アンチエイジング/アンチエイジングなライフスタイル

カロリー制限は若返り法の定番。でも本当に正解?(2ページ目)

腹七分目にすると10歳若返る…こんなカロリー制限のアンチエイジング効果が、2009年にウィスコンシン大学の研究で明らかになりましたが、つい最近、カロリー制限に寿命を延ばす効果がないことが発表されました。さて真実はどちらに? カロリー制限のアンチエイジング効果について再検証します。

宇山 恵風

執筆者:宇山 恵風

アンチエイジングガイド


病気とがん予防効果はある

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病気とがんの予防にはカロリー制限の効果があるそうです

特にオスのカロリー制限サルは、血糖値とコレステロール値が低下しました。しかし一方で、メスのサルには、血糖値とコレステロール値に大きな変化がなかったそうです。さらに小さいころからカロリー制限をしていたサルは、通常食のサルに比べて統計的にがんの発生率が明らかに低いことも明確になりました。

つまり、最終的な寿命の延長効果がなかったものの、カロリー制限には病気の予防効果があるようです。

また2つの研究の大きな違いについては、以前のウィスコンシン大学の研究では、サルのエサが「糖分が多く、精白された人工的なもの」が多かったこと。つまり通常食のサルは不健康なジャンクフードを食べさせられていたわけです。

それに比べてNIAの研究では「自然素材を使った健康的なエサ」だったそうです。つまり健康的な食事をすれば、極端なカロリー制限する必要はないかもしれない…ということです。これが影響しているのか、ウィスコンシン大学の通常食を食べていたサルは、NIAのサルに比べて、カロリー摂取量が多く体重も重かった。サルでも健康食は必要以上に食べ過ぎることはないのに、不健康な食事だと、必要以上に食べ過ぎてしまう可能性があるのです。

糖質の多い食事が問題

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糖分が多い食事は確実に老化を早めそうです

ウィスコンシン大学のサルの写真の比較では、通常食のサルがカロリー制限食のサルに比べて著しく老け込んで、毛も抜けて毛並みが悪く、いかにも「老サル」という見た目だったため、多くの人に衝撃を与え、見た目の若さを保つためにはカロリー制限が有効だと考える人が増えました。もしかしたら、ウィスコンシン大の通常食のサルが老け込んで寿命も短かった理由は、糖分が多い精製された不健康なジャンクフードのような食事によって、体内の代謝システムが狂いだし、これが原因で見た目にも老け込んでしまったのかもしれません。ここでカロリー制限のデメリットについてまとめておきましょう。

カロリー制限のデメリット

1.筋肉量の減少
2.骨量の減少
3.低体温
4.ホルモンバランスの乱れ
5.免疫力低下

カロリー制限をするデメリットもしっかり頭に叩き込んで、無理なダイエットをして老け込まないように注意してください。
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