ハイボールでいいんだけどさ

ウイスキー・ソーダとハイボール。どちらもウイスキーのソーダ割りのことだが、両者には微妙な違いがあるような気がする。いままでこのサイトで両方の表現をしながらずっと違和感を抱いていた。ここで胸のつかえを取り除くために、はっきりと私見を述べさせていただく。
ハイボール
アメリカでは1930年代頃からレモンやグレナデン、ビターを加えるのが流行ったらしい。

ウイスキー・ソーダ。こちらの言い方は、バーテンダーであっても飲み手であっても、頑ななこだわり、多少の緊張感があるような気がする。ベースのウイスキーは何、レモンの有無といった明確な自己主張があるのではなかろうか。

ではハイボール。語源にはイギリスのゴルフ場説、アメリカの大陸横断鉄道説などがあるが、こちらには何でもミックスしちゃえ的な、いわゆるカクテルとしての響きがある。

手元に1999年にアメリカで出版された『Vintage Cocktails』というカクテルブックがある。この本のハイボールの項を見ると興味深い。ジン・トニックもホーセズ・ネックもハイボールとして語られているのだが、スコッチ&ソーダの記述がふるっている。
飾り付けなんか邪道で、ウイスキーとソーダ水のみ、といったようなことが書かれている。つまりレモンピールやビターなんか入れたら、スコッチ・ソーダではない。ジンジャーエールもセブンアップもなしといったものだ。スコッチ・ソーダはハイボールの中でも別格として語られている。

この気持ちはよくわかる。私の感じるウイスキー・ソーダと同じだ。
ちなみにアメリカでは、1930年代頃からレモンやグレナデンシロップ、ビターを加えることが流行し、またソーダ水だけではなくジンジャーエールやコーラなんかに変えたハイボールも飲まれたらしい。

ベースのウイスキーは何にする

まあ、ウイスキー・ソーダでも、ハイボールでも、どっちでもいいんだけどね。ただなんとなく違う気配がある気がしないだろうか。
アメリカ的なくくりでいえば、カンパリ・ソーダも酎ハイもみんなハイボールの項に入って、その中で元祖ウイスキー・ハイボールを語ることになるから、面倒臭いともいえる。だからこれ以上は述べない。
で、次はどんなハイボールを愉しんだらいいか。ウイスキー・ソーダの感覚でもって述べたいと思う。(次ページへつづく >>