病院の「紹介状」の内容は? 医師が記載していること

病院の紹介状 相手医療機関に渡す紹介状には様々な情報が記載されています

相手医療機関に渡す紹介状には様々な情報が記載されています


紹介状の正式名称は、「診療情報提供書」。名前の通り、医療機関での診療に必要な情報を提供するための文書です。文書をみるだけで、紹介理由が相手の医療機関にわかるようになっています。主な紹介理由としては、精密検査や入院加療希望、また転居に伴う継続治療などが挙げられます。

紹介状には基本情報や医学的情報、紹介目的などが書かれています。基本情報とは、氏名や年齢、生年月日、性別、住所、電話番号の他、アレルギー歴や家族歴、個人歴、既往歴などの情報です。医学的情報としては、診断名(診断がついていない場合もあります)や主な症状、検査の実施状況や治療経過、投薬状況が中心に書かれています。検査については、実際の検査結果の資料や実際の写真、CD-Rが同封されていたり、別に用意されている場合もあります。

<目次>  

病院の紹介状の費用・紹介状を利用するメリット    

病院の紹介状 紹介状の費用と紹介状を利用するメリット

大病院を受診するときには紹介状があった方がいいです


紹介状の利用には、いくつかのメリットがあります。たとえば、病院が変わるごとに基本的な情報を一から説明したり、何度も同じ検査を受けたりする手間を省くことができます。もちろん、すぐに治療という訳には行かず、適宜症状の問診や各種検査などが行われる場合もあります。また、定期検査を受けている場合には、検査の推移が治療する上で重要な情報になるため、引き続き、紹介状にその旨を書いてもらう必要があります。

続いて費用負担についてですが、紹介状にもやはり費用がかかってしまいます。紹介状は保険診療で2500円と決められているため、3割の自己負担であれば、750円になります。

ここで、紹介状なしで病院を受診した場合の費用負担について考えてみます。200床以上の一般病床を持つ病院に、診療所や他の病院からの文書による紹介なしで受診した場合、初診時には病院が決めた料金を支払う必要があります。患者に請求できる金額は、病院によって様々です。

また、平成28年4月からは、緊急でやむを得ない場合を除き、特定機能病院の指定を受けている病院や一般病床500床以上の地域医療支援病院、いわゆる大病院では、紹介状なしで初診を受ける場合、5000円以上の料金が必要になりました。つまり、紹介状なしに、200~500床の病院を紹介状なしで受診すると、病院によっては受診時の費用が予想以上に高くなる恐れがあり、500床以上の病院を受診した場合には、5000円以上の費用負担が課されるのです。

一方で、紹介状と区別すべきものとして「診断書」があります。医者から医者に向けて書く文書を紹介状と呼ぶのに対し、診断書は医者が医者以外の職種に向けて書く文書です。診断書と違い、紹介状には医療保険が適応されるため、診断書よりは安くなります。
 

病院の紹介状は開封していいのか……開けても無効ではない?    

改ざん防止を目的に封をしているため、基本的に封を開けることはお勧めできません。開封することによって、内容の信頼性が下がってしまいます。また、紹介状に病院の宛先を記載し、切手を貼って郵送すると信書になるため、自分の情報が書かれているとはいえ、一般的には病院間の親展という考え方になるのです。

どうしても内容が気になる場合は、医師に直接確認するのがよいでしょう。そもそも、紹介状は信頼関係の中で書いてもらうことが多いので、できればかかりつけ医で書いてもらい、信頼関係に準じて開封しないようにしましょう。時には、患者には説明しにくい部分が記載されているかもしれません。

ものは違いますが、受験の時の調査票を自分の情報だからといって開封して願書を出したりはしませんよね。開封すると無効になってしまいますから……。
 

紹介状の宛名と別の病院に持参して受診することは可能?

宛先と違う病院に紹介状を持っていくことは、基本的にはお勧めしません。もしも転院する病院が決まっていないのであれば、宛先をあえて記載しない紹介状を書くことも可能です。もし、宛先と違う病院に行く可能性がある場合は、宛先を入れない紹介状を書いてもらった方が無難です。

宛先と違う病院に紹介状を持って行っても、診察はしてもらえます。しかしその病院にその病気の専門医がいなかったり、紹介状を無効と判断されたりすることもあります。また、宛先が異なるために、受け入れ先の病院がその受診理由を尋ねることがあるかもしれません。医療機関によっては受け入れ先が異なるので、紹介状がない扱いになる可能性があります。

紹介状自体も費用がかかりますので、できれば、宛先となる病院の決定はしっかりと医師と相談した上で書いてもらうのが良いでしょう。

転居の場合は、医師同士が知り合いで、この先生ならお願いできるということで紹介されることもあるので、可能な限り、宛名の医療機関を受診しましょう。遠方であったりしたり、専門外であった場合は、さらに近隣で良い医療機関を紹介してもらえる可能性があります。
 

初診の病院を紹介状希望だけで受診するのは避ける

病院の紹介状 紹介所は医師との信頼関係のうえで書かれるもの

紹介状は信頼関係の中で書かれた方がいいです


こちらも基本的にはお勧めしません。全く情報のない状態でも、その病院で診察し、必要であれば紹介状を書いてもらうことは可能かと思います。しかし、大病院を受診したいために、今まで診察したこともない医師に紹介状を書いてもらうための受診は、どうでしょうか? 当然のことながら、あまりお勧めできることではないことは自明かと思います。かかりつけの先生に紹介状を書いてもらうほうが、適切な情報提供がされますし、情報のない状態であれば、重要な情報提供が漏れてしまう可能性があります。

紹介状はやはり信頼関係がある状態で書いてもらうことが一番です。紹介先の病院との関係もスムーズになります。そういった意味で、かかりつけの医師と信頼関係を保っておくことは大切なことなのです。

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