コーチング/人材育成・組織作り

「上司の悩み」解決シリーズ1 「部下に意見したい」病を治す!

「相手の中にある答えを引き出す」コーチング。上司のアドバイスや意見はしないのが基本です。とはいえ、部下の話を聴いていると、ついつい自分の意見を言いたくなってしまう……。そんなときにはどうすれば?

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド


「質問を中心に相手の中にある答え・可能性を引き出す」コーチング。これまでの部下指導では当たり前だった、上司のアドバイスや意見はできるだけしないのが基本です。でも、そうはいっても、部下の話を聴いていると、ついつい自分の意見を言いたくなってしまう……。そんな悩みに答えます。

《CONTENTS》●コーチングでは相手に質問するのが基本ですが…(1P目)●意見を我慢しているあなたは聴いていますか?(2P目)●我慢が重なって……。爆発する(2P目)●処方箋1・だれの話を聴いているかに気づく(3P目)●処方箋2・意見を言って、それを手放す(3P目)●対症療法だけでなく体質改善するには? (3P目)●「部下の中に答えはない」という考え(4P目)●大事なのは、部下に対する“好奇心” (4P目)

コーチングでは相手に質問するのが基本ですが…

ついつい自分の意見が…

「どうしても部下に意見を言いたくなるんです……」

コーチング・マネジメント研修に参加した管理職の方から、こんな質問、というか悩みを聴きました。

コーチングというと、基本的にはコーチは質問だけを行い、アドバイスや意見を言わないとされています。そうは思っていても、どうしてもアドバイスしたくなったり、自分の意見を言いたくなることはよくありますよね。

例えば、次のようなパターンです。

部下の話を聴こうと思いながら、部下の話を聴いているうちに自分の意見がむくむくと頭をもたげてくる。「自分の場合はあのやり方で成功したなあ。こうすればいいのに。そんなやり方よりもこっちのほうがいい」といろいろと考え始め、気がついたら、自分の意見を部下に一方的に言いまくっている……。

言うまでもなく、こうなったらコーチングではありません。こんな状態では、部下の中にある答えや可能性は引き出せません。もちろん、部下の意欲も責任感も高まっていないでしょう。これではいけないと、コーチングに興味を持ったり、学ばれているんですよね。

ではどうすればいいでしょう? 「とにかく黙って最後まで聴きましょう」と、とにかく我慢して話は聴いたほうがいいんでしょうか?

我慢しているあなたに起きていることは? 次ページへ>>
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