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二世帯住宅で暮らす/【提案】二世帯住宅の間取り・プランニング

二世帯住宅の構成(3)融合二世帯の専用部(3ページ目)

最近では夕食が一緒であっても各世帯専用の部分を持つ「融合二世帯住宅」が注目されてきています。今回はそんな二世帯住宅の、専用部分についてご紹介します。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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(3)専用部分のゾーニング

専用部分のゾーニング
図4:専用部分の配し方・その1
専用のキッチンや水回りは、共用部分を通らずに行けることが重要なのは、共用二世帯の場合と同じです。一続きの廊下でも途中に建具や下がり壁を設けることで、そこから先は親世帯のスペースであることが明確になり、心理的にも区切りをつけることができます。従って専用のキッチンや水回りは、右図(図4)のように親世帯の個室から直接、または親世帯専用の廊下スペースを介して入れるように計画します。

専用部分のゾーニング
図5:専用部分の配し方・その2
また、親世帯のスペースは一部屋とは限りませんので、親世帯の各部屋も続き間とするか、同様に親世帯専用の廊下を介してつながるようにします(図5)。つまり共用の食事をする部分以外の専用部を「親世帯のゾーン」として共用二世帯のように計画します。

外部の介護サービスを導入する際にも親世帯のゾーンをまとめるメリットは大きいです。親世帯のゾーンに水回りと勝手口等の専用の出入り口があれば、ヘルパーさんには共用ゾーンの水回りには立ち入られることなく介護をしてもらうことができます。ヘルパーさんに鍵を預ける機会もありますので、共用ゾーンとの間に施錠できる建具があれば、より安心でしょう。鍵の向きは、親世帯側から共用部への立ち入り防止の役割となりますので、親世帯側をカギ穴とします。普通は親世帯側の立ち入りを防ぐために共用部側がカギ穴で、親世帯側がカギなしで施解錠できるようサムターンというつまみとなることが多いのですが、介護サービスを想定した場合は逆になりますので注意が必要です。


以上3回に渡って二世帯住宅の構成を説明してきました。独立二世帯の場合は建物の分け方が、共用二世帯の場合は共用部のゾーニングが、そして融合二世帯の場合は必要な専用部の検討がポイントになっています。必要な面積は独立二世帯、共用二世帯、融合二世帯の順で小さくなり、より狭い土地や少ない予算での建設が可能になります。しかし敷地の制約で二世帯住宅の独立・融合を決めてはいけません。夕食の別々・一緒といった同居スタイルに合った建物とすることが最も大事なことです。

親世帯の加齢が進んだり子世帯が共働きになるなどで夕食が別々であっても将来一緒の同居スタイルに移行していく場合もあります。独立二世帯や共用二世帯でも、内部で行き来できるのであればどちらかの世帯のLDKを共用として融合二世帯として住みこなすことはできると思います。現在の同居スタイルと、将来の展望を踏まえて、最適な二世帯住宅を建ててください。

【関連記事】
 二世帯住宅の構成(1)独立二世帯の分け方
 二世帯住宅の構成(2)共用二世帯の共用部


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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