土
良い土が良い植物を育てる

園芸・ガーデニングで重要な土

植物を栽培するうえで重要になるのが土です。土を知ることで植物の種類や環境にあった土づくりができるようになり、また土を良くすることで植物も生き生きと育つようになります。ここでは、その土の種類と土づくりについて学んでいきましょう。

良い土とは

団粒構造の土は水はけ・水もち、通気性、保肥性がよい

団粒構造の土は水はけ・水もち、通気性、保肥性がよい

土を用いて植物を栽培する場合、その土は植物にとって「家」であり、また「食事」であるともいえます。根を張るのに適した状態ではないのに、すくすくと健康に育つことを期待するのは酷というものです。まずは自分の庭の土がどのような状態なのかを知りましょう。水はけは? 水もちは? パサパサ? ネットリ? 庭の中でも、場所によって土の状態は違うはずです。

良い土の条件には、排水性、保水性、通気性、保肥性が良いことが挙げられます。園芸用語でいう「団粒構造の土」が、この「良い土」にあたります。 団粒構造とは、砂や粘土など様々な土の粒子(単粒)がくっつきあって小さな固まり(団粒)を形成して重なっている状態のことです。団粒と団粒の間には大きなすき間、団粒の中には小さいすき間があり、それぞれ排水、通気、保水、保肥に役立ち、植物が根を張りやすい環境となっているのです。

こういった良い土は、フカフカとしていて良い匂いがします。もし庭の土がこのような良い土でなかったとしたら、堆肥や腐葉土といった有機質を混ぜこむことで土壌を改良することができます。まずは土を知り、植物が育ちやすい環境を作りましょう。

土の種類

■黒土
畑土などにみられる、黒い土です。粒子が細かく、多用すると水はけが悪くなるのでコンテナには不向きとされています。

赤玉土は植物栽培の基本的な土

赤玉土は植物栽培の基本的な土

■赤玉土
関東ローム層の赤土をふるい粒子を揃えたもので、水はけ・保水性が良いのが特徴です。小粒・中粒・大粒と選別されて袋詰めになっています。ブレンド用には中~小粒を使います。

■鹿沼土

栃木県鹿沼地方で産出される粒状の軽い土で、水はけ・保水性が良く性質は赤玉土と似ています。酸性なのでツツジやサツキ、山野草栽培などに向きます。

■腐葉土

広葉樹の落ち葉を腐熟させたもので、水はけ・通気性・保水性に優れています。腐葉土自体には肥料分はあまりありませんが、土中の微生物を増やして土を活性化する働きがあります。 使用の際は、カビが生えていたり嫌な匂いのするものは避け、完熟したものを選ぶようにします。

■堆肥

藁・落葉・野菜くずなどを腐熟させたもので土中の微生物を増やし、水はけや通気性を良くする働きがあります。腐葉土よりは肥料分が含まれています。 また、腐葉土と同じく完熟したものを選びましょう。

■ピートモス

ミズゴケ・シダなどが堆積し泥炭化したもので、軽くて保水性・通気性が良いのが特徴です。 酸性が強いので、ガーデニング用には一般的に『酸度調整済み』と表記されているものを使用しますが、酸性土を好む植物には調整されていないものを、と使い分けをします。

バーミキュライトは土壌調整用の人工土

バーミキュライトは土壌調整用の人工土

バーミキュライト
蛭石を高熱処理して膨張させた人工用土で、軽いのが特徴です。水はけ・通気性・保肥力に優れています。

■パーライト

真珠岩を高熱処理して膨張させた、白い粒状の軽い人工用土です。 配合することで、水はけ・通気性がよくなります。

■砂

水はけや通気性を良くするために用いられます。よく見かけるサラサラの川砂が一般的です。 群馬県桐生地方で産出される「桐生砂」や、富士山周辺から産出される「富士砂」は火山砂礫で、主に山野草の栽培などに使われます。

■水苔

湿原のコケ類を乾燥させたもので、軽くて通気性がよく、保水性に優れています。

赤玉土7~6:腐葉土3~4の比率のブレンド土は万能!

土
土は用途に合わせて自分でブレンドすることができる
赤玉土7~6:腐葉土3~4の比率でブレンドした土は、ほとんどの植物に対応できるベースになります。このベースに改良用土、調整用土を加えて市販されている培養土のようなマイブレンドを作ってみましょう。
以下に用途別のブレンド例として、
  • A:単品を組み合わせてでき上がりを10にする方法
  • B:あらかじめ赤玉土+腐葉土のベースを作り、それに単品をプラスする方法
の二種類をご紹介します。専用の土入れスコップかカップを用意して1すくいor1カップで計量するとブレンドしやすいです。

なお、自分でブレンドする場合は、市販の培養土のように肥料が入っていませんので、元肥としてマグァンプなどを加えておくとよいでしょう。また、ブレンドの割合はあくまでも一例です。少しずつ調整してマイブレンドを見つけていきましょう。

■コンテナ用の土をブレンドする
一般的な草花栽培用のコンテナ用土を作ります。
(例)
A.黒土:赤玉土:腐葉土:バーミキュライト=1:5:3:1
B.ベース:バーミキュライト=9:1
※A、Bとも、元肥を加えます。
黒土を赤玉土に変えたり、どうも渇きが早いと感じる場合はピートモスを加える、反対に湿りがちだと感じるときは川砂を加える、黒土・腐葉土を減らすなど、庭の環境に合わせて少しずつマイブレンドにしていきます。

ハンギングバスケット
ハンギングバスケットには、軽い土を

■ハンギング用の土をブレンドする
ハンギングの場合、まず軽さが要求されます。そこでベースの赤玉土7~6:腐葉土3~4の赤玉土をバーミキュライトやパーライトといった軽量のものに置き換えていき、さらに保水性も考え、腐葉土だけでなくピートモスを加えます。
(例)
A.赤玉土:腐葉土:ピートモス:バーミキュライト:パーライト=2:2:2:2:2
B.ベース:ピートモス:バーミキュライト:パーライト=4:2:2:2
※A、Bとも、元肥を加えます。

■ハーブ用の土をブレンドする
乾燥気味の土を好むものが多いので、ブレンドも水はけの良いものにします。
(例)
A.赤玉土:腐葉土:パーライト=6:3:1
B.ベース:パーライト=9:1
さらに乾燥を好む性質のものには、川砂をブレンドします。ミント類は、通常のコンテナ用土で良いでしょう。

野菜
野菜には保肥性に優れた土を

■野菜用の土をブレンドする
肥沃で、保水・保肥性に優れ、空気をたっぷり含んだフカフカの土にします。
(例)
A.黒土:赤玉土:堆肥:腐葉土=2:3:3:2
B.ベース:黒土:堆肥=5:2:3
コンテナで野菜を栽培する場合は、黒土の量が多いと目詰まりが起こりやすくなるので、赤玉を多めに調整します。元肥には、匂いの少ないペレット状の有機質肥料などを施します。庭植えでは、植え付けの一週間前までに有機質肥料をすき込んで、よく耕しておきましょう。

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