執務中にわいせつメール
性犯罪ではありませんが、平成17年11月、熊本県の42歳の男性判事が裁判所での執務中に、「出会い系サイト」で知り合った女性に、わいせつな内容のメールや画像などを送っていたことが発覚して辞表を提出しました。一昨年11月から昨年10月にかけて、平日の執務中にほぼ毎日、女性と携帯電話でメールのやりとりをしていたといいます。判事は「ストレスがたまってやった」ということです。何のストレスか、は報道されていませんが、これも自分の仕事中にするようなことではないものであり、結局、退職することになってしまったのです。ストレスの度合いは人によるでしょうし、ストレス解消法はそれぞれでしょうが、この判事の場合、ストレス解消が、仕事を失うという、もっと大きなストレスを招くことになったといえるでしょう。
女児へのわいせつ行為
子どもは黙ってついてくる? |
逮捕の直接のきっかけは、昨年9月に県内のアパートで34歳の主婦に自分の下半身を見せた「公然わいせつ容疑」でした。容疑者は「夫婦仲がうまくいっておらず、ストレス解消のためにやった」と話しているということです。こちらもまた、「ストレス」を理由にわいせつ行為をしていたわけで、夫婦仲が悪いからといってわいせつな犯行に及ぶとは、そんな夫だからこそ夫婦仲も悪くなるだろうというものでしょう。
また、平成18年1月には、神奈川県の39歳の男が、昨年7月に県内の団地の階段で女児(8歳)に「何年生? ちょっと来て」と声をかけ、階段の踊り場で「虫歯を見てあげる」と言って口を開けさせて、無理やりにキスをした疑いで逮捕されました。02年4月から「ハムスターを見せてあげる」「虫歯を見てあげる」などといって女児たちに強制わいせつを約30件、声かけを約20件やったと自供しており、ストレスという言葉ではないものの、「妻との不仲がきっかけ」を理由にしています。
「小さい子は言うことをきいて、黙ってついて来るし、抵抗しないから狙った」との供述は、小さい子どもを持つ親にとっては、衝撃的なものでしょう。当サイトでも繰り返し注意を促してきておりますが、具体的にどういう言葉で誘われたらどうするか、ということをしっかりと伝えておかなくてはなりません。対策等については(ガイド記事「サマンサちゃんは帰らない…」)ほか、下記のガイド記事を参考にしてください。
誰もがターゲットになりうる
どんなストレスであろうと、被害者にとってはまったく無関係であり、加害者や罪を許す理由にはなりません。被害を受けてしまうと、それが精神的な傷~PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)になる場合があるのですから、新たなストレスを生み出すことにもなります。自分のストレス解消のために他人にストレスを与えるなど、とくにそれが犯罪である場合には、許しがたいものです。しかし、世間にはこうした悪質な行為に及ぶ者がいる(ガイド記事「むしゃくしゃ」の行方 参照)のだと認識して、被害に遭わないように、日頃から警戒して行動するしかありません。とくに被害に遭いやすい子どもには、親が十分に安全対策を伝えてあげましょう。また、女性もよくよく注意してとくに性犯罪に警戒して、自分の安全を守るようにしましょう。高齢者や男性も、店などの事業者も、ストレスによる犯行のターゲットにならないように、警戒心を忘れないことです。
※「出会い系サイト」については、実話を元にした読み物ほか色々あります。 ぜひご覧ください。
■あなたの一票/ストレスは解消できていますか?
あなたの一票【過去の一覧】で結果をご覧下さい。
■関連ガイド記事