マーケティング/マーケティング事例

ほぼ日手帳大ヒットの秘密とは?(4ページ目)

毎年およそ9000万冊が発行される成熟した手帳市場でここ数年急成長を遂げた手帳がある。それが糸井重里氏が主宰するサイトから生まれた『ほぼ日手帳』。今回は糸井氏に直接取材を試みてヒットの裏側に迫る!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

顧客と共に価値を創造していくほぼ日手帳

ほぼ日手帳
各自思い思いの使い方で価値が飛躍的に高まるほぼ日手帳。『ほぼ日手帳公式ガイドブック』では様々な使い方が紹介されている。
様々なマーケティング戦略が組み合わされて大成功を収めたほぼ日手帳だが、私自身その最大の要因は“利用者と共に価値を作り上げていく”ところにあると感じた。

ほぼ日手帳は多くのユーザーの意見を反映して作られた手帳であるが、非常に自由度の高い手帳になっている。ユーザーは自分の趣味嗜好に合わせて自由に使い方を考える楽しみがある。いわば手にするだけでワクワクする手帳なのだ。

ほぼ日手帳はユーザーに対してプラットフォームを提供するだけで、後の価値は顧客自身が築いていく・・・

その姿は正にディズニーランドがプラットフォームを提供し、後は利用者が思い思いのアトラクションを体験して自分だけの思い出を作り上げていくことに似ている。1年経った後に自分だけの手帳が出来上がることはユーザーにとってかけがえのない価値であり、それゆえ次の年のほぼ日手帳はどのように使おうかとワクワクした気持ちで次の年の手帳を待つことになる。

また、かけがえのない価値の詰まった手帳は自分の周りの人についつい教えたくなる口コミを発生させる要因にもなる。これが、年々増加の一途をたどる一つの要因なのではないだろうか。

毎年進化を続けるほぼ日手帳。最新版を手にした途端に来年はどのようなワクワクを運んでくれるのだろうと思いを馳せるのはきっと私だけではないだろう。


【関連記事】
・All About 手帳特集
・ほぼ日手帳の生みの親に聞くその魅力とは?(ステーショナリーガイド)

【関連サイト】
・ほぼ日刊イトイ新聞
・ほぼ日手帳オフィシャルサイト

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