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バランタイン17年スキャパエディション(2ページ目)

エポック・メーキングといえる、とても興味をそそるブレンデッドウイスキーが誕生した。「バランタイン17年 スキャパエディション」。サンディ・ヒスロップ氏がまた傑作を生んだ。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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スキャパ由来の華やかな香り

スキャパ蒸溜所が描かれたラベル

スキャパ蒸溜所が描かれたラベル

「バランタイン17年 スキャパエディション」の香味特長をお伝えしよう。
● 香り/華やかで滑らか。バニラやトロピカルフルーツを想わせる甘い香り
● 味わい/フルーティーで、オレンジやピーチを想わせる
● フィニッシュ/甘くスムース。余韻が長く心地よい
まずはスキャパ由来の華やかな香りが感じ取れる。レギュラーのバランタイン17年の優雅な洗練を愛する人にとっては、スキャパエディションにはほのかな野性味を覚えるかもしれない。後口にナッティな感覚、甘さとともに潮っぽさがあるからだ。わたしはバラン17年を好むが、花のような香りの華やかさがありながら、後口にこのような独特のスパイシーさを抱いたスキャパエディションも格別だと思う。
また、スキャパの特性を引き出すことによって香味が変化するブレンドの妙に感じ入ってしまった。レギュラーのバランタイン17年とは異なる絶妙な香味バランスを創造したサンディ・ヒスロップ氏の感性に、あらためて敬意を払う。
もしバーで「バランタイン17年 スキャパエディション」を見つけたなら、必ず試していただきたい。できるならば、レギュラーのバラン17年、シングルモルトのスキャパ16年も味わいながら、スキャパエディションのブレンドの妙を感じていただきたい。
香味の類似点や相違点を見つけ出す、飲み比べの面白みを体感できる。

さらなるエディションに期待

バランタイン17年

優雅に洗練されたバランタイン17年(撮影/川田雅宏)

バラン17年のキーモルトに再度触れておく。
スキャパはFirst Impression。バラン17年で最初に感じる果実や花のような香りに貢献していると述べた。ではミルトンダフはどうか。バラン17年では骨格を担っている。オレンジ・マーマレードと、シナモンのようなスパイシーな甘さを抱くモルトだ。ブレンドの中核、容貌をリッチでフルーティー、そして洋梨のような香りを持つグレンバーギーが担う。それに、さらなる甘美さ、華やぎをもたらしているのがまろやかでクリーミー、深い花の香り、ピーチやトロピカルフルーツのような甘さが特長的なロングモーンだといえよう。

何故、最後に触れたかというと、ひょっとして今後、ミルトンダフエディションとか他の試みの製品も生まれてくるかもしれないからだ。わたしの勝手な期待でしかないのだが、もし他のエディションが誕生した時、これらのキーモルトのことを覚えておいていただきたい。
バランタインによって、ブレンデッドの素晴らしさをひとりでも多くの人が実感していただけたならば、ほんとうに嬉しい。

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