ブルガリアのアロマ文化「ダマスクローズ」(2ページ目)

ローズオイルの抽出量は、気温や湿度などの影響を受けます

今年はバラの収穫時期にあたる5月の湿度が低く、気温が32度と高温でした。そのため、バラが早く咲き始め、収穫期後半の5月末～6月上旬には、生育にとって好ましい天候になりました。

天候の影響により、ローズオイルの抽出量はどのくらい変化するのか、アルテヤファミリーの5人のオーナーのひとりカロヤン氏に話を伺いました。

アルテヤファミリーでは、今年は、ダマスクローズ3500kgに対し、1kgのローズオイルの抽出だったそうです（ちなみに、ダマスクローズひとつの重さは3gです）。この量は少ない方で、昨年は3100kgのダマスクローズから1kgのローズオイルが抽出することができ、良い年には、2700kgのローズから1kgのオイルが採れたというお話です。

平均的には、3000～3300kgのローズで1kgのオイルが採れることを考えると、今年のローズオイルのバラに対する抽出量はやや少なめであり、このことからもバラ栽培には湿度が大切であることがわかります。

Enio Bonchev社のステーシーさんの話では、暑すぎたり湿度が低いとダマスクローズに含まれるローズオイルが少なくなるそうです。

次のページでは、ローズオイルの構成成分について解説いたします。