鉢植えに植え替え 草花を買ったら必ずやること
「草花は、ポット苗から鉢植えに必ず植え替える」、ガーデニングの基本です
お店の人に「育てるのが簡単」とすすめられた草花でも枯らしてしまう。そんな経験はありませんか? ガーデニングの基本をおさえれば、そんな問題も簡単に解決します。
「草花を買ったら、必ず植え替える」ということも、ガーデニングの基本の1つ。草花は、たいてい「ポット苗」の状態で売られていますが、そのままにせず、必ず鉢植えに植え替える必要があるのです。
今回は、ポット苗から鉢植えへの植え替えについて
- なぜ植え替えるのか
- どんな材料を使って植え替えるのか
- どのように植え替えるのか
という、基本事項をおさらいしようと思います。
<鉢植えに植え替え、がガーデニングの基本 目次>
なぜ草花は、ポット苗から鉢植えに植え替えるのか?
ポットから苗を外してみると……
草花は、たいてい直径10cm前後の、ビニール製のポットで育てられ、売られています。これを一般に「ポット苗」と呼びます。この苗を買ってきて「そのうち植え替えよう」とそのまま置いておいて、気づいたら枯れてしまっていた……なんていう経験は、ありませんか? ポット苗は、買ってきたらすぐに、鉢植えに植え替えるのが原則です。なぜでしょう?
ポットから苗をはずしてみると、こんな風にびっしりと根が張ってしまっています。これは、植物にとって以下のような状態になってしまいます。
- 根が吸い上げる水の量に対して、ポットが小さすぎるので、いくら水をやっても、すぐに乾いてしまう。
- 根が、これ以上伸びていくことができないので、枝葉も伸びていくことができない。
- 土の量が少なすぎるので、栄養分が不足し、花を咲かすことができない。
ですから、せっかく買ってきた苗は、ひとまわり大きな鉢に植え替えてあげることが必要なのです。
鉢植えに植え替えるには、どんな土を使うのか?
左:赤玉土(中粒)。右:培養土
ガーデンショップやホームセンターに行くと、「黒土」「赤玉土」など、様々な土が売られています。今回必要な土は、赤玉土と培養土です。
培養土というのは、さまざまな土をブレンドして、植物を植えるのに適した状態にしたもので、サボテンやラン以外なら、基本的にどの植物にも使えます。最近、「ブルーベリーの土」や、「サフィニアの土」など、特定の植物用の土が、売られるようになっていますが、これは、基本の培養土に、それぞれの植物に適した肥料分などを加えたものです。
赤玉土は、水はけ・保水性といった水分を調整してくれる役割があります。お店では大抵、「大粒」「中粒」「小粒」と3種類売られていますが、今回のような小さな鉢に使う場合は「中粒」を選びます。ちなみに、直径30cm以上ある大きな鉢に、大型の植物を植え替える場合は、「大粒」を使用します。
今回は、もっともオーソドックスな方法を紹介するので、赤玉土を使用しますが、お店では、これと似たような役割をする「鉢底石」とか、「鉢底用の炭」などの商品も売られています。袋の説明をよく読んで、好みで使い分けるとよいでしょう。
ポット苗から鉢植えへ、植え替えの準備と材料
植え替えに必要なものたち。ポットよりもひとまわり大きな鉢、培養土、赤玉土、鉢底ネット
■用意する材料
- ポットよりもひとまわり大きな鉢
- 培養土
- 赤玉土
- 鉢底ネット
鉢は、必ず底穴の開いているものを使います。もし、好みの鉢に穴が開いていなければ、ドリルなどで開けて使用します。また鉢底ネットは、鉢底から土が流れ出さないようにするものなので、網状になっているもの、例えば、生ゴミ用ネットなどでも代用できます。
鉢植えに植え替える方法・手順
鉢底にネットを置きます
手順1:鉢底の穴をふさぐようにネットを置きます。
赤玉土を入れます
手順2:赤玉土を2cm程度の厚みになるよう、入れます。
苗の下の位置まで、培養土を入れます
手順3:最終的に仕上げたい高さを想定して、苗の下の位置まで、培養土を入れます。
苗を、一度鉢の中に入れてみると、どれくらいの培養土を入れればよいかがわかります
仕上げたい土の高さは、鉢のふちよりも1cmほど下がった位置とします。土の高さが鉢の縁と同じ高さに揃ってしまうと、水やりをしたときに、土が流れ出してしまうからです。
苗を入れたら、まわりの隙間に培養土を入れていきます
手順4:苗を入れたら、まわりの隙間に培養土を入れていきます。
このとき、割り箸などでつつきながら、隙間を埋めるように培養土を入れていきます。そうすると、見た目よりもたくさんの土が入ってくことに、驚くかもしれません。植物を植える際に、土と根の隙間をきっちりとなくすことは、とても重要な作業です。なぜなら、根は土を求めて伸びていくので、新しい土と根の間に大きな隙間があると、そこには伸びていくことができなくなってしまうからです。
水をたっぷりあげます
手順5:水を根元からたっぷりとあげます。一瞬、水が池のようにたまってしまうことがありますが心配ありません。水が、鉢底から流れ出るのを確認するまで、きちんとあげることが重要です。これで完成です!
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「草花は、ポット苗から鉢植えに必ず植え替える」、ガーデニングの基本です

ポットから苗を外してみると……

左:赤玉土(中粒)。右:培養土

植え替えに必要なものたち。ポットよりもひとまわり大きな鉢、培養土、赤玉土、鉢底ネット

鉢底にネットを置きます

赤玉土を入れます

苗の下の位置まで、培養土を入れます

苗を、一度鉢の中に入れてみると、どれくらいの培養土を入れればよいかがわかります

苗を入れたら、まわりの隙間に培養土を入れていきます

水をたっぷりあげます