アンチエイジング/アンチエイジング基礎知識

アンチエイジングに効果的な10大栄養素とは? 食事は重要!

アンチエイジングに効果的な10大栄養素とは? アンチエイジングを考える上で食事は最も重要な要素です。かと言ってカロリーオーバーも体によくありません。体のサビを取り若さを保つ抗酸化力の高い食品や、栄養素、適度なカロリー摂取について紹介します。

宇山 恵風

執筆者:宇山 恵風

アンチエイジングガイド

10大栄養素は……食事がアンチエイジングに欠かせない理由とは

カロリーをセーブしながら体に必要な栄養素を効率よく摂取しよう

カロリーをセーブしながら体に必要な栄養素を効率よく摂取しよう

若々しさを保って健康にアンチエイジングを実践する上で、食事はとても重要。私たちが口にする食べ物は体の中で吸収されて細胞のエネルギーになったり、骨、筋肉、脂肪、皮膚、髪などをつくります。つまり食事は私たちの体をつくる原料なのです。

老化の代表的なものは、骨がもろくなったり、筋肉が弱くなったり、脂肪が減ったり、皮膚が衰えたり、髪が少なくなったりすることですから、老化を防ぐためには体をつくる原料となる食事は大きなカギを握っているのです。そこでこの記事では、ガイドが重要と考える栄養素とそれを含む食品について紹介します。
 

アンチエイジングに効果的な10大栄養素とは?

食事は体をつくる原料だから吟味して食べよう

食事は体をつくる原料だから吟味して食べよう

食事はタンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂ることが基本です。さらにそれをベースとしてガイドは、体が若さを保つために必要な栄養素を10ピックアップして、意識してさまざまな食品から摂取するように心がけています。
 
  1. 脂肪の少ないたんぱく質
  2. 血糖値の上昇がゆるやかな低GIの糖質
  3. 体を汚さずめぐりを良くする脂質
  4. 体のキレイと元気を保つ食物繊維
  5. 体のサビを落とすビタミンC
  6. 美肌と細胞の再生に必要なビタミンA
  7. エネルギー代謝を活発にするビタミンB群
  8. 血管をキレイにする脂溶性のビタミンE
  9. 野菜が持つ戦う力~フィトケミカル
  10. ミネラルと食物繊維豊富な海藻

1. 脂肪の少ないタンパク質

肉は脂身の少ない部位を選ぼう

肉は脂身の少ない部位を選ぼう

タンパク質は筋肉、骨、ホルモンなど体全体を形づくる素材として欠かせないものです。注意したいのは、肉でタンパク質を摂ろうとすると余分な脂肪も食べてしまい、カロリーオーバーになること。

そこで肉の脂身や霜降りなどはあまり食べないようにして、牛や豚のヒレ肉、鶏肉、羊肉、馬肉など油が少ない肉、魚、納豆や豆腐などの大豆製品、アボガドなどを積極的に摂るようにすると、カロリーがぐんと抑えられます。

2. 血糖値の上昇がゆるやかな低GIの糖質

玄米ご飯は髪応えもありゆっくり木消化吸収されるから白米よりも低GI

玄米ご飯は髪応えもありゆっくり木消化吸収されるから白米よりも低GI

食べてすぐに糖が分解すると血中の糖が急に増え、それを処理するためにインスリンが大量に必要になるため、インスリンをつくる膵臓に大きな負担になります。

そこで、糖の分解がゆっくりで急激にインスリンを分泌させない「低GI食品」を摂ることが膵臓を労わって糖尿病や肥満を予防し、いつまでも若々しさを保つのに役立ちます。

低GI食品の見分け方は、米よりも玄米や麦ご飯、白いパンよりライ麦パンや胚芽パン、白い砂糖よりきび砂糖や黒砂糖など、精製した白いものよりも、皮や胚、殻つきのものを選ぶことです。

3. 体を汚さずめぐりを良くする脂質

オリーブオイルには悪玉コレステロールを減らす働きがある

オリーブオイルには悪玉コレステロールを減らす働きがある

脂質は体のエネルギー源になったり、ホルモンを作ったりする大切な栄養素ですが、増えすぎたり偏った摂り方をすると内臓脂肪を増やして、肥満やメタボリックシンドロームの原因になり、体を老化させてしまいます。

特に代謝が下がる40代以降は、血管を汚す中性脂肪や悪玉コレステロールを増やさないように注意することが必要です。

そのためには、悪玉コレステロールを減らす働きを持つオリーブオイルや紅花油を摂るようにします。牛肉や豚肉の脂は融点が高く常温で固まる性質なので、体内でも固まりやすく体を汚してしまいがち。

魚の油は融点が低く常温でも固まらず液体の状態なので、血管の詰まりや汚れを起こしにくく、逆にキレイにする効果も認められています。ただし焼き魚だと油が落ちてしまうので、煮つけや煮こごりなどにして魚を調理する時は油をしっかり食べるようにしましょう。

αリノレン酸を含む亜麻仁油は体内で魚の油と同じEPA、DHAに変わるので、魚が嫌いな人にはオススメです。

4. 体のキレイと元気を保つ食物繊維

キノコ類には不溶性の食物繊維が豊富に含まれる

キノコ類には不溶性の食物繊維が豊富に含まれる

食物繊維は胃や小腸で吸収されずに大腸に届き、食事のかさを増やして満腹感を与えてくれるすぐれたダイエット食品と言えます。

それだけでなく腸内を通過する際に小腸では免疫力を活性させたり、余分に食べ過ぎた脂肪を吸収しないように働きます。また大腸では腸内細菌のエサになったり、腸の汚れを落としてくれたり、便の量を増やして便秘を解消してくれます。
 

カニにも含まれる食物繊維

カニやエビの殻にも食物繊維が豊富

カニやエビの殻にも食物繊維が豊富

食物繊維にはみかん、リンゴなどの果物や、キャベツ、大根、ニンジンなどの野菜に含まれるペクチン、海藻に含まれるフコイダン、こんにゃくに含まれるグルコマンナンなどの水に溶けるゲル状の「水溶性食物繊維」と、野菜や穀物に含まれるセルロース、キノコに含まれるグルカン、カニ・エビに含まれるキチン・キトサンなど水に溶けない繊維状の「不溶性食物繊維」があります。どちらもバランスよく食事に摂り入れましょう。

5. 体のサビを取るビタミンC

ビタミンCは熱に弱いので生で摂りたい

ビタミンCは熱に弱いので生で摂りたい

ビタミンCは肌では紫外線ダメージで発生したしみのもとになるメラニンの生成を抑えてくれますが、肌以外でも体のサビ(酸化)を減らしてくれるすぐれた抗酸化力を持っています。

ビタミンCはイチゴ、キウイフルーツ、みかんなどの果物やキャベツ、パセリ、小松菜、ピーマンなどの野菜に多く含まれていますが、熱に弱く壊れやすいので生で食べるようにしましょう。

また一度にたくさん摂っても水溶性のビタミンCはすぐに排出されてしまうので、こまめに摂ることを心がけましょう。

6. 美肌と細胞の再生に必要なビタミンA

ニンジンは油と一緒に調理するとビタミンAの吸収が良くなる

ニンジンは油と一緒に調理するとビタミンAの吸収が良くなる

ビタミンAは皮膚の代謝を高めて美肌力を高めたり、粘膜を保護する力を高め内臓や口の中、目の健康にも欠かせない栄養素です。動物性の食品に含まれているのがビタミンAで、植物性ではβカロチンという成分が含まれており、これが体内でビタミンAに変換されます。

ビタミンAを含む食品には、レバーやあんきもなど動物の肝臓や、うなぎ、チーズ、卵などがあり、βカロチンはニンジン、パセリ、小松菜、ほうれん草、にらなどに含まれます。βカロチンは油で炒めたりして調理すると体内での吸収が高まります。

7. エネルギー代謝を活発にするビタミンB群

卵にはビタミンB2のほかビタミンEも豊富だが、コレステロールの高めの人は控えめに

卵にはビタミンB2のほかビタミンEも豊富だが、コレステロールの高めの人は控えめに

ビタミンB群はビタミンB1、B2、 B6、 B12、 ナイアシン、ビオチン、パントテン酸、葉酸の8種類があり、エネルギーの代謝を活発にして疲れをとったり、細胞の新陳代謝を高めて肌や髪の健康を維持したり、ホルモンの分泌を調整して若々しさを保つなどのさまざまな働きがあります。

ビタミンB群を多く含む食品には、胚芽米(ビタミンB1)、ウナギ(ビタミンB2)、卵(ビタミンB2、パントテン酸、葉酸)、納豆(ビタミンB2)、バナナ(ビタミンB6)、レバー(ビタミンB12)、牛乳(ビタミンB12,ナイアシン、パントテン酸)、マグロ(ビタミンB6、ナイアシン)、小松菜(葉酸)、緑黄色野菜(葉酸)などがあります。

8. 血管からキレイにするサビに強い脂溶性ビタミンE

イクラにはビタミンEが豊富だが、尿酸値も上げるので注意したい

イクラにはビタミンEが豊富だが、尿酸値も上げるので注意したい

ビタミンEは脂溶性のビタミンで、体内で発生して体を内側から傷つけて錆びさせる活性酸素を取り除くすぐれた抗酸化力があります。また血管をきれいに保って血行を促進したり、血栓などをできにくくする働きもあります。

ビタミンEを多く含む食品はアーモンド、ヘーゼルナッツ、落花生、ひまわり油、紅花油、すじこ、イクラ、かぼちゃ、ほうれん草、胚芽米、玄米などがあります。

9. 野菜が持つ戦う力~フィトケミカル

野菜が自らを害虫や紫外線から守るために備えた力をフィトケミカルという

野菜が自らを害虫や紫外線から守るために備えた力をフィトケミカルという

フィトケミカルとは、植物が害虫や厳しい生育環境から自分の身を守るために蓄えた成分で、私たちがそれを摂取することで強い抗酸化力を得ることができることがわかっています。

野菜や果物が持つカラフルな色に隠された強い力には、まだ解明されていない成分もあり、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルに続く「第6の栄養素」として今後の研究に期待が集まっています。
 

熱に強いフィトケミカルはスープで

フィトケミカルは熱に強いのでスープなどで食べよう

フィトケミカルは熱に強いのでスープなどで食べよう

代表的ですでに馴染みのあるフィトケミカルには、大豆のイソフラボン(女性ホルモンに似た成分)、トマトのリコピン(ビタミンEの100倍の抗酸化力)、ブロッコリーやほうれん草に含まれるルテイン(視力向上)、緑茶のカテキン(抗菌作用、抗肥満作用)、黒豆、ベリー類のアントシアニン(美肌効果)、赤ワインのレスベラトロール(血行促進、美肌効果)などがあります。

フィトケミカルはビタミンのように加熱で壊れることがないので、野菜スープや蒸し野菜などで食べるようにしましょう。

10. ミネラルと食物繊維豊富な海藻

味噌汁やサラダなどワカメは活用しやすい食材

味噌汁やサラダなどワカメは活用しやすい食材

ワカメ、モズク、ヒジキ、昆布、寒天、のりなどの海藻は、最近の食の欧米化で、めっきり食べる機会が減ってしまいましたが、昔から日本人の食卓に欠かせないアイテムでした。ガイドも爪のミネラル検査でヨウ素や亜鉛などが不足していることがわかり、モズクやめかぶなどの海藻類を食べるようにしています。
 

ホルモン、血液、骨、神経などを健康に保つミネラル

だしにも欠かせない昆布は栄養がいっぱいなのでだしをとった後も捨てずにしっかり食べよう

だしにも欠かせない昆布は栄養がいっぱいなのでだしをとった後も捨てずにしっかり食べよう

海藻類にはホルモンを作ったりマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、カルシウム、ヨウ素などのミネラルが豊富に含まれており、粘り気のある食物繊維は胃や腸で消化されずに、糖や脂肪の吸収を抑制して血糖値の上昇を防いだり、内臓脂肪の増加を抑制する効果もあるそうです。

ミネラル不足になると、ホルモンの働きが悪くなったり、神経がイライラしたり、筋肉がうまく働くなくなったりすることも。また、体の酸性とアルカリ性を調節したり、骨や血液を作るのに欠かせない鉄やカルシウムが不足すると貧血や骨粗しょう症などになり、老化を早める結果を招きます。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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