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「じっくりと検討しておけば…」購入前の内見5件は多い?少ない?最新!住宅購入の3つのコツ

人生で最も大きい買い物であるだけに、満足して生活できる住まい探しはなかなかの難題です。オールアバウトが実施したアンケートからは購入経験者の8割超は購入した住まいを満足していると回答。満足いく買い物のために、購入者はどう動いたのでしょうか。

千葉 由里

執筆者:千葉 由里

マンションの買い替え・売却ガイド

コロナ禍でも高まる住宅購入への意欲。後悔しない住まいはどう選ぶ?

このコロナ禍でおうち時間が増えたためか、住まいに求める快適さ、こだわりも変化し、住宅購入は堅調、しかも購入意欲もますます高まっているという状況です。
 
人生で最も大きい買い物であるだけに、満足して生活できる住まいをどう決めればいいかはなかなか難しい問題です。ところが、実際にオールアバウトが実施したアンケートからは購入経験者の8割超以上は購入した家に満足していると回答。

満足いく買い物のために、彼らは具体的にどう行動したのでしょうか。
 
今回オールアバウトは自宅購入の経験者にアンケートを実施。購入者のアンケート結果をもとに、これから購入を検討される方向けに具体的な検討方法のアドバイスを3つご紹介します。
 

8割超が満足!? 自宅購入者の実際は?

ここからは、具体的なアンケート内容を紹介させていただきます。

①購入した物件種別は?
購入した住宅の種類

新築戸建てが最も多いという結果に



今回のアンケートは2021年5月に、全国の住宅購入者の方々を対象に実施しました。対象が全国ということもあり、購入した物件種別で最も多かったのが新築戸建て(注文住宅)で、回答者の4分の3が戸建て、4分の1がマンション購入者という結果でした。

②購入するときの優先順位は?
住宅購入時、優先度の高かった項目

「立地がいいこと」が最も優先度の高い項目



通勤通学、自然環境や買い物など利便性含め、最も購入者の優先順位が高かったのは「立地」でした。家のスペックよりまずは立地という傾向が伺えます。

③住宅購入者が事前に見に行った家の件数は?
購入前に内見した件数

「5件」の割合が最も高く21.8%



実際に購入するまでに見学した物件は5件が最多でした。アンケートに寄せられたフリーコメントも後ほど紹介しますが、購入者からは、物件はとにかくたくさん見たほうがいい、との意見が多数ありました。

④購入した家に満足しているか/していないかの割合は?
購入した住宅の満足度

「大変満足」「やや満足」の合計は80%を超える結果に



今回のアンケートでは8割以上が、購入に満足と回答。満足度の高さがうかがえる結果となりました。
 

アンケートをもとにピックアップ、住まい購入は実際にどう動けばいい?

 ①理想はおおよそ5件、バーチャル見学のススメ

上記アンケート結果にもあるように、最も多かったのが見学件数5件。多くが5件を超える物件見学をしています。

そこで、これから購入検討をしようと漠然と考えている人に、まずやってみていただきたいのが、「種別こだわりなく、とにかく物件見学をしてみること」です。それは何も販売中の住戸に限ったことではなく、家を購入した友人・知人宅を訪ね、物件を見て実際の住み心地を聞いてみる、でも構いません。
 
とはいえ、このコロナ禍にあっては、リアルでの見学には少し二の足を踏んでしまいますよね。
 
昨今はオンラインでの相談やバーチャル見学を導入する企業も増えており、自宅にいながら、より効率的に、安心して見学することも可能になってきています。
 
まずはオンライン相談やバーチャル見学で物件を絞り、気に入ったものだけリアル見学することで、これまでの住宅見学より格段に効率的に物件探しができるようになりました。

複数物件を実際に見学することで徐々に自身のこだわりが明確になったり、相場感が養われていくので、住まい購入を考えているなら、まずはバーチャル、リアルで5件以上を目安に見学することをお勧めします。
 
②ひととおり見た後は、情報整理と優先順位づけでキーワード決め

ひととおり見学してみたら、拙著「おひとりさまのマンション購入」(成美堂出版)でも簡単に紹介していますが、自身の優先順位を整理してみることです。情報整理のツールは、マトリクス表やマインドマップなど、自分が使いやすいツール、やり方で構いません。

予算か、立地か、環境か、新築なのか、こだわりの内装なのか、譲れる・譲れないポイントは何かを目に見える形で整理し、ある程度予算、立地、種別、こだわりポイントなど絞り込んで、「物件検索のためのキーワード出し」をしておきましょう。

なお、実際に現在の収入や貯蓄で買えるかどうかのざっくりとした予算シュミレーションは、住宅ローンを取り扱う銀行のサイトや住宅保証機構のサイトなどで手軽にできるので、こちらも予めシミュレーションしておきたいところです。

 ③整理した情報やキーワードで検索したり、不動産関連サイトに登録して情報を得る

予算、立地、種別やこだわりのキーワードなど登録しておくと、それに応じた新着物件が出たらお知らせメールが来るよう登録できる不動産会社や住宅情報サイトなど(例:HOMES)の便利な機能があるので、忙しい合間の物件探しにはおすすめです。
 
とはいえ、土地や中古物件などはすぐに売れてしまうケースもあるので、個別に見学した不動産会社などからも情報を得られるようにしておくとよりタイムリーに情報を受け取れるでしょう。
 
■アンケートに寄せられた購入経験者からのアドバイス

・ネットで失敗談をとにかく見る。

・洗面所やトイレ・台所が使いにくいことに気づいたので、生活のイメージを具体的にしてからの購入をオススメします。

・3年間くらいかけて探していましたが、理想の物件と出会うのは本当にタイミングだなと思いました。

・ある程度優先順位を決めて選ぶことが大切。諦めた物件もしばらくして売れてなければ価格が下がるので情報収集を怠らないこと。満足できる物件に出会えて嬉しいです。

・いろんな家を見た方がいい。朝、昼、夜と行ったほうがいい。

・いろんな家を見るのはもちろん、家だけでなく周辺の様子もしっかり見ていて良かったなと思いました。引っ越し前に近所の方と接触するのは難しいですが、その地域の雰囲気を確認するだけでも住みやすいかを推測できて引っ越し後のご近所トラブルなども少なくなるのではないかと思いました。

・さまざまな必要条件を挙げ、妥協できるものとできないものをしっかり考えておくことが大事。

 
やはり、大事なのは優先順位決めと、物件だけでなく失敗談も含めた広い情報収集、そしてなるべく物件をたくさんみるこということでした。

何はともあれ、大きな買い物といえど、最後はやっぱり、「タイミング」と「フィーリング」も大事。先人のアドバイスをもとに、情報整理と情報収集で見学を重ね、自分にぴったりくる物件、ぜひ見つけましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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