図1:家族構成の想定 この家族で同居のシーンをシミュレーションしてみる

図1:家族構成の想定
この家族で同居のシーンをシミュレーションしてみる

前回に引き続いて、今回もくらしのシミュレーションをしてみたいと思います。くらしシミュレーションは、同居生活のシーンをドラマのシナリオを書くように想像することで、二世帯住宅の設計を具体化していく方法です。今回は同居の暮らしを大きく左右する夕食をテーマとして、夕食直前に共働き子世帯の妻が帰宅するシーンを取り上げたいと思います。想定する家族は娘夫婦同居、プランは両世帯が夕食を一緒にする融合二世帯で考えます。

 


1.夕食を誰と食べるかを考えてみる

まず夕食の食卓を誰が囲むのか、想像してみましょう。家族皆で囲むのが理想でしょうが、現実は厳しく全員が揃うことはなかなかありません。以前生活時間を調べたとき、単世帯、専業主婦のケースでも子育て世代では8割以上が食事は別々になっていました。この原因は子が小さいときは夫の帰りの遅さ、子が成長してからは子の生活時間のずれ(塾などでしょうか)でした。

二世帯同居で、孫が夕食を誰と一緒に食べているのか調べてみると、娘夫婦同居の子世帯共働きの場合は親世帯と子世帯が一緒に食事することが39%と一番多く、次いで親世帯と孫の組合せが28%で続いています。まず親世帯と孫で早い時間に食べ、子世帯の妻が仕事から帰る時間に合わせられるのであれば、帰ってすぐ夕食、というのが典型的なパターンなのではないかと思います。

そこで、今回は夕食準備を母が主体で孫が手伝う形でしていて、娘である子世帯妻が帰宅したらすぐ夕食にする、というシーンを想定しましょう。子世帯の夫はこの時間にまだ帰宅していないものとして、今回のシナリオには登場しません。


グラフ

図2:孫が夕食をとる家族の組合せ
親世帯は両親(片親でない)の場合とし、子世帯との続き柄、子世帯妻が専業主婦か共働きかで分類してみた。専業主婦の場合は子世帯のみでの夕食であるが、夫抜きの「妻+孫」の組合せが多い。共働きの場合は「親世帯と孫」が多く、娘夫婦同居では「親子両世帯一緒」が多い。
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2.母と孫で夕食準備を始める

妻が帰宅直前のシーンでは、母が主体で夕食準備をしていることでしょう。小4の女の子も手伝っているかもしれません。ここではメインのおかずが鶏のから揚げ、付け合わせで野菜サラダをつくる、と想定します。母は鶏のから揚げを揚げる下ごしらえをしています。その間小4の孫は野菜サラダを盛り付ける手伝いの最中です。マヨネーズがないことに気付き、子世帯妻に連絡して帰りに買ってきてもらうことにしました。

この間、父はビールを飲みながらTVニュースを見ています。小1の男の子も何となく一緒に見ていて時々わからないことを質問しているかもしれません。