予防接種、市販薬、コンタクトレンズ代…医療費控除の対象?

領収書の取りまとめはお早めに

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毎年、確定申告シーズンを迎えると、必ず質問されるのが「これは医療費控除になりますか? なりませんか?」ということです。

医療費控除にまつわるいろいろな噂が多いのも事実です。「温泉療養もOKらしい」だとか「市販の風邪薬がOKなら、医師に処置してもらったインフルエンザの予防接種もOKでしょう」……。いったい何が真実なのでしょうか。考え方を整理してみました。

【目次】
1:医療費控除のそもそもの定義
2:医療費控除の対象になるかどうかの判断基準
3:医療費控除の対象になるもの・ならないもの一覧
4:治療が目的なら医療費控除の対象
5:美容・健康維持・予防が目的なら医療費控除の対象外
6:医療費控除の対象は時代にともに変わる
7:市販薬を買って節税!? 医療費控除の特例が新設に

1:医療費控除のそもそもの定義

判断に迷ったら税法に立ち返る。これが税務実務では基本となります。まずは税法の条文において、医療費控除を受けられる医療費の範囲がどのように規定されているのか紹介しておきましょう。

医療費の範囲は所得税法施行令207条において「医療費の範囲に規定する政令で定める対価は、次に掲げるものの対価のうち、その病状その他財務省令で定める状況に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とする」とあります。

その後、「次に掲げるもの」を受けて、「医師又は歯科医師による診療又は治療」「治療又は療養に必要な医薬品の購入」「病院、診療所又は助産所へ収容されるための人的役務の提供」などという記載が続きますが、いわば、これは「次に掲げるもの」の例示規定といっていいでしょう。

2:医療費控除の対象になるかどうかの判断基準

このように、所得税法には医療費控除に該当するものすべてが書かれているわけではないので、毎年「これは医療費控除になりますか? なりませんか?」という質問を受けるのだと思います。しかし、この例示規定をよく見ると、あるキーワードが隠されています。

そのキーワードとは、次の3つです。
医師又は歯科医師
・治療又は療養
・病院、診療所又は助産所

例えば「医師又は歯科医師」からは「一定の資格を有する人」ということが読み取れますし、「治療又は療養」からは「医療の目的」が、「病院、診療所又は助産所」という箇所からは「一定の施設」ということが読み取れますね。

これらを踏まえて、医療費控除の対象を一覧表で整理しました>>>