見事なエンパワーメントの事例
洗濯機の周辺部品を発注しようとした事例です。ただし洗濯機自体が10年以上前の製品の一部でした。(経緯)
1.メールでメーカーに部品の問い合わせ
2.地域別の担当販社に注文するよう回答〈部品番号が明記)
3.担当販社に部品をメールで発注
4.部品が届くが、別物であった
原因は2でメーカーが連絡してきた部品番号が間違っていたことで誤配につながったようです。さっそく、メーカーに経緯を書いてメールを送ったところ、わずか半日で返事が返ってきました。
メールによる返答ですが、まず最初が誤配に対するおわびの文章です。これでカッカした気持ちが急速になくなっていきますので、人間とは現金なものです。
さて、文章を読み進めていると驚くようなことが書いてあります。最初に部品の問い合わせした担当の方は入院されたそうで、そのせいもあり返事が遅れてすいませんと書いてあります。
「遅れてすいません」ってわずか半日で返事が届いているのですが。その後に、対処法が書いてあります。
グループ会社の販社にもすぐに手を回したようで、グループ会社から正式部品を届けるのと同時に誤配物を引き取りに行くとあります。その夜、さっそく販社から電話連絡がありました。
どうも部品自体が古く、当時、別のメーカーからOEM供給してもらっていた部品のようです。それが部品番号間違いになり、誤配になったようです。しかし、とにかく感心したのは、その手際のよさです。
エンパワーメントを浸透させる!
このメーカーの場合、現場にエンパワーメントが十分に浸透しているようです。現場担当者の判断で、入院した従業員のメールを引き継ぎ、必要であれば販社などグループ企業と協議して、顧客にとって素早い対応を実現しています。
これが上司に相談する仕組みで、その上司がたまたま出張していれば返事は3日先になってしまいます。この会社は回答スピードと的確な返事で、新しいファンの獲得に成功しました。
多くの企業では顧客関連部門を手間隙がかかるコストセンター(必要悪)として位置づけていますがプロフィット・センター(利益を生み出すところ)として位置づけていく必要があります。
ビジネスプロセスの点検
さて、御社ではいかがですか。顧客に価値や満足をもたらすための一連のビジネスプロセスになっていますか。グループウェアを導入したある中小企業で、社長がまず始めたのがメール塾です。毎週、従業員にメールを送り、その返答の書き方を社長自らが、指導しています。
もちろん、お客さんと実際にメールのやり取りをするのは社長ではなく、従業員だからです。
やはり「やってみせ、言って聞かせ、誉めてやらねば人は動かじ」です。しっかりとエンパワーメントを自社に浸透させていきましょう。
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