アロマテラピー/厳選アロマオイル・精油の効能と使い方

ブルガリアのアロマ文化「ダマスクローズ」(3ページ目)

ブルガリアのダマスクローズは、毎年5月下旬から6月上旬にかけての約20日間に収穫され、水蒸気蒸留されます。今年のバラ畑や蒸留所の様子、カザンラクで行われたバラ祭りの様子をガイドがご案内します。

松田 さと子

執筆者:松田 さと子

アロマテラピーガイド

ローズオイルの構成成分と効用

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2013年のバラの女王のЮлия Поповаさん。会場では1970年代からのバラの女王の写真が展示されていました。ブルガリアのダマスクローズは香り高く、バラの女王と呼ばれていますが、そのイメージにぴったり合うような方でした。

ローズオイルは、様々なコスメの配合されておりますから、美容に効くというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。ローズオイルは、約380種類もの成分から構成されており、それだけに、独特の繊細で奥深い香りがします。ときにスパイシーさを感じることもあれば、ふっと甘いフローラルな香りを感じることもあるでしょう。

ダマスクローズの主要成分はフェニルエチルアルコールです。フェニルエチルアルコールは非常に水溶性が高く 、ローズウォーターとして抽出しないかぎり、水蒸気蒸留する段階で失われてしまうことがしばしばです。ダマセノーネと呼ばれる化合物は、ローズ独特の強い匂いを放つ成分です。その他の主要成分としては、ゲラニオール、シトロネロールそしてネロールなど。これらの少量の成分はローズオイルの品質にいずれも重要な存在となっています。
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カザンラクで開催された今年のバラ祭りにて。子ども達もバラの香りが大好き。蒸留所のバラの収穫を手伝っていたという子どももおりました。


ブルガリア産ローズオイルの精油には、媚薬効果、抗鬱作用、殺菌作用、痙攣緩和効果、収れん作用があると言われています。

心に働きかける要素も大きく、高揚感を高める作用があり、憂鬱な気持ちを取払い、和やかな気持ちにさせてくれます。心を落ち着かせたり、幸福感を与えるという作用もあります。ローズの抗不安作用、リラックス作用については、梅津 豊司先生も研究により明らかにされています。

その他、皮膚病やぜんそく、咳、頭痛、不眠症対策にも補完療法として使われることがあります。

<こんな使い方もあります>
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バラの谷にあるカルロボ社のローズオイル。この会社では、ブルガリアのローズを使ったコスメを多数作っています。

・ローズオイルとローズウォーターを混ぜ合わせれば、ダマスクローズそのものの香りを再現できます。

・手軽にバラの香水をつくるには、ローズオイルをホホバオイルに数滴たらしてください。(6滴のホホバオイルに1滴のローズオイルの割合で完成です)

・ローズオイルと相性のよい精油:ジャスミン、サンダルウッド(白檀)、ネロリ、イランイラン、カモミール、ゼラニウム。

 

2013年のローズオイルやローズウォーターは、現在、水蒸気蒸留法による抽出が完了しており、各機関にて、検査を受けている段階です。もうまもなく販売される今年のローズオイルやローズウォーターを多くのみなさまに楽しんで頂けるとよいな、と思っております。
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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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