水
植物にとっても命の水
植物にとって、水は必要不可欠なものです。ゆえにガーデナーにとって、水やりはとても重要視されるものです。

その反面、俗に「水やり3年(5年とも)」と言われるくらいに難しいものでもあるのです。ここでは、そんな水やりの基本について学びましょう。

 

草花への水やりの役割とは?

水やり
水やりには様々な役割がある
水やりには、次のような役割があります。
  • 植物の根に水を吸収させる
  • 水とともに、根が呼吸するのに必要な酸素を供給する
  • 葉に付着した埃などを落とす
  • 高温期には、株や土の温度を下げる
つまり、水やりはただ漫然と植物に水をかけるという行為ではなく、植物の根がしっかりと水分や酸素を吸収できるように与える必要があるということです。

 

水やりはいつ、どのくらいの頻度でする?

時間帯でいえば、「水やりは朝のうちに」が基本ですが、季節により時間帯や回数を変える必要があります。
 
水滴
夏の水やりは涼しい時間帯に
■夏の水やり
暑い日中の水やりは、根が煮えてしまうことがあります。水やりは朝の涼しい内に済ませますが、暑い夏の盛り特に鉢植えなどは、朝にたっぷり与えても夕方までにはすっかり鉢土が乾いてしまうことがあるので、夕方にも水やりをします。

また、既に水きれでグッタリしている場合は、夕方まで我慢させたりせず、日陰に移動しバケツに張った水に鉢ごとザブンとつけて株を冷やすと同時にしっかり吸水させます。

なお、熱くなった地温を下げる効果がある「打ち水」も、夕方に行いましょう。

■冬の水やり
冬期の水やりは通常より回数を控えめにしますが、鉢土が乾いたら気温が上がり始める朝~午前中に水やりをしましょう。 夕方に水やりをすると、日が翳ったとたんに水気を含んだ鉢土の温度が冷え、最悪の場合は植物が凍死してしまうこともあるので注意します。

 

水やりの方法とポイント ゆっくりたっぷり!

水やり
勢いよく水やりすると、肝心の根に水がいきわたらない
鉢植えの場合、「鉢土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと」が基本です。ここで注意したい点は、、前述の「水やりの役割」を踏まえて水やりをすることです。ジョウロなどで頭から勢いよく水をかけると、水は鉢土の表面から鉢の内面を伝ってすぐに流れ落ちてしまい、肝心の鉢中心部には行き渡りません。

また、長い間水やりを繰り返すことにより、鉢土表面が固くなり(クラスト)、さらに水がしみこみにくくなります。鉢植えは特にその点に注意して、細口の水差しなどで株元からゆっくり優しく水やりします。また埃のたまりやすい室内の観葉植物などは、折をみて月に2回くらい葉の埃を洗い流すような水やりもしてあげましょう。

庭の場合は鉢植えのように毎日水やりする必要はありませんが、気がついたらしばらく雨が降っていないとか、土の表面にヒビが出た、土を掘ってみてもパサパサ……というのは明らかに水分が足りない状態です。しかし、ジョウロなどでさっと水をまいただけでは濡れるのは土の表面だけで土中には行き渡らず、すぐに乾いてしまいます。散水ホースなどを上手に使って、鉢植え同様じっくりたっぷりと水やりを。

また、雨が降ったからと安心して水やりを怠らないようにしましょう。雨といっても、サッと降った程度では地面はすぐに乾いてしまいます。軒先の鉢物にはちっとも雨がかかっていなかった……ということもありますから、やはり自分の目と手で、土の乾き具合をしっかりチェックして水やりをしましょう。

 

ただ水をやるだけでなく、草花や土を観察して

鉢植え
鉢底から流れ出た水は、鉢受皿にためておかないで
基本に従って同じように水やりをしているつもりでも、実は人それぞれに「水やりのクセ」というものがあります。どうしても毎日水やりしたいとか、植物がぐったりしてから慌てて水やりをするなど、性格に起因するところもあります。

こういった水やりのクセをつかんでおけば、前者は素焼き鉢に排水の良い土を選んで根腐れを起こさないようにしたり、後者は乾きにくいプラ鉢に表面をパークチップで覆って乾燥を防止したり……というように、鉢選びからも水やりのクセをカバーすることができます。 まずは、自分の水やりの仕方を振り返り、そのクセを知りましょう。

水やりはただ毎朝何となく、それこそクセで、単なる日課で、というのではなく、土の乾き具合や植物の様子を観察してから与えたいものです。病虫害の早期発見にもつながりますので、毎日のチェックを心がけたいですね。

庭の場合は前述のように頻繁に水やりが必要なわけではありませんが、一口に「庭」といっても場所によって日照が違うので、当然土の乾き具合・湿り具合も違ってきます。 植えられている植物が乾燥を好むものか、他のものより水分を必要とするものかによっても水やりの加減が違ってきます(もちろん、適地に植えることは大前提です)。

水を欲しがっている植物に、必要なだけ水やりできるようになれば、ガーデナーとして一人前と言えるのかもしれませんね。

【関連記事】

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。