マーケティング/マーケティング事例

一獲千金?申込殺到のタコ箱オーナーとは?(3ページ目)

今マスメディアで話題になっているタコ箱オーナー制度。一獲千金を狙って数少ない権利に多くの応募が殺到しています。果たしてタコ箱オーナー制度とは?そしてどの位儲かるものなのか?真相をお伝えします!

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

「タコ箱漁オーナー2007」に見るビジネスモデルの可能性

タコ箱漁オーナー2007
タコ箱漁オーナーのビジネスモデルは農産物にも応用できるのでは?
この「タコ箱漁オーナー2007」は村おこしの一環として非営利的なビジネスモデルになっていますが、不安定な売上を安定化させる上で非常に参考になるビジネスモデルです。

たとえば、タコ漁というのは通常タコが獲れなければお金になりません。タコを捕獲して市場で売ることにより初めてお金を手にすることができるのですが、このタコ箱漁オーナー制度はタコが獲れようが獲れまいが1箱に付き5000円が安定的な収入として入ってきます。つまり、不安定な収入となるタコ漁というビジネスモデルから、安定的な収入となるタコ箱漁オーナー制度というビジネスモデルの転換を行ったことが画期的なアイデアと言えます。

このアイデアを応用すれば、たとえば漁師の方が地引網で獲れた魚を山分けする権利を販売したり、農家の方が一定の面積の農作物を秋に収穫する権利を販売したりするなど、これまで不確定要素であった漁獲や収穫というリスクを排除して、安定的な売上を上げるビジネスモデルを構築することも可能です。

私達は何か物がないと売れないという発想を抱いていますが、人は物のみで欲求を満たすものではありません。「タコ箱漁オーナー2007」のフィーバーぶりを見れば、投資した資金より将来多くのリターンが期待できるという夢に対してもお金を使うという人が多数存在することがわかります。ただし、このような権利を売るビジネスモデルは、商品を与えられるかどうかが明確でないためトラブルの元にもなりますので、ビジネスの仕組みを作るときは慎重に、かつお客様には事前に十分な説明をして双方納得の上で取引を行う必要があるでしょう。(「タコ箱漁オーナー2007」ではリスクについてもしっかりとサイトで説明されています。)

今回ご紹介した「タコ箱漁オーナー2007」はお役所が村おこしの一環として企画したイベントであり、1回でもタコが入れば大きく元が取れますし、たとえ1回もタコが自分のタコ箱に入らなくても北海道の海の幸が残念賞として贈られるのですから、話題のイベントとして非常に高い競争率といえども、更に挑戦する応募者は増えそうですね。(ちなみにタコ箱漁オーナーの応募は5月27日午前10時までです。)

■ 「タコ箱漁オーナー2007」


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