湿気と暑さが厳しい季節。暑さによる健康被害を始め、虫刺されや、プールでの感染症や水難にも注意が必要です
以下で、夏に多い病気・事故をまとめました。夏を元気に過ごすための健康管理のポイントを月別にご紹介します。
6月に多い病気・事故・健康管理のポイント
暑く感じる日もあるものの、適温日が多い月。湿度は高めですが、梅雨入りするまでは快適な日が多いでしょう。■イネによる花粉症
この時期飛び始めるのがイネ科の植物の花粉。イネ科に対してアレルギーが強い人には6月が最も辛い月です。対策法、治療法はスギ、ヒノキ花粉症と同じです。
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■カビによるアレルギー
梅雨入りすると、日照量が少ない多湿な時期となります。カビによるアレルギーが問題になることがあります。深刻な病気としては「夏型過敏性肺臓炎」があり、重症化すると入院治療が必要となります。
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■手足口病
小児では手足口病の増加が始まります。流行しても重症化することは少ないため、報道で取り上げられることはあまりありません。
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⇒手足口病の治療法・合併症
7月に多い病気・事故・健康管理のポイント
■汗・湿度による皮膚疾患湿度が高く汗が乾きにくいため、皮膚病もおきやすい時期です。汗が溜まる部位はあせもに悩まされる可能性があります。足の場合は水虫とあせもを区別しなくてはなりません。水虫は治ったつもりでも再発することが多い病気です。
⇒汗疹(あせも)の症状・原因・治療
⇒治らないあせもの原因、素人判断は禁物!
■金属アレルギーの悪化
年間通じてありますが、発汗量が多い時期は金属アレルギーの発症も多い時期です。腕時計の裏蓋は金属アレルギーを起こしやすいニッケルを含む事が多いので要注意です。ビアスをしている人も部位を問わず金属アレルギーには注意が必要です。眼鏡も金属枠を使用している場合は要注意です。
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■ダニによる皮膚炎
室内や寝具についたダニによる皮膚炎が増加するのもこの時期。露出してない手足に朝起きて痒みがあった場合は要注意です。
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■蚊など虫さされ
夏に蚊にさされるのはある程度は避けられないことですが、体質によっては全身発熱や蕁麻疹を伴う可能性もあるため注意が必要です。特に朝のゴミ出し時間は蚊の活動時間と一致するため、夏だからとあまり露出が多い格好をしない方がよいでしょう。
⇒全身発熱・蕁麻疹…蚊アレルギーとは?
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8月に多い病気・事故・健康管理のポイント
■熱中症梅雨明けすると、救急搬送される熱中症の人が一挙に増加します。閉めきった部屋でエアコンの使用を控えていると室内でも起こることがあるので注意が必要です。
⇒元気な人も要注意! 熱中症予防のポイント
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■プール・海における水難事故
プールや海における水の事故も残念ながら毎年報道されています。特に海は潮の流れの変化と海水温の変化があるため、泳げる人も油断してはいけません。プールでは飛び込みによる事故が多く、特に頸部の外傷は後遺症が残ることがあり注意が必要です。プールに行った後で体調を崩す人が増加します。
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■プール熱・ウイルスによる感染症
「プール熱」と呼ばれるようにウイルス感染症が流行するのもこの季節。小学生ぐらいまでだとウイルス、イボウイルスによる皮膚のイボ、水イボも問題となります。中耳炎があって鼓膜に損傷がある場合、プールには原則入れません。成人でもダイビングする人は鼓膜に注意するようにしましょう。
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⇒水イボ(伝染性軟属腫)の原因・症状・治療
■食中毒
夏休みで学校給食はないものの、臨海学校や林間学校での集団食中毒が毎年報道されます。行楽地へ出かける時の手作り弁当による食中毒も増加する時期です。統計には出ないブドウ球菌による食中毒は指の怪我に着いた菌が原因となりやすいため、怪我をした手でのお弁当作りは控えましょう。
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■スズメバチによる被害
スズメバチによる被害は6月から11月まで報告があります。特に8~10月は被害が多い月です。他の昆虫と異なり、刺された場合にアナフィラキシーによるショック死を引き起こす危険があるので侮れない昆虫です。
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