男児誘拐事件

通学路でも、安全とは言い切れない
通学路でも、安全とは言い切れない
平成13年10月15日東京の板橋区で、7歳の小学1年生が誘拐されました。朝の7時40分頃、学校に行く途中で男に声をかけられました。「駅はどっちに行くの」と聞かれ「まっすぐです」とこたえると、男は「ありがとう」といったん立ち去った直後に、後ろから男の子を抱きかかえワゴン車に押し込みました。目と口を粘着テープでふさがれて、後ろ手に縛られました。

その後13回に及ぶ身代金要求の電話はボイスチェンジャーを使いプリペイド式携帯電話を使用、私書箱センターにバイク便を利用して現金を届けさせるなど用意周到でありながら稚拙な手口は、同日午後4時過ぎには子どもを解放、結局身代金を手に入れることもなく、逮捕されたという結末でした。

住宅ローンを抱えているなど経済的に困っていたから誘拐した、ととても学習塾の塾長という教育に携わる人物とは思えない動機で犯行が行われたのです。

詳しい経緯は新聞やニュース等で報道されていますのでここではふれず、どの誘拐事件にも共通する点を考察してみます。まず「動機」ですが、このケースでは「お金」です。身代金を要求し大金を得る目的の犯行です。犯人はローンの支払いに苦しんでいたということですが、不況の昨今、経済的に困窮している人は少なくありません。

短絡的に「お金を持っている人から大金をせしめる」と考えたときに、犯人の生活範囲の中で、お金を持っている人は誰か?と、学習塾に通う児童の中から裕福と思える家庭を選んだということでしょう。

有名人が子どもの誘拐を恐れる理由に、お金があるだろうと身代金を要求しやすいと思われることがありますが、経済的に余裕があると思われてしまうことは隠しようがないことでもあります。

親の職業や家の大きさなど、実際に裕福かどうかは別としても「あるだろう」と思われてしまうのです。「外車を持っているので裕福に思った」などと供述している点も見逃せません。自分たち家族がどのように思われているかということは自覚しておかなければなりません。

「うちはどこから見てもお金なんてないから大丈夫」ということはありません。金銭目的ではなく、かわいいので誘拐した、というケースもあります。大人の女性を対象にできない人物などに性的対象にされることが考えられるのです。

動機すなわち「ねらわれる理由」があるかどうか、ということを客観的に考えた場合、子どもはいつでも誰でもねらわれる可能性がある、と知っておかなくてはなりません。さらに経済的条件などを加味して危険度を考えておくべきなのです。

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