楊貴妃や西太后に学ぶ！おいしい美肌対策(2ページ目)

黒いコラーゲンの正体は……ロバのニカワ「アキョウ」

一見羊かん？ 墨？ と間違えそうですね。これは固めて板状にしたアキョウ＜写真提供：健康ビジネスインフォ＞

最後は、歴史上の人物の多くに愛用者がいるとされる美容漢方食材、アキョウです。

アキョウは“阿膠”とかき、ロバのニカワのことで、別名を“和漢コラーゲン”。楊貴妃の肌の美しさは、隠れてアキョウを服用しているからだと詩の中でも詠われています。西太后にいたっては習慣性流産をアキョウで治し、その後同治皇帝を生んだと記録が残っており、韓国ドラマの『宮廷女官チャングムの誓い』にも、早産になりそうだったヨンセンを救ったとされ、その安胎作用は確かなものであったことが伺えます。

女性は生涯、血にまつわるトラブルが多く、生理、出産、母乳、閉経と、さまざまな年代や環境の中で血液を消耗したりするのですが、アキョウは補血作用もありながら、カラダを潤す作用や、止血効果もあるので、貧血や肌や髪を艶やかにするだけでなく、便秘、生理痛などの婦人病の改善、胎児が子宮外へ降りないように安定させる働きがあるのです。

漢方本家の中国では、知らない人はいない程、女性たちの間で絶大な人気を誇り、現在でも女優やアスリートが、美容と健康のために愛飲しているそうです。かくいうガイドの私もアキョウ愛用者のひとり。

アキョウ、当帰、黒砂糖、水をコトコトと煮て、シロップ状にしたもの。これでわたしも楊貴妃のようなすべすべ肌に?!

血液が足りなくてツメが割れやすくなったり、生理時にめまいを起こすようなタイプだったのですが、写真のように自家製シロップをつくっては、ビンに詰めて冷蔵庫に保管し、スプーンですくって舐めたり、黒蜜代わりに白玉に混ぜたりしています。わたしも貴族の仲間入りね～とつぶやきながら食すと、美肌作用もアップしている気になるのが不思議ですね。

なお現代社会においては、生活リズムの不規則や栄養バランスの偏りなどで、ストレスを感じたり、不眠症になるケースも多いようですが、イライラして眠れないなどの睡眠トラブルにも使えます。

最近ではアキョウを使ったサプリメントや健康食品なども販売されるようになり、ますますこれからは需要も増えそうですね。楊貴妃のような美貌や、西太后のような権力を持たずとも、今後もいろんな漢方アイテムが身近に買えるようになると嬉しいです。


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