アジアのチーズ
最近では日本でもナチュラルチーズが作られるようになりましたが、アジアのチーズもいろいろあります。モンゴルでは家畜の乳で作る天日干しにした乾燥チーズを「アーロール」(またはホロート)と呼び、お菓子感覚で食べています。その歴史は古く、チンギスハンが遠征のときに食糧としたという話もあるほど。また、ネパールやチベットの山岳地帯でもヤクやヤギのチーズが作られてきました。インドでは「パニール」と呼ばれる豆腐のようなチーズが料理にもよく使われます。オーストラリアのチーズ
オーストラリアでは1788年にイギリス海軍の上陸によって酪農がスタート。チーズ作りも始まりました。代表的なチーズはイギリス生まれの「チェダー」。第二次世界大戦後には各国から移り住んだ人々によって故郷のチーズが伝えられ、さまざまな国のチーズが作られるようになりました。主要な産地はビクトリア州やタスマニア州。ここ20年ほどのあいだに、ナチュラルチーズの生産も増えてきました。ニュージーランドのチーズ
人よりも羊の数が多いといわれるニュージーランド。放牧とチーズ作りの技術は19世紀はじめにヨーロッパから移り住んだ人たちが伝えました。1980年代にオランダから移住したチーズ職人たちがオランダチーズの製法を伝え、多くのアルチザンチーズを生み出すきっかけに。2003年にニュージーランド・チーズ・アワートでチーズ・オブ・ザ・ディケイド(10年で一番すぐれたチーズ)を獲得した「メイヤー・ヴィンテージ・ゴーダ」、ニュージーランド最北端の工房で作られる「マホエ・ヴィンテージ・エダム」などがその一例です。<世界のチーズ>