りが残ります。
【参考文献】
- 『増改補訂 アロマテラピー事典』 著:パトリシア・デーヴィス 訳:高林林太郎(フレグランスジャーナル社、2004)
- 『アロマテラピーのための84の精油』 著:ワンダーセラー 訳:高林林太郎(フレグランスジャーナル社、2004)
手作りシャンプー&リンスの効果と注意点
1週間分の使用量を目安に、保存容器を選んでください。ガイド自身は、酸で変質しないように「ビネガーボトル」を利用しています。手作りアロマリンスを500ml で作り、残ったものは冷蔵庫で保存し、都度容器に移し替えて使っています。防腐剤の意味も含めハーブの浸出液を少量加えています。使ってみて一番に感じるのは、頭皮、髪、体にぬめりが残らず、すっきりすること。1週間使い続けると子供のころの自分の髪の毛を思い出すような感触に出会えます。自分で頭皮がすっきりする感触を楽しんだら、また市販の愛用品を使ってローテーションすることをおすすめしています。
背中のニキビ、体の湿疹などに悩んでいる方にもとてもおすすめです。髪を洗い流す時に体に付着するシリコン剤やコーティング剤が原因となっている場合も多いらしく、それらを含まない手作りアロマシャンプー&リンスは体にも優しく安心して使えます。
参考サイト:オールアバウト<家事>「排水キレイ・手作りクエン酸リンスでツヤ髪」
手作りアロマシャンプー&リンス……おわりに
手作りアロマコスメは、料理と同じく自己責任で楽しむものです。安全にアロマコスメ作りを楽しんでいただくために、「アロマコスメの作り方・注意事項」の記事を最初に読んでいただくことをおすすめします。手作りアロマコスメの材料はナチュラルな素材であり、基本的に肌に優しいコスメに仕上がりますが、全ての方の肌に合うとは限りません。アレルギーのある方、敏感肌の方、トラブルが心配な方は、必ずパッチテストをしてから使用していただくことをお願いします。
精油の効果効能に関しては、アロマテラピーを学ぶ上で必要な、学術上の知識を参考に、手作りアロマシャンプー&リンスに適していると思われる点を踏まえ紹介しています。それぞれの効果効能は治療を目的としたものではありません。精油の知識に関してご不明な点は、必ず身近で確認できるアロマセラピストや、ショップの店員、専門家に確認し安全にアロマコスメ作りを楽しんでください。
※パッチテストとは、腕の内側などにテストしたい材料を少し塗布して、赤くかぶれるなどの反応が出るかを確かめるテストです。精油1滴を、ティースプーン1杯くらいのお水で薄めて皮膚に塗布します。他の材料は、そのまま直接塗布してください。
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