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クラフトバーボンには名匠の思想や信念が宿っている

これまでスーパープレミアムバーボンと紹介してきたが、クラフトバーボンというカテゴリー名が浸透してきた。ここでお詫びと訂正を兼ねて、クラフトバーボンとは何かをお伝えする。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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生みの親はビーム家6代目ブッカー・ノー

クラフトバーボンシリーズ

クラフトバーボンシリーズ

昨年秋から「ノブクリーク」「ブッカーズ」「ベイカーズ」「ベイゼルヘイデン」といったプレミアムなバーボンをつぎつぎと紹介した。そのときはこれらをスーパープレミアムバーボンとしての括りで述べたが、今年に入ってクラフトバーボンというカテゴリー名が定着してきたので、ここであらためてクラフトバーボンについて説明しておきたい。
アメリカではクラフトバーボンという呼び方がすでにされていたのだが、わたしはあえて日本人にわかりやすい表現としてスーパープレミアムという括りにしていた。ところが年末の『ジムビーム シグネチャークラフト12年超熟バーボン』の記事内で、“シグネチャークラフトと命名しながら、クラフトバーボンシリーズのカテゴリーに加えないのは、あくまでもスタンダードなジムビームの極み、ジムビームの最高峰という位置づけ”と、無意識のうちにクラフトバーボンの表現を使っていた。
読者の方にそれを指摘され、クラフトバーボンとは何?と質問されてしまった。そこでこの記事において説明させていただくことにする。

ブッカー・ノー

ブッカー・ノー

クラフトバーボンとはつくり手の明確な思想や信念が込められたバーボンで、しかもスモールバッチ(small batch/小ロット)と呼ばれる生産数量が限定されたプレミアムな製品のことを言う。
このクラフトバーボンという新しいカテゴリーの生みの親は、ジムビームで知られるビーム家6代目ブッカー・ノーである。シリーズのブランドひとつひとつの製品開発意図や思想、信念は記事最下部に掲載している関連記事をお読みいただきたいのだが、名匠ブッカー・ノーが200年以上にわたりアメリカンウイスキー業界を牽引してきたビーム家の技術の粋を結集したブランド開発を決意するとともに、バーボン市場活性化を願って創造したものだ。
最初に誕生したのが「ブッカーズ」である。1988年のことだった。そして1992年には、現在日本で「ブッカーズ」とともに人気上昇中の「ノブクリーク」、そして「ベイカーズ」「ベイゼルヘイデン」の3製品が生まれている。
現在は7代目のフレッド・ノーが開発した「ノブクリーク シングルバレル」を加え、開発意図や香味特性の異なる5製品が揃う。とくに近年のバーボン人気の高まりとともに、より注目をされるようになってきた。おそらく今年はさらに話題を呼び、多くの人たちに愛されるようになることだろう。

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