前回、子育て期を中心に多くみられる川の字就寝の実態について書きました。就学前のこどもは9割以上が親と共に寝ており、その内訳は半分が夫婦と子での川の字就寝、残り半分が妻+子での母子就寝で夫が別寝、の2タイプに分かれていました。また、ベッドではなくふとんでの就寝が半分以上を占めていました。今回はそのような寝方に配慮した間取りを考えてみたいと思います。

1.子供室での川の字就寝

川の字就寝スペースとして、最も簡単に広さが確保できるケースは、最近の提案でよくみられる、可動間仕切り収納で2室の子供部屋に分けることができるように考えられたワンルームの空間を使う場合です。9-12畳程度の広さがあるのが一般的で、ふとんが4枚敷き詰められる4mの巾もこのようなケースでは確保できます。

この場合の問題点は、ふとんをしまう収納がないことです。将来ベッドを前提とした子供室にはふとんが収納できるような奥行きのある押入れを設けることは稀で、ふとんは離れた納戸や別室に運ぶか、そこに積んでおくしかありません。

この解決法で、実際の訪問調査で発見した優れたアイデアとして、可動間仕切り収納を使ってふとん収納スペースをつくる、というのがありました。2等分に仕切るのではなく、小さい一部分だけを囲むことで居室と納戸に分ける、という考え方です。このアイデアを実行するためには、窓の位置がポイントになります。窓は将来2等分したときの中央に配置してしまいがちですが、このような仕切り方も考慮して収納にかからないよう窓の位置を決めておく必要があります。
図1

図1:子供室で川の字就寝する場合
左のように、将来個室に2等分するレイアウトが間取り図に描かれることが一般的。しかし子育て期の寝方に対応するためには、右のようにどのように川の字就寝やふとん収納のスペースを確保するのか検討しておくことが大事。
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また、家具の配置を決める際、タンスや本棚など背が高く地震時に転倒しやすいものについては、壁に固定するなどの安全対策をとることも必要です。TVやピアノなどの重いものについても固定して落下や移動しないようにする必要があります。可動間仕切り収納のように床から天井まで届くものは天井に突っ張る等で固定できるものを選びましょう。

それでは、次にこのような可動間仕切りを使った部屋がない場合、どうすればよいかを考えて見ましょう。