アロマテラピー/手作りアロマコスメの作り方・使い方

アロマローションの作り方は? 手作りでたっぷりお得に使える!

保湿、ローションパックにもおすすめな、アロマローションの作り方を紹介します。クレオパトラが愛したことで有名な、フランキンセンスを使った精油のブレンドです。精油でローションを作る時に役立つ、ハーブの浸出液のレシピも紹介しています。

橋本 裕子

執筆者:橋本 裕子

アロマテラピーガイド

<目次>

アロマローションの作り方……手作りでたっぷり使う!

アロマ保湿ローションでぷるぷるの潤い肌に

アロマ保湿ローションでぷるぷるの潤い肌に

赤ちゃんや子どもの肌は、洗顔後、何もしなくても潤いがあります。それは洗顔をした後、適量の皮脂が分泌され、肌本来が持っている潤いを保つ機能が正常に働いているからです。

皮膚細胞は十分な水分を認識することで、皮脂腺が刺激され皮脂を分泌し、潤いを保つメカニズムを持っています。ローションケアによって肌細胞を水分で十分に満たしてあげることは、肌本来の潤う力を引き出すことになる大事なスキンケアなのです。

肌に水分をたっぷりと補う方法として、ローションパックがあります。コットンやシートにローションを含ませ、気になる部分にパックするだけの手軽で効果が高い保湿ケアです。

しかしローションパックをするときは、ローションをたくさん使わなければならないのが悩みの種。コットンやシートにローションを含ませると、あっという間に無くなってしまいます。ローションパックを存分に楽しむために、アロマ保湿ローションを手作りしてみましょう。
手作りのアロマ保湿ローション

自分で作れる手作りアロマ保湿ローションはたっぷり使えて経済的

手作りのローションは、自分の肌状態に合わせてアレンジを楽しめますしローションパックの為だけではなく、日々のお手入れとして全身に使えるのも魅力です。今回は、アンチエイジング効果の高いフランキンセンスをブレンドしたアロマ保湿ローションの作り方を紹介します。これに加えて、美肌効果のあるアロマ保湿ローション作りには欠かせない、オリジナルのドライハーブ浸出液の作り方も紹介します。
 

ローションパックで保湿におすすめ! アロマローションの作り方

アロマ保湿ローション材料と道具

アロマ保湿ローションを作る材料と道具


■ 材料と道具
(材料)
・ ミネラルウォーター 50ml(精製水でも可)
・ ドライハーブ浸出液 小さじ1
・ グリセリン 小さじ1
・ お好みの精油 5滴 
(道具)                            
・ ローション容器 50ml
・ ラベルシール
・ ビーカー 1個(50ml 以上の大きさのものが良い)
・ ガラス棒

■ 作り方
アロマ保湿ローション作り過程

ビーカーにハーブ浸出液と精油を入れて精油を希釈してからグリセリンを入れる

(1) ビーカーにハーブ浸出液小さじ1を入れて、お好みの精油を5滴加えます。




(2) 続いてグリセリンを加え、ガラス棒で優しくかき混ぜ、馴染ませます。

 
アロマ保湿ローション出来上がり

出来上がったアロマ保湿ローションをやさしく専用ボトルへ注げば出来上がり!

(3) そこにミネラルウォーター50ml を数回に分けて注ぎます。ガラス棒でやさしくかき混ぜれば出来上がり! 約半日置くと、中味の成分が馴染んで使用感が良くなります。


※容器50ml に対して、総量約60ml で仕上がります。保湿に適した配合を考慮し、このレシピで紹介しています。少し残ったローションは、作った後に手や首筋などに使って潤いや使用感を確かめてください。

 

おすすめの精油ブレンドと効果について

■おすすめの精油レシピ
・フランキンセンス 3滴
・ラベンダー     2滴

■フランキンセンス(学名 Boswelia carterii)
細胞成長促進作用を持っています。「薬用」に優れたラベンダーと違って、皮膚の若返りという「美容」に役立つ再生力に着目されています。「アンチエイジングのアロマ」とも言われ、クレオパトラが愛したことでも有名です。肌の老化を抑えるような働きもあるので、ローションブレンドに用いるのはとてもおすすめです。禁忌事項がなく、肌刺激が少ないので安心して使えます。
※禁忌事項:なし

■ ラベンダー(学名 Lavandula officinalis)
昔から薬草としての効果が素晴らしいことから、学名にも「薬草」をあらわす「officinalis」という言葉が付けられています。ラベンダーは鎮静作用に優れているので、肌のトラブルを整える働きをしてくれます。細胞成長促進作用があり、皮膚再生や傷の修復に優れています。他の精油とブレンドすると、ブレンド効果を高めてくれる働きがあり、気持ちや香りなど、あらゆるバランスを整えるとても万能な精油です。

※禁忌事項:妊娠4ヶ月までの方は使用を控える方がいいでしょう。低血圧の方は気分が悪くなる場合があるので注意が必要です。

精油の組み合わせを変えることで、自分の肌状態に合わせたアロマ保湿ローション作りを楽しめます。その他に適している精油として、ローズ、ネロリ、ゼラニウム、パルマローザなどがおすすめです。

さまざまな組み合わせがアレンジできるので、フランキンセンスとラベンダーの滴数も自由にアレンジして楽しんでください。
 

アロマローション作りに「ドライハーブ浸出液」を使う理由

ドライハーブ浸出液

無水エタノールにドライハーブを数種類浸したもの

基本的なアロマ保湿ローションのレシピでは、単純に無水エタノールで精油を希釈して作ります。「アルコールフリーでなければ、肌に悪いのでは?」と心配する方も多いと思いますが、手作りする場合は無水エタノールを使う理由があります。

アロマ保湿ローションの主成分である水分は、精油を希釈することができません。そのままブレンドしてもずっと分離した状態になってしまいます。肌への負担や浸透力を考えると、無水エタノールで希釈してから水分と馴染ませる必要があります。

精油はアルコール濃度90%以上でなければ希釈されないという性質を持っています。アロマ保湿ローションを手作りする過程で、無水エタノールを使わずに、化学技術で精油をローションに馴染ませることは不可能です。そこで「無水エタノールの持つ精油を希釈する性質を活かしながら肌に良い方法はないか?」と考え、「無水エタノールにドライハーブを浸けた浸出液」を使うことを思いつきました。

以下、アロマ保湿ローション作りに役立つ「ハーブ浸出液」の作り方です。
ドライハーブ浸出液

このように10日~2週間無水エタノールにドライハーブを浸したら、別の容器に移して使うと便利です


■ 材料と道具
・ 無水エタノール 150ml
・ ドライハーブ数種類(お好みで)
・ クエン酸 小さじ1
・ ハーブを浸ける瓶

■ 作り方
ハーブを浸ける瓶に無水エタノールを入れ、クエン酸を混ぜて溶かします。その溶液の半分くらいの分量を目安に、好みのドライハーブを入れて浸すだけ! 常温で10日以上浸ければ出来上がりです。

<おすすめのドライハーブレシピ>
・ ラベンダー
・ カモミール
・ マロウ
・ カレンデュラ
・ ローズ

それぞれ同じくらいの割合で、クエン酸を混ぜた無水エタノール溶液半分くらい迄の分量を浸けます。こちらのドライハーブのブレンドは、美白効果や肌トラブルを鎮静する効果を意識してブレンドしています。

短い期間浸したものでも使えますが、10日~2週間はしっかりと浸した溶液を使った方が美肌効果も高いです。

クエン酸を入れるのは、少し酸性の溶液にした方が美肌効果に適しているからで、柔らかい質感がアロマ保湿ローションに加わります。出来上がりの際、無水エタノール溶液からドライハーブを取り出す手間を省くため、あらかじめティーパックなどにドライハーブを詰めたものを、無水エタノール溶液に浸けてもOKです。
 

アロマローションの使い方とローションパックをするときの注意点

ローションパックでぷるぷるの潤い肌に! 時間を守って楽しみましょう

ローションパックでぷるぷるの潤い肌に! 時間を守って楽しみましょう


■ 使い方
洗顔後、たっぷりと肌に直接なじませてください。全身の保湿に使えます。数回に分けて肌になじませると、良い保湿ケアになります。出来上がったアロマ保湿ローションは、約2週間で使い切ってください。

■ ローションパックをするときの注意点
ローションパックで一番注意したいのは、「時間」です。長くても5分以内で行ってください。長時間ローションパックをしてしまうと、浸透圧の関係で逆に肌の水分を奪ってしまいます。時間を守ってぷるぷるの潤い肌を手に入れましょう。
 

おわりに

自分で作ったアロマコスメは、料理と同じく自己責任で作って楽しむものです。安全にアロマコスメ作りを楽しんでいただくために、「アロマコスメの作り方・注意事項」の記事を最初に読んでいただくことをおすすめします。

手作りアロマコスメの材料はナチュラルな素材であり、基本的に肌に優しいコスメに仕上がりますが、全ての方の肌に合うとは限りません。アレルギーのある方、敏感肌の方、トラブルが心配な方は、必ずパッチテストをしてから使用していただくことをお願いします。

手作りのアロマ保湿ローションは、簡単に作れてとても経済的。大好きな香りに包まれながらたっぷりと肌を潤して、毎日のスキンケアを楽しんでください。

※パッチテストとは、腕の内側などにテストしたい材料を少し塗布して、赤くかぶれるなどの反応が出るかを確かめるテストです。精油1滴を、ティースプーン1杯くらいのお水で薄めて皮膚に塗布します。他の材料は、そのまま直接塗布してください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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