油で理想的な痩せ方ができる?
実験主催者は、以下のような計3種類のカプセルを作成しました。
見た目は同じカプセル。中身は実験の責任者しかわかりません。期間は一年間で、実験の前後でいろいろな測定を行って3種類のカプセル飲んだ人を比較しました。 |
今回の実験で実験参加者の体脂肪量を測定すると、確かに共役リノール酸入りのカプセル及び共役リノール酸を含む中性脂肪入りのカプセルを飲んだ人は体脂肪量が減少していました。
自己流ダイエットで痩せた場合の失敗談で多いのが、筋肉が減った分体重が減り、体脂肪は減ってないという例ですが、今回の実験では、筋肉量は減少していませんでした。
共役リノール酸ダイエットでは、体脂肪は減少し、体脂肪以外はやや増加するという形の理想的なダイエットができた事になります。
共役リノール酸ダイエットは日本人にも当てはまるの?
欧米ではBMI30以上が肥満とされています。欧米人でダイエット効果あった成績でもBMI25-30程度の肥満が多い日本人にその結果をあてはめるのは難しい事が多いです。その上、何かで痩せる事を医学的に証明するのは実は非常に大変です。
また、そのもの自体に熱量(カロリー)があった場合は、熱量の同じ系統のもの(プラセボ)を摂取して実験を進めなければ確実なデータを得ることができません。
確実なデータを得るために、参加者には、くじ引き試験で無作為に確かめたいもの(今回の場合は、共役リノール酸)か、プラセボ(今回の場合はオリーブ油)を一定期間摂取してもらいます。二重盲検といって、各実験参加者が摂取したものがどんなものかは、試験担当者も参加者も判らない事も必要です。そして、理想的なダイエットの効果比較には、体重ではなくて体脂肪量の増減を正確に見ないといけません。
このような条件のもと、BMI25-30、オリーブ油をプラセボとして、期間12ヶ月、X線を使って体脂肪量を測定しましたが、以上の諸条件をすべて満たしていました。よって、科学的にみても日本人に当てはまる可能性が高い報告という事になります。
摂取量は、ほどほどに
効果があるというと大量に摂取する方がいます。しかし、今回の共役リノール酸を人が大量に摂取した場合の安全性については現在不明です。そのうえ油ですから1g、9kcalの熱量があります。一日の摂取量は今回の報告を目安として4.5g以下としましょう。
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