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上手に冬越しして、来年も楽しみたいハーブ |
耐寒性か非耐寒性か
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耐寒温度は何度まで? |
耐寒性は、一般的に下記のように分類されます。
- 耐寒性:0度以下の寒さにも耐えられる
- 半耐寒性:0度前後の寒さまで耐えられるが霜には弱い
- 非耐寒性:最低 7~10度以上の温度が必要なので、鉢上げをして軒先や室内に取り込まなくてはならない
耐寒性のあるハーブの冬越し
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健気に雪の中から顔を覗かせるミント |
同じく耐寒性のあるハーブとしてはラベンダー(フレンチを除く)、タイム、レモンバーム、ローマンカモミール、チャイブ、ラムズイヤー、ルーなどがあります。
【冬越しのポイント】
そのままでも春になると新芽が出てきますが、降霜前に地上部を3分の1程度まで刈り込んでおくと、株への負担が軽くなります。厳寒地では、さらにマルチングを施しておけば万全です。コンテナ栽培の場合も戸外で越冬可能ですが、乾燥には注意しましょう。
半耐寒性ハーブの冬越し
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庭植えのメドーセージ。寒地では鉢上げが必要 |
【冬越しのポイント】
冬期でも氷点下にならない地域では、露地植えで越冬できます。その場合も、霜対策のために株元をマルチングしてあげましょう。寒地では鉢上げをして、軒先やベランダなどで管理します。
また、寒さ対策としてプラ鉢を二つ重ねて(二重鉢)そのあいだに砕いた発泡スチロールトレーを入れたり、鉢をトロ箱に入れて隙間に砕いた発泡スチロールを入れる方法もあります。いずれも鉢物は乾きやすいので、乾燥しすぎに注意が必要です。
非耐寒性ハーブの冬越し
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ガラス窓の近くに鉢物を置くと、冬場は放射冷却で枯れてしまうことも |
【冬越しのポイント】
半耐寒性ハーブと同様に鉢上げをして、軒先やベランダ、場合によっては室内での管理となります。特に注意が必要なのは、室内管理の場合です。日中の置き場所としては日の当たる窓辺が最適ですが、夜間急激に冷えて枯れてしまう事があります。日が落ちたら鉢を窓ガラスから離す、ダンボールやトロ箱に入れるなどして対処します。
鉢上げの手順
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掘りあげたメドーセージ。根を整理すると3株に分かれた |
まず、地上部を3分の1ほどに刈り込みます。これは、鉢上げの際にダメージが与えられた根への負担を軽くするためです。次に、スコップを使って、大きめに掘り起こします。周囲の土をザッと落として古根を整理し、新しい土を入れた鉢に植替えます。
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メドーセージの鉢上げが終わった |
越冬実験
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越冬実験で、「我が家での越冬温度」を探ろう |
そこでお勧めしたいのが、「越冬実験」です。我が家では露地では越冬しないメドーセージ、今回は3株に分かれたので2株は昨年同様風除室で管理します。 もう一株は家の東側に二重鉢にしたものを地面に埋め込み、更に厚くマルチを施してみようと思います。戸外でもうまく越冬できれば、来年は軒先に取り込む鉢が一つ減るというわけです。
こういったことは、家庭園芸だからできる楽しみでもあります。一株しかない大切な植物にはお勧めできませんが、ぜひ株が増えた植物でトライしてみてください。
今回は、「宿根ハーブの冬越し」ということでご紹介しましたが、「耐寒性」や、「鉢上げ」に関しては多くの草花に応用できることです。しっかり冬越しの準備を整え、また来年もガーデニングを楽しみましょう!