アロマテラピー/アロマテラピーの基礎知識

アロマオイル(精油)の香り……種類・特徴・ブレンドのコツは?

アロマオイル(精油)にはいろいろな香りの種類があります。お花の香りにはじまって、フルーツや樹木、スパイス……。今回は、これら精油の香りの分類や、ブレンドのコツについて説明します。香りのタイプを知っていると、精油同士をブレンドするときに役に立ちますよ。

中野 智美

執筆者:中野 智美

アロマテラピーガイド

アロマオイル(精油)の香り

アロマオイル(精油)の香りの種類とは

アロマオイル(精油)の香りの種類とは

アロマテラピーで使う精油(エッセンシャルオイル)には、いろいろなタイプの香りがあります。もともと植物性の香りのため、その香りはとても複雑。人工のフレーバーのような単純さがありません。

複雑な香りの代表といえば「ローズ」や「ジャスミン」。反対にややわかりやすい香りといえば「ペパーミント」や「レモン」などでしょうか。

個性ある香りをグループ分けしておくとわかりやすく、精油をより理解しやすいですね。一般的な精油の香りは7つに分類されます。代表的な精油もあわせてご紹介します。
(参考文献『アロマテラピーのための84の精油』ワンダーセラー著・高山林太郎訳・フレグランスジャーナル社)
 
<目次>
 

精油の香りの7分類

ハーブ、フルーツ、スパイス…色とりどりの香りを満喫しましょう

ハーブ、フルーツ、スパイス…色とりどりの香りを満喫しましょう

  • フローラル系(花系)
    いわゆるお花の香り。印象としては、華やか、甘い、複雑といった感じでしょうか。たいていはお花からとられた香りですが、そうではないこともあります(例/ゼラニウムは葉から精油が採れます)。

    代表的な香り:ローズ、ネロリ、ラベンダー、カモミール、ジャスミン、ゼラニウム

  • シトラス系(柑橘系)
    レモンやオレンジなど、柑橘系に代表される香りです。爽やかでみずみずしい印象。食べるものも多いので、馴染みがあるものが多いでしょう。ですが、必ずしも柑橘系のフルーツから採れる香りばかりではありません(例/レモングラスなど)

    代表的な香り:オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ベルガモット、レモングラス、パルマローザ

  • ハーブ系
    草っぽい香りです。料理などで使うハーブはここに分類されるものが多くあります。

    代表的な香り:パセリ、セージ、タイム、ミント類、ローズマリー、スィートマジョラム

  • ウッディ系(樹木系)
    ヒノキなどの樹木の香りです。葉や木部のやや渋い印象も持ち合わせます。

    代表的な香り:サイプレス、ヒノキ、ジュニパーベリー、パイン、ユーカリ、ティートゥリー

  • スパイス系
    いわゆるスパイスの香り。独特な雰囲気を持つものが多く、印象に残る香りが多いでしょう。

    代表的な香り:ブラックペッパー、コショウ、シナモン、ナツメグ、ジンジャー、スィートフェンネル

  • レジン系(樹脂系)
    レジンとは樹脂のことです。樹木からにじみでた樹脂に香りを含むものもあり、それを精油として使います。このような樹脂由来の香りはレジン系といわれます。

    代表的な香り:フランキンセンス、ミルラ、ベンゾイン

  • エキゾチック系
    エキゾチックとは「異国情緒」といった意味。もともとは西欧からみた異国情緒、つまりアジアを連想したものです。わたしたち日本人もアジア人なので、少しわかりにくいのですが、お料理でいうところのタイ料理、インド料理、ベトナム料理…。お香に使われるような香りといった感じでしょうか。

    代表的な香り:イランイラン、サンダルウッド、ベチバー、パチュリー
 

アロマオイルをブレンドするときのコツ

香りをブレンドすることで、ガラッと印象が変わります!

香りをブレンドすることで、ガラッと印象が変わります!

このような香りのタイプを知っていると、精油同士をブレンドするときに役に立ちます。

精油は1種類でも楽しめるし、十分良い香りがするものですが、精油同士を混ぜるとまた違った印象に仕上がります。また、ちょっとクセのあるタイプでも、比較的馴染みのある香りと合わせることで、受け入れやすくなることも多々あります。いくつか例を挙げてご紹介しましょう。

(1)同じグループ内同士でブレンドする
例えば、フローラル系の中でローズ&ラベンダー、とか、ウッディ系の中で、ユーカリ&サイプレス、といった具合で混ぜます。同じグループ同士では共通する香りの要素があるので、混ぜるとしっくりいきます。

(2)グループの隣同士でブレンドする
これも相性が良いとされます。例えば、フローラル系&シトラス系、シトラス系&ハーブ系、ハーブ系&ウッディ系、スパイス系&レジン系、エキゾチック系&フローラル系などです。

(3)個性のある香りを和らげる
例えば、イランイランの香りはやや個性的。そこにオレンジスィートをプラスします。するとイランイランの香りがいい意味で抑えられ、バランスのとれた印象になります。もちろん嗜好には個人差がありますので、イランイランが大好き!という方も多いのですが…(ガイドもその一人です!)。


ブレンドには限度がありません。同じ2つの精油を混ぜても、入れる比率が変われば違う香りになるのです。いろいろとチャレンジして、自分だけのベストブレンドを見つけてみてくださいね!

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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