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二世帯住宅で暮らす/二世帯同居のメリット・デメリット

同居20年、リフォームする理由は3つ!(2ページ目)

二世帯同居型住宅の家族20年の軌跡Vol.4。今回は“リフォーム”という物理的な変化について注目。二世帯住宅を計画する際に役立つヒントも!

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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「専用」は「共用」を兼ねる!

では次に、玄関・浴室・キッチンという生活の主要部分に焦点をあててみます。これらの空間が「共用」の場合と「専用」の場合では、どの程度リフォームに対する意識が違うかをご紹介していきます。「共用」と「専用」それぞれの割合を調べ、それぞれに20年間の変化と将来の希望についてお伺いしました。

■玄関
現在、共用している世帯が46%・専用(二世帯別々の玄関)の世帯が51%となっています。ご覧のとおり、将来的にリフォームしたいという希望は、共用の世帯が高くなっています。 玄関に関するリフォーム希望 資料提供:二世帯住宅研究所 現状についての数字からも、共用の場合、玄関を分けたくても簡単には対応できないのに対し、専用の場合は「片方だけ使用」など簡易的に対応ができるのが、リフォーム希望の少ない理由と考えられます。また、専用から共用へリフォームしたい理由としては「狭さ・防犯・二世帯同居の解消」などがあげられていました。

■浴室
現在、共用している世帯が39%・専用の世帯が59%となっていますが、専用から共用へのリフォーム希望はほとんどありません。逆に、共用から専用へのリフォーム希望は3割と高くなっていました。やはり、浴室についても玄関同様の傾向がみられます。 浴室に関するリフォーム希望 資料提供:二世帯住宅研究所 共用から専用へリフォームしたい理由としては「設備が古くなった・バリアフリー対応」など物理的な理由のほか、「子供の成長などによる時間帯のズレ・来客が多いため」などのソフト面での理由もあるのが特徴的です。生理的生活行為が行われる浴室だからこそ、家族ひとりひとりが快適に使いたいと思う気持ちが強く現れる空間と言えます。

■キッチン
キッチンはもともと専用を持っている率が高く、約8割の世帯で各世帯メインのキッチンがありました。サブキッチン所有世帯も含めると、9割の世帯が専用のキッチンを使える状況となっています。 キッチンに関するリフォーム希望 資料提供:二世帯住宅研究所
このような状況から、専用から共用へのリフォーム希望はほとんど見受けられず、専用(独立)キッチンへの支持が高いことがうかがえます。 以上のように、長い目でみれば共用より専用の方が不満がでにくい傾向が大きいといえます。これらの結果から「専用」は「共用」を兼ねるともいえるのではないでしょうか。


ご紹介してきましたとおり、リフォームをする理由は「内装や設備などの経年変化」など物理的な要因で生じるもの、「20年の間に生じる家族の変化」など住まい手の要因によるもの、「共用から専用への希望」のような、住んでいく間に生じる不満や不便を解消するためのもの、大きく3つの理由があるようです。

確かに、住宅の耐久年数が長くなれば長くなるほど、当然リフォームは必要となってきます。しかし「共用から専用への希望」によるリフォームは、設計当初の考え方次第では減らすことのできる要因です。物理的なスペース・資金など、様々な問題はありますが、初期設計の段階で「共用・専用」のどちらがよいかを判断する時には、これらの結果を是非、参考にして頂ければと思います。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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