落葉の季節、ドングリの実を植えてみるのも楽しい
今回は、そんな十一月にしておきたい庭仕事をまとめました。
それでは次項から、具体的な作業内容について見ていきましょう。
なお、それぞれの項目に関して解説した「ガイド記事」、関連する「おすすめINDEX」へのリンクもありますので、そちらもご参照ください。
※作業内容は、一つの目安です。お住まいの地域の気候により、作業適期がずれる場合があります。
<目次:園芸の基礎知識>
園芸の基礎知識1.十一月の草花管理
ポット苗を買ったら、早めに植え付けよう
花が終わった一年草は、抜き取って処分します。このとき、ジニアなど結実しているものは、来年用に種を採っておくと良いですね。
ベゴニアやアメリカンブルー、ゼラニュームなど、寒さに弱い宿根草は屋内に取り込みます。室内に害虫を持ち込まないよう、事前に鉢周りだけでなく鉢底の裏もよく拭いてから取り込むようにしましょう。
ダリアやグラジオラスなど春に植えた球根は、葉が枯れてきたら掘り上げて保存しておます。
ダリアは芽が出る部分を欠いてしまったり、カラカラに乾燥させてしまうと発芽しなくなるので、掘り上げの際は株周りを大きめに掘って、球根を傷めないようにしましょう。保存は、箱の中に軽く湿らせたバーミキュライトやピートモスを入れ、その中に埋めておきます。箱は密閉すると、カビが生えたり腐ってしまうのでご注意を。
花後の耐寒性宿根草は、葉が枯れてきたら地際で茎を刈り取ります。株元は敷き藁や腐葉土、不織布などでマルチングしておくと冬の乾燥防止と防寒になります。
整理し終わった花壇は、腐葉土や堆肥などを入れて耕し、土づくりをしておきましょう。
冬花壇に植えるものとしては、定番ですがやはりパンジー、ビオラ、ハボタンなどがおすすめです。
チューリップ、スイセンなど耐寒性球根の植え付けは、上旬のうちに済ませておきましょう。
球根の深さは、庭植えで球根の高さの二個分くらい、コンテナ植えでは球根の高さ一個分~球根の先が見え隠れする程度が目安。ただし、ユリは球根の四~五個分と深植えにします。
球根を植え付けた鉢は、土の表面が乾いてから午前のうちにたっぷりと水やりします。
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園芸の基礎知識2.十一月の菜園管理
菜園も秋の収穫
レモングラスやヘリオトロープといった耐寒性の弱いハーブは、鉢上げして戸内で管理します。鉢上げの際に切った葉は、冷凍もしくはドライにして保存しておきましょう。
庭植えで越冬できるハーブでも、株元をマルチングしておくと乾燥防止と防寒になります。
鉢植え管理のものは、「土が乾いてから水やり」を徹底しましょう。
九月にまいたシュンギクやチンゲンサイなど、そろそろ収穫期に入りますね。
炒め物や鍋物などで、自家製の秋の味覚を楽しみましょう。
また、菜園も霜が降りる前に、冬越しの準備を始めましょう。
まだ収穫が続く野菜には、ビニールトンネルや不織布を掛けて霜除けをします。
厳寒地など早めに収穫を終えた菜園は、来年のための土作りに入りましょう。
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園芸の基礎知識3.十一月の庭木管理
北の地では紅葉も終わり、落葉の季節となる
カエデやムラサキシキブといった緑、モクレンやムクゲといった花木はもちろん、モモやリンゴといった落葉果樹も植え付け適期です。
植え付けたばかりの苗木には、支柱と株元を覆うマルチングを施します。
花木以外は、葉が落ちたら不要な枝を整理して、樹形を整えましょう。
花木はこの時期すでに花芽ができているものが多いのですが、見分けがつく上級者でしたら整枝剪定しても差し支えないでしょう。葉芽と花芽の区別がよくわからない場合は、花後に剪定するのが確実です。
また、整枝剪定のときに木の側で作業していると、なかなか木全体の姿がつかめないものです。作業の途中で、時々離れて木全体のバランスを見るようにしましょう。
落ち葉は、かき集めて腐葉土や堆肥を作るのもお勧めです。
十一月も下旬となると、地域によっては雪が降り出すこともあります。
雪折れを防ぐ支柱を立てたり、枝葉が広がりやすいコニファーなどは縄やビニタイを使って束ねておくと良いでしょう。
バラの大苗は、今月から二月頃が植え付け適期です。
できるだけ、日当たりと風通しの良い場所に植えてあげましょう。
鉢植えにする場合は、8号くらいの大きめの鉢(ミニバラの場合は4号くらい)を用意します。
鉢底ネット⇒鉢底石⇒バラ用培養土(or赤玉6~7:腐葉土4~3の基本用土)の順に入れ、支柱を立てて苗を植え付けます。
植え付け後は、鉢底穴から流れ出るくらいにたっぷりと水やりをして、日当たりのよいところで管理します。
庭植えも鉢植えも、株元をマルチングすると乾燥防止と防寒になりますよ。
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園芸の基礎知識4.十一月の観葉植物
窓辺の観葉植物は、夜間の冷え込みに注意しよう
冬の間休眠する植物に対しての水やりは、控えめにしていくのが一般的です。
でも日当たりの良い窓辺に置かれ、さらに暖房で暖められた室内では意外と鉢土も乾きやすいものです。
気がついたら土も葉っぱもカラカラ…、ということもよくあります。
室内に鉢を置く際は、暖房から出る温風が当たるような所は避けましょう。
水やりは、指先などを使って鉢土の乾き具合をよくチェックしてから行い、時々葉水を与えるなど乾燥しすぎに注意します。(もちろん、過湿も禁物ですよ)
また、昼間は日が当たって暖かい窓辺も、夜間には急激に冷えることがあります。
この昼夜の急激な温度変化に耐えられず、枯死してしまうものもあります。
夜は鉢を窓から離す、あるいは段ボールや発泡スチロールの箱に鉢を入れるなどして冷えを防止しましょう。
同様に玄関のたたきの上や、床暖ではないフローリングの上といった所も、そのまま鉢を置くと冷えが直接伝わる場所なので注意したいですね。
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園芸の基礎知識5.十一月の芝生管理
高麗芝は色あせるが、雑草駆除の好機
寒さに弱い高麗芝は、生育が止まり枯葉色に。
水やり、施肥、刈り込みとも必要ありません。
この時期は、高麗芝の枯葉色に雑草の緑が目立つようになります。
芝の生育期には見分けにくいスズメノカタビラなども一目瞭然、このチャンスに根こそぎにしてしまいましょう。
【西洋芝】
西洋芝は、先月に引き続いて生育期です。
乾燥が続くときは週に1~2回程度散水するとともに、月に二回程度の刈り込みを行います。
オーバーシーディングした芝も、高麗芝から西洋芝への移行が終わってグリーンに覆われていることでしょう。
管理は、西洋芝に準じて行いましょう。
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