暮らしの歳時記/夏の行事・楽しみ方(6~8月)

二十四節気「小暑」とは?2024年はいつ?過ごし方や食べ物、七十二候を解説

「小暑(しょうしょ)」とは季節の目安となる暦「二十四節気」のひとつですが、どんな日であり、2024年はいつからいつまででしょう? 小暑を境に「梅雨入りなし」になる年もあるってホント? 小暑の時期の七十二候、過ごし方、食べ物などを紹介します。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

 二十四節気「小暑(しょうしょ)」とは?

二十四節気のひとつ「小暑」はだんだん暑さが増してくる頃。セミも鳴きだし夏の熱気を感じるようになります

二十四節気のひとつ「小暑」はだんだん暑さが増してくる頃。セミも鳴きだし夏の熱気を感じるようになります

「小暑」は二十四節気のひとつで、だんだん暑さが増していく頃。梅雨明けも近くなり、セミが鳴きだし、湿っぽさの中にも夏の熱気が感じられるようになる時期です。江戸時代の暦の解説書『暦便欄』では、「大暑来れる前なればなり」と記されています。小暑の次が大暑です。
<目次>

2024年の小暑はいつ?

小暑は二十四節気のひとつ。2021年の小暑は、7月7日から7月21日です。

小暑は二十四節気のひとつです。二十四節気は季節の移り変わりを知るための目安で、その年の太陽の動きに合わせ1年を24等分して決めます

2024年の小暑は7月6日。期間でいうと7月6日から7月21日です。

小暑は毎年7月7日頃~7月22日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。二十四節気は季節の移り変わりを知るために、1年を約15日間ごとに24に分けたものですが、太陽の動きに合わせて1年を24等分して決めるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。

そのため、小暑といっても、小暑に入る日を指す場合と、小暑(二十四節気の第11)から大暑(二十四節気の第12)までの約15日間をいう場合があります。

二十四節気では、小暑の前は昼が一番長くなる「夏至」で、小暑の次は暑さが最も厳しくなる頃の「大暑」となります。

●小暑前後の二十四節気の移り変わり
 夏至 → 小暑 → 大暑

 

小暑を境に「梅雨入りなし」になる年もある

小暑を境に「梅雨入りの特定できず(梅雨入りなし)」になる年も

小暑を境に「梅雨入りの特定できず(梅雨入りなし)」になる年も

通常、小暑の頃には梅雨明けをするのですが、小暑になっても梅雨に入らない場合には「梅雨入りの特定できず(梅雨入りなし)」となります。つまり、梅雨入りを特定するリミットが小暑ということです。
 
その後、梅雨入りの特定はできないまま、梅雨明けが特定されるというパターンが数年に一度起こります。
 

小雪の初侯・次侯・末侯

二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、小暑の間にこのように移り変わります。
※日付は、2024年の日付です。

●初侯:温風至(あつかぜいたる)7月6日頃
あつい風が吹いてきて、蒸し暑くなってきます

あつい風が吹いてきて、蒸し暑くなってきます

あつい風が吹いてくる時期です。現在、温風といえば暖房の温かい風をさしますが、本来は梅雨明け頃に吹く南風をさしました。梅雨の湿気も伴い、蒸し暑くなってくる頃です。
 ↓
●次侯:蓮始開(はすはじめてひらく)7月12日頃
蓮の花は早朝に咲き、昼には閉じてしまいます

蓮の花は早朝に咲き、昼には閉じてしまいます

蓮の花が咲き始める頃。蓮の花は、早朝に開いて昼には閉じてしまいます。蓮の根がレンコンです。蓮は泥の中に生まれても汚れなく清らかに咲くことから、周りが汚れた環境であっても、それに染まらずに清らかでいることを「蓮は泥より出でて泥に染まらず」「泥中の蓮」などといいます。仏教では多くの仏典に「蓮華(れんげ)」の名で登場し、仏像の台座にもその形がよく使われています。
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●末侯:鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)7月17日頃
鷹の子は、飛び方を覚え狩りを学ぶと親のもとから巣立っていきます

鷹の子は、飛び方を覚え狩りを学ぶと巣立っていきます

鷹の幼鳥が飛ぶことを覚える頃。巣立ちの季節です。鷹の子は、飛び方を覚えて狩りを学ぶと親のもとから巣立っていきます。古くから鷹といえば大鷹をさし、鷹狩りに使われてきました。日本に生息する猛禽類の中で、食物連鎖の頂点に立つのが大鷹です。
 

小暑の過ごし方・食べ物

朝顔は中国名で彦星を表す「牽牛」ということから、朝顔市も開かれます

朝顔は中国名で「牽牛」(彦星のこと)ということから、朝顔市も開かれます

小暑の初め、7月7日といえば七夕です。七夕飾りや行事食のそうめんを食べながら、七夕伝説を表す星を探してみてもいいですね。浴衣を着る機会でもあります。朝顔は中国名「牽牛」(彦星のこと)ということから、7月7日を中心に朝顔市も開かれます。
お中元の手配も忘れずに。お中元を贈る時期は、東日本は7月初旬から7月15日まで、西日本は8月初旬から8月15日までです。
暑さをいたわる「暑中見舞い」は、梅雨が明けたら出状すると良いでしょう。
西瓜(すいか)、かき氷などで暑気払い!

西瓜(すいか)、かき氷などで暑気払い!

夏を乗り越えるための「暑気払い」には、冷麦、そうめん、ビール、瓜(西瓜・胡瓜・冬瓜・苦瓜・南瓜)、氷(かき氷・氷菓子・氷料理)、甘酒などが昔ながらの定番です。 そして、小暑の終盤には、夏の土用(立秋前の約18日間)に入ります。土用餅、土用卵、土用蜆を食べて養生したり、湿気から大事なものを守る土用干しをしたりするのは暮らしの知恵です。また、土用の丑の日には、うなぎなど「う」のつくものを食べたり、「丑湯」に入ったりする習わしがあります。 また、7月の第3月曜日には「海の日」もあります。 【関連記事】
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