モチベーションは上げるものか?

心構え
モチベーションそのものに働きかけることは難しい
モチベーションという言葉は、人材育成の場面で常に聞かれます。また、仕事の能力を判断する上で、「あの人はいつもモチベーションが高いから優秀だ」とか「モチベーションが低いからうまくいかない」という言葉も職場でよく使われています。

モチベーションには「動機づけ」や「やる気」という意味があります。チームをリードしているマネジャーにとって、チームメンバーのやる気を上げて目標を達成させることは日常的な課題。ともすれば、毎朝顔を見るたびに、「この人は今やる気があるか、ないか」というのをチェックしていることでしょう。仕事ができる人や業績が高い人に対して「あの人はモチベーションが高いから成功している」「やる気がある人は強い」と評価するのは簡単ですが、では、モチベーションはどうやったら上がるのでしょうか。

ここでは、部下がやる気を出し、目標に向かって行動するための3つの要素を取り上げます。

1.方向性を決める

心構え
行き先を明確にすることで動けるようになる
学生のころを思い出してみてください。受験勉強や試験勉強に取り組む際、モチベーションを高めることは重要な課題だったことでしょう。ときには勉強しやすい部屋作りに終始したり、勉強をする気になるために音楽を聴いたりして、肝心な勉強に到達するまでに多くの時間を費やしてしまうことも。

鉛筆を持ち教科書を広げればすぐに始められるのに、そこに至るまで多くのエネルギーを消費してしまった経験は誰にもあることでしょう。

これは、モチベーションを上げること自体が目的になってしまったケース。これに似たことが仕事上で起きていないでしょうか。目標が何であるかが明確でないのに、やる気だけに働きかけても時間の無駄。

営業など達成目標が具体的に数値化されている人は目標を意識しやすいのですが、それ以外の業務に携わっている人に自分の仕事の目標は何かと聞いてみてください。「仕事のスピードを上げたい」「顧客の満足度を上げたい」「操作ミスをなくしたい」など、願望を言語化したものくらいしか出てこないことが多いことに気づくでしょう。これでは、行き先が十分に明確ではありません。ゴールが明確でないのに、一所懸命やる気に働きかけても結果は出ないでしょう。

部下のモチベーションが低いとしたら、以下のポイントに注意し、目標を具体化することです。

効果的な目標設定の方法には次のことがあります。
  • 達成したかどうかを測る基準が明確である
  • 目標を数値化する
  • いつまでに達成するかの期限がある
  • 複数の目標に対する優先順位がはっきりしている
  • 重要度が高く、緊急度が低い事柄を選ぶ
  • 目標達成するための行動が明確にあり、数値化している
  • 目標達成する過程で、どのような成長が望めるかが明確である
方向性が見えると、一歩先に進めるもの。部下の動きが鈍かったり、モチベーションが感じられないようでしたら、目標を具体化するところから始めましょう。