アレルギー/アナフィラキシー

アナフィラキシーの治療

アトピーの合併するアレルギー性疾患のうち、最も重い症状を引き起こすのが、アナフィラキシーです。アナフィラキシーには迅速な対処が必要です。そのため緊急時の自己注射も、日本で認められました。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

【第11回】アトピーとアナフィラキシーに続くシリーズとして、「アナフィラキシー」について説明します。
アナフィラキシーの治療について説明します。

予防第一

アナフィラキシーの原因を見つけて、その原因を除きます。原因を探すには、まずは「問診」が重要です。アナフィラキシーが起こった時、「何を食べたか?」「蜂に刺されたか?」などが重要です。


治療

アナフィラキシーが起こったら、救急受診してください
救急を要する病気ですので、医療機関に受診し、様々な治療が行われます。
アトピーとアナフィラキシーを参照にしてください)
呼吸困難・血圧低下・ショック状態が引き起こされますので、以下の対処が必要になります。
  • 横になり、足を起こす(血液を心臓や頭に行くように)
  • エピネフリン(血圧を上げる薬)の皮下注射または筋肉注射
  • 点滴
  • 抗ヒスタミン薬やステロイドの投与
  • 呼吸困難が強いときには気管にチューブを入れることがあります



医療機関までの応急処置

このように自己注射します。エピペンを使用しても、医療機関は必ず受診するようにしましょう。
一刻を争う病気ですから、現在、エピネフリンの筋肉注射を速やかにするために、自己注射が認められました。エピペンといいます。0.3mgと0.15mgに分かれています。このエピペンを出せる医療機関は限定されています。エピペンの処方医師に登録された医師のみです。エピペンは、自費ですので、1万円以上します。


エピペンは誰でも注射できるの?

現在では、自分か親権者(親)です。まだ、法律上の整備がされていませんので、学校で先生が注射することに理解が得られていません。アナフィラキシーは、一旦落ち着いても、数時間後に同じような症状が出ることがあるので、エピペンを使用しても、医療機関は必ず受診するようにしましょう。


豆知識
エピネフリン:副腎髄質から産生される物質。アドレナリンとも呼ばれる。心臓の活動を高め、血管を収縮させて、血圧を上げる。




<参考リンク先>

アナフィラキシーの治療(アナフィラキシー対策フォーラム) 

エピペンをお使いになる患者さんへの説明用資料

アナフィラキシーショック
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