住まいのプロが提案「イエコト」/住まいなでしこ ~女性目線のすまいのヒント~

四季を過ごしてわかったこと

新しい家で、新しい環境で暮らして、一年と少し。住まいは四季を過ごして、はじめてその住み心地がわかるというけれど……。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド


新しい家で、新しい環境で暮らして、一年と少し。
住まいは四季を過ごして、はじめてその住み心地がわかる、というけれど、
確かに、そうかもしれないな、と思う。

間取りプランはもちろん、
陽の入り方とか、風の通り方とか、
寒さや暑さの具合とか。

わが家の場合、建物そのものは、
すっかり私たちの暮らしに馴染んでいるし、
何の違和感もない、と感じているけれど、
それでも、予想外の驚きや大変さはあるわけで……。

朝が気持ちいいとうれしい

イメージ

季節によって陽射しの入り方がずいぶん違うことを改めて感じた

予想以上にうれしかったことは、太陽の光を浴びながら朝の時間を過ごせること。わが家は東側の1階に寝室と浴室、2階にキッチンを配している。朝の光は、スクリーンを通して寝室を明るくしてくれるので、自然に目が覚めるし(寝坊することも多いけれど)、キッチンの窓からの光はダイニングまで差し込む。なにより、朝風呂派のオットは、朝陽を浴びての入浴にご機嫌なのだ。それまで暮らしていたマンションは、寝室は西向きだし、浴室は北、キッチンに至っては窓などなかったので、これはかなり快適度がアップしたポイントだ。

もうひとつうれしいのは、陽だまりの心地よさ。南側と西側に窓を設けたリビングは、本当に暖かく、冬でも晴れた日はエアコンを入れる必要はない。吹き抜けの高い位置に設けた窓からも、たっぷりと陽射しが差し込む。感覚的なものもあるかもしれないが、陽射しを受けた無垢の床は何となくやさしいぬくもりを感じ、縁側で「日向ぼっこ」をしているような懐かしい気分になれる。ただ、夏場の西日は予想以上にきつかった。こればっかりは、どっちを優先させるか、なかなか難しいものだ。

夜の寒さは小さな工夫で

昼間のリビングの暖かさに比べ、夜の寒さは予想以上だった。はじめての冬は、正直、本当に寒く感じた。マンションから一戸建て、ということもあったかもしれないし、エネルギーを節約することに頑張りすぎたせいもあったかもしれない。

複層ガラスとはいえ、大きめの窓はどうしてもある程度の冷気を伝えてしまうし、日中は2階で過ごすため、人気のない1階の寝室や浴室は寒さが厳しいように感じるのだ。

少し慣れた2度目の冬は、小さな工夫を積み重ねて乗り切ろうと思っている。昼間に出来る限り太陽の光を取り入れて部屋を暖め、暖気が少しでも逃げないように早い時間にスクリーンを下ろし、扉を閉める。小窓には冬用スクリーンを付け、洗面脱衣室には小さめのヒーターを用意した。節電を意識しつつ、心地よさを確保できるように努力中なのだ。

塩との戦い

もうひとつ予想以上だったのは、塩。海岸から約1kmに建つわが家の場合、ある程度の塩害対策が必要なのはわかっていた。給湯器や室外機、雨樋など、屋外に設置するものは塩害仕様のものにしてあるし、外壁材も耐候性の高いものを選んだ。でも、やっぱり、錆びるものは錆びる。外まわりの金物、カーポート、ポストや表札などなど。もちろん自転車も。

驚いたのは、無垢材のドアや枠材からでたヤニ部分にも塩がつくこと。そのままにしておくと、白っぽい水玉模様のようになってしまう。そして、せっかく植えた庭木も影響を受け、葉先が茶色くなり、繊細な花は枯れてしまうのだ。

何度かの台風や強風を経験して学んだことは、出来る限り水洗いをすること。台風や強風のあとは、屋根や外壁、デッキやカーポートなど、ホースで水をかける。庭の植物にも、たっぷりとシャワーを浴びさせる。そうすることで、少しは、まし、になる、ということがわかった。


寒いとか暑いとか塩害とか、いろいろ大変と思うところはあるけれど、一年暮らしてみて、その大変さに試行錯誤しながら付き合うことで、なんとなく愛着も増してくるような気もしている。そうやって、本当のわが家になっていくような気もする。もちろん、この大変さが、経済的にも物理的にも、とんでもなく大変!になったら、そんな悠長なことは言っていられないかもしれないけれど。


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